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GCP(Google Cloud)の機械学習 / AIサービスを紹介

こんにちは、クラウドエース編集部です。

機械学習 / AI は GCP(Google Cloud) が注力して投資を行っている分野のひとつで、他のパブリッククラウドと比較しても優位性を持っている面が多いと言われています。

それぞれのパブリッククラウドごとの詳細な比較はここでは避けますが、検索エンジン、Youtube、Gmail、Google Maps、Android などプラットフォーマーとして圧倒的なシェアを誇る Google の膨大なデータを処理するインフラストラクチャ、そのデータ処理能力は機械学習 / AI のプラットフォームにも性能として還元されています。

弊社にも「GCP(Google Cloud) の機械学習のユースケースを知りたい」「機械学習をうまく活用して価値創造につなげたい」などのお問い合わせが企業様より多く寄せられます。

本記事では そもそも機械学習とは?という基本的な部分から、GCP(Google Cloud) が提供している機械学習サービスの種類や概要、ユースケースなどを紹介していきたいと思います。

機械学習とは

機械学習とは AI を支える技術のひとつです。
機械学習という言葉は古くからありましたが、デジタル化された通信技術の実用化やビックデータなどの基盤環境が整うにつれ、機械学習が実用化され注目されるようになりました。
コンピューターが自動でルールやパターンを学習・分析し発見します。
昨今では機械学習の中でも予測の精度が重視されています。

機械学習でできること

1.画像認識・識別による判別
画像認識・識別の機械学習サービスには、機械の識別や性別の認識など様々あり、業種職種問わず活用範囲が広い機械学習サービスです。

Google が提供している Google 検索に画像検索機能があります。
こちらは、 GCP(Google Cloud) の機械学習サービスを利用して構築されています。

2.需要予測・分析
データ分析のネクストアクションとして、長期的な需要予測を行う企業は多いと思います。
需要予測を行うことは企業成長の第一歩です。
機械学習サービスを使って予測・分析することで、短時間で精度が高い予測結果を抽出できます。
一般的に需要予測・分析では過去の売上や販売量と、それに影響する複数の要因関係をモデル化し最適な需要予測を行います。

3.翻訳機能
翻訳機能も機械学習を活用したサービスのひとつです。
テキストを翻訳することはもちろん、リアルタイムの会話を文字起こしし、他言語に翻訳することもできます。
 GCP(Google Cloud) が提供している翻訳機能は年々精度が上がり、グローバルで活躍する企業の支えになっています。

GCP(Google Cloud) が提供している機械学習サービス

ここからは GCP(Google Cloud) が提供している機械学習サービスをピックアップし紹介します。
30種類以上の機械学習を提供している GCP(Google Cloud) のサービスは企業の課題にマッチするかもしれません。
 GCP(Google Cloud) が提供している機械学習サービスを AI Building Blocks と  AI Platform に分けてご紹介します。

AI Building Blocks について

 AI Building Blocks には、事前トレーニングモデルとカスタムモデルの2種類あります。
事前トレーニング済みモデルは、API を使って簡単に利用できます。
カスタムモデルは、独自モデルを構築することができます。
学習自体は自動で行うので、必要なデータを用意するだけで活用できます。

事前トレーニング済みモデル( API )

Translation API
100以上の言語の翻訳機能を搭載している GCP(Google Cloud) の API サービスです。
 Translation API には、 Translation API Basic 、 Translation API Advanced の2つあります。
毎月  500,000 文字までは無料で使うことができるので、コストを抑えて使用することができます。

Natural Language API
テキストや人物の感情分析、コンテンツや文章の分類などを解析する機械学習 API サービスで、アンケートなどの意見分析や文章の要約などに活用できます。
毎月 5,000 ユニットまでは無料枠が設定されています。

Vision API
GCP(Google Cloud) が取り込み済みの画像を事前にトレーニングし、画像を高速で分類できる API サービスです。
活用方法としては、画像内テキストの検出や抽出、画像に含まれる建物の検出、商品や企業ロゴの検出など様々あります。
料金に関しては毎月 1,000 ユニットまで無料枠が設定されています。

Recommendations AI 
小売業、 EC に特化した機械学習 API サービスです。
買い物客の趣味趣向に沿った商品を、リアルタイムでおすすめするシステムです。
おすすめアイテムのクリック率、カードに入れた頻度が把握できるため、セッションあたりの収益最適化が見込めます。
また、予測モデルを構築することで、在庫の品切れや重複などを防ぐことができます。

カスタムモデル

AutoML Vision
Vision API は GCP(Google Cloud) が事前にトレーニング済みのものしか検出できませんが、  Auto ML Vision は独自の画像検出が可能です。
活用方法としては、正規商品をラベル付けし、欠陥品の抽出や細かな製品の分類をするなどのユースケースがあります。
画像のラベル分け、トレーニングが簡単に行えるのも魅力のひとつです。

BQML
データ分析基盤で使われる BigQuery を使用し SQL を通じて予測モデルを作成・実行できるサービスです。
専門的な知識がなくても扱えるだけでなく、 BigQuery からのデータを移行せず予測モデルを作成できます。
機械学習の手法は、回帰・分類・クラスタリング・レコメンデーション・時系列となっています。
また、 Tensor Flow モデルのインポート機能もあります。

AI Platform について

 AI Platform は、機械学習の環境構築を効率的に行うためのサービスです。
機械学習を使用するには、ラベリングやトレーニングなど様々な前処理が必要ですが、
うまく活用することで、それらの作業を自動で効率的に行うことができます。
ここからはよく活用される  AI Platform をご紹介します。

AI Platform

AI Hub
構築モデルの共有や ML ( Machine Learning )をデータ型・ユースケースなどを用いて分類できるサービスです。
また、組織間のコラボレーションが可能で、編集や閲覧権限などを設定することができます。
モデルの構築や本番環境の移行がスムーズに行えるのも魅力です。

 AI Platform Prediction
コンピューティングリソースを管理して、モデルを実行できるホスティングサービスです。
予測をリクエストすることで、ユーザーは新しいデータのターゲット値を取得することができます。

 AI Platform Data Labeling Service
独自の機械学習を活用するためには、ラベル分けが重要になります。
AI Platform Data Labeling Service は、ラベル分けを生成できるサービスで学習前の処理準備時間を短縮してくれます。

まとめ

昨今は目視で行っていた作業を機械学習サービスを活用し効率的に行うことや、顧客の行動を分析しどのように収益最適化を目指すのかが重要になります。
GCP(Google Cloud) が提供しているサービスは、簡単に精度が高い機械学習サービスを活用できるため、企業成長のカギとなります。
IT 関係や小売業、製造業など業種問わず様々な企業で活用できるのが機械学習の魅力のひとつでもあります。
「活用がむずかしそう」「ハードルが高い」と思っていた方は、一度 GCP(Google Cloud) の機械学習サービスを活用してみてください。

またこちらの資料では、Google Cloud とクラウドエースの魅力についてまとめられていますので、ぜひご覧になってください。
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