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フルマネージドで使える GCP(Google Cloud)のサービスまとめ

こんにちは、クラウドエース編集部です。

クラウドサービスを利用する際、フルマネージドで提供されるサービスを選びたいと考える人も多いのではないでしょうか。サーバーの保守運用が不要なフルマネージドサービスを選ぶことで、業務効率化を実現できます。

今回は、「フルマネージドサービス」の定義を解説した上で、Google Cloud で提供されるフルマネージドのサービスをまとめて紹介します。

フルマネージドサービスとは?

フルマネージドサービスとは、簡単に言えば「サービスを利用するために必要な、サーバーの管理などをクラウド事業者が代行してくれる形式のサービス」のことです。

具体的なクラウド事業者の管理範囲には、ハードウェアやミドルウェア、ネットワークの管理から、OS の設定、各種メンテナンス、アップデート、モニタリング、セキュリティ監視、障害対応などが含まれます。

フルマネージドサービスを利用する大きなメリットは、サーバーの管理・運用の手間から解放されることです。障害発生時には自動で復旧し、リソースの追加・削減が必要な際にも自動でスケールするため、開発など基幹業務に集中できるようになります。

マネージドサービスとの違い

クラウドサービスの中には、「マネージドサービス」と呼ばれるタイプのサービスもあります。マネージドサービスとフルマネージドサービスは、管理される範囲に違いがあると言えます。

先述の通り、フルマネージドサービスは、機器の管理からセキュリティ対応まで全てをクラウド事業者が管理してくれるサービスです。一方で、マネージドサービスが管理する範囲は、主にハードウェア・ミドルウェア、ネットワークの管理、OS の設定までとなることが多いです。

サーバーレスとの違い

フルマネージドと混同しやすい言葉に「サーバーレス」があります。 サーバーレスとは、名前の通りサーバーの構築や保守などをクラウド事業者が行う仕組みのことです。サーバーの存在を意識することなくシステムを構築できることがメリットです。

Google では、「フルマネージドとサーバーレスの定義は明確になっていない」としつつ、それぞれの違いを以下のように示しています。

サービス形態 サーバーレス フルマネージド
マシンの制御 アプリケーションがどのマシンで実行されているかを見れない。マシンの構成も不可。 アプリケーションの実行に使用するマシンの数を選択できる。
管理 サーバー管理やスケーリングが不要。データベースの場合、サーバー、ロケーション、データレプリケーションがすべて自動管理される。   マシンのセットアップが不要。管理、パッチ適用、バックアップなどが全て自動で処理される。どうスケーリングするか、高可用性および障害復旧をどう処理するかを設定できる。
料金 アプリケーションの使用状況に応じた支払い  マシンの実行時間に対する支払い

ただし、先述の通りこれらの用語の定義には曖昧な部分もあります。「サーバーレスかつフルマネージド」と表現されるサービスもあるように、どちらも「サーバーの管理が不要で使えるサービス」といった意味で使われることが多いです。

フルマネージドで使える GCP(Google Cloud)のサービス

それでは、 GCP(Google Cloud)で提供されているフルマネージドのサービスについて見てみましょう。

カテゴリ サービス名称 内容
コンピューティング・アプリ開 Google App Engine (GAE) アプリ開発プラットフォーム(PaaS)
Cloud Run コンテナ実行環境
GKE Autopilot コンテナ管理
Cloud Functions アプリ開発プラットフォーム(FaaS)
Anthos Service Mesh サービスメッシュ
ストレージ・データベース Cloud Spanner リレーショナルデータベース
Cloud SQL SQL Server 用のリレーショナルデータベース
Cloud Bigtable NoSQL のデータベース
Cloud Firestore アプリケーション向け NoSQL のデータベース
Memorystore インメモリデータベース
データ分析 BigQuery データウェアハウス
Dataflow データ処理
Data Fusion データ統合

それぞれのサービス内容について、簡単に解説していきます。

コンピューティング・アプリ開発

まずは、コンピューティングやアプリ開発に関するフルマネージドサービスについてです。

Google App Engine (GAE)

Google App Engine(GAE)は、フルマネージドのウェブアプリケーション開発のプラットフォームです。

Google のサーバー環境で Web アプリケーションの公開が可能で、安定したインフラ環境や自動での高速スケールに対応していることが魅力です。フルマネージドであるためインフラの管理が不要で、コーディングに集中できます。

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Cloud Run

Cloud Run は、フルマネージドで提供されるコンテナ実行環境です。自分で作ったコンテナを、Google の持つサーバー環境上で直接動かすことができます。

従来、コンテナ化されたアプリケーションの展開やスケーリング、管理の自動化には、Kubernetes を利用することが一般的でした。Cloud Run は、Kubernetes で提供する機能を手軽に利用できるサービスです。コードを記述し、コンテナイメージをデプロイするだけで、クラスタの作成・管理不要でアプリケーションを実行できます。

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GKE Autopilot

GKE Autopilot は、複数のコンテナを簡単にデプロイ・管理できるサービス「Google Kubernetes Engine(GKE)」のフルマネージド版です。

高い信頼性、スケーラビリティ、強固なセキュリティを兼ね備えた GKE ですが、それまでは更新・削除・バージョン管理などのノードの管理は手動で行う必要がありました。フルマネージドの GKE Autopilot では、管理不要で柔軟な構成が可能となっています。

インフラの管理に費やす時間を削減できるようになるため、業務効率化にも繋げられるでしょう。

Cloud Functions

Cloud Functions はインフラストラクチャを意識せずに開発ができる、フルマネージドのコンピューティングサービスです。

フルマネージドで、指定したイベントをきっかけにアプリケーションが実行されるため、サーバーの構築や保守、スケーリングなどの管理・メンテナンスが不要でコードの記述に集中できます。

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Anthos Service Mesh

Anthos Service Mesh は、マイクロサービスアーキテクチャの複雑な環境を簡単に管理できる、フルマネージドのサービスメッシュです。

サービスメッシュとは、アプリケーション間の通信トラフィックを制御したり、サービス間の通信を保護したり、可観測性を向上させたりするものです。Anthos Service Mesh を利用すると、コードを変更することなく、サービスの管理、監視、保護を行うことができるため、運用・開発の負担を軽減できます。

ストレージ・データベース

続いては、フルマネージドのストレージ・データベースサービスについて紹介します。

Cloud Spanner

Cloud Spanner は、フルマネージドのリレーショナルデータベースサービスです。

最大 99.999% の可用性、柔軟なスケーリング、強力な整合性が特徴で、大規模データのトランザクション処理を高速で実現します。これまで難しいとされていた、リレーショナルデータベースの一貫性とスケーリングの両立を実現したサービスとして知られています。

Cloud SQL

Cloud SQL は、MySQL、PostgreSQL、SQL Server 用のフルマネージドのリレーショナル データベースです。

シンプルな操作で利用できることに加え、プロビジョニング、ストレージ容量の管理、バックアップ、モニタリングなどを自動化できます。また、ユーザ管理やバックアップなども簡単に行えます。データベースを利用する上での手間を削減でき、基幹業務に注力できるようになるでしょう。

Cloud Bigtable

Cloud Bigtable は、フルマネージドの NoSQL データベースサービスです。

最大 99.999% の可用性、10 ミリ秒未満の安定したレイテンシ、ストレージのニーズに合わせてシームレスにスケールすることが特徴です。毎秒何百万ものリクエストの処理が可能で、構成変更によるダウンタイムも発生しないため、IoT やフィンテックなどの大規模な分析が必要なサービスにも最適です。

Cloud Firestore

Cloud Firestore は、アプリケーション向けのフルマネージドの NoSQL データベースサービスです。

メンテナンスなしで、アプリケーションの負荷に合わせて自動スケールするため、アプリの安定稼働に貢献します。もちろん、 Cloud Functions や BigQuery などの Google Cloud サービスとのシームレスな統合も可能です。

Memorystore

Memorystore は、 Redis および Memcached 向けの、フルマネージドなインメモリデータベースです。

コンピューターのメモリ上でデータを管理するインメモリデータベースは、ハードディスクや SSD 上へ保管するよりも高速に処理できることが特徴です。

Memorystore は、柔軟なスケーリングとコスト削減を両立しながら、ミリ秒未満の低レイテンシでデータを処理できます。ゲーム、サイバーセキュリティ、SNS など、リアルタイム性が重要なアプリケーションにおいて高い効果を発揮するでしょう。

データ分析

最後に、フルマネージドで使えるデータ分析サービスについて解説していきます。

BigQuery

BigQuery は、フルマネージドのデータウェアハウスです。

ペタバイト規模の処理を数秒で完了する超高速処理と、専門知識がなくてもデータ分析を行えるシンプルな操作性が特徴です。サーバーの設定や管理も不要で必要に応じて自動でスケールするため、業務効率化にも貢献します。大量データの高速処理が必要なあらゆるシーンで活躍するでしょう。

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Dataflow

Dataflow は、サーバーレスかつフルマネージドのデータ処理サービスです。

バッチデータ処理のほか、ストリームデータ処理も可能なため、リアルタイムなデータ分析にも最適です。また、リアルタイムデータを AI により分析し、問題検出などを行うことも可能です。

なお、処理を実行するリソースは自動管理され、使用率を常に最大化してくれます。そのため、コストの最適化にも繋げられます。

Data Fusion

Data Fusion は、フルマネージドのデータ統合サービスです。

Data Fusion を利用することで、コードを書くことなく、簡単にデータパイプラインを構築・管理できるようになります。複数のデータソースからの情報を集約して分析したい場合などに活躍してくれるでしょう。

まとめ

ここまで、Google Cloud が提供するフルマネージドサービスについて解説してきました。この記事を参考に、業務効率を向上させる Google Cloud プロダクトの導入を検討してみてください。
また、Google Cloud の導入をご検討の方、もしよろしければ背景や課題についてヒアリングさせてください。”正直を仕事にする” をモットーに、弊社クラウドエースが少しでもお役に立てるよう、お客様の業務の推進や課題解決の糸口を一緒に見つけていきたいと思っております。
ぜひとも下記お問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡いただければと思います。

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参照元
Google Cloud “サーバーレスとフルマネージド: その違いとは?”

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