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Google Cloud Next’22 基調講演内容まとめ

こんにちは、クラウドエース編集部です。

2022 年 10 月、Google Cloud のカンファレンスイベント「Google Cloud Next’22」が開かれ、いくつかの新サービスや、既存サービスのアップグレードが発表されました。今回は、Google Cloud Next’22 の基調講演の内容をわかりやすくまとめて紹介します。

①CEO Sundar Pichai の挨拶

冒頭の Google の CEO Sundar Pichai 氏の挨拶では、Google Cloud は Google の事業の中でも最も成長の著しい部門だと語られました。Google では今後の成長に向け、 22 本の海底ケーブルを新たに敷くなど、ネットワークインフラの強化を測っているとのことです。

また、Google では AI を重要項目としており、翻訳や自然災害予測といったサービスのさらなる強化に活用していくとのこと。そのほか、コンピュータビジョン、ML、リアルタイム圧縮といった Google の技術を活用して、ビデオ通話において人物の 3D モデルを作成し、同じ部屋にいるような感覚を実現する「Project Starline」という新技術への取り組みも発表されました。

②Google Cloud を活用している企業の事例

続いての話題は、Google Cloud を実際に活用している企業の事例についてです。以下のような世界のリーディングカンパニーのビジネス成長に Google Cloud は活用されています。

  • Globo(ブラジル/放送局):東京オリンピックの映像ををラテンアメリカ全土にストリーミング配信
  • ルノー(フランス/自動車):工場で毎日 10 億以上のデータセットを分析し、2021 年だけで 1 億ユーロ以上を節約
  • H&M グループ(スウェーデン/アパレル):顧客体験の向上と社内サプライチェーンの最適化を実現
  • ホーム・デポ(アメリカ/小売):システムの統合と近代化により 30% のコスト削減を実現
  • ダルティ (フランス/小売):レコメンデーション機能を構築し顧客を獲得
  • ベル・カナダ(カナダ/通信):5G ネットワーク機能を 1 週間未満で導入
  • ジョンズ・ホプキンス(アメリカ/私立大学):脳スキャンのレビュー時間を 5 時間から 30 秒に短縮
  • シカゴ・マーカンタイル取引所(アメリカ/金融):約 90% のコスト削減しながらリアルタイムの市場データを提供
  • プルデンシャル(イギリス/保険):アフリカとアジア全域で健康増進と金融包摂を推進
  • ANZ 銀行(オーストラリア/金融):実用的なインサイトを 250 倍速く獲得
  • コメルツ銀行(ドイツ/金融):35 のアプリケーションにおける 135 のデータベースを 9 ヶ月で Google Cloud に移行
  • Minute Bank(日本/金融):コアバンキングシステムに Google Cloud を利用
  • Twitter(アメリカ/情報):データ分析によりユーザーの興味に基づくサービスを提供
  • フォード(アメリカ/自動車):自動車輸送用ソフトウェアと自動車をつなぐシステムを構築

このほか、インドの Sharechat、インドネシアの Tokopedia、アフリカの Sift Analytics、ヨーロッパの Wix、アメリカの DoorDashなど、世界のユニコーン企業トップ 100 社のうち 70 社が Google Cloud を利用しているとのことです。

③データサイエンティストのために:サイロを解消するデータクラウド

次のテーマは、データ分析系のサービスについてです。DX の中心とも言えるデータ分析に関する、いくつかの新たな機能が発表されました。

BigQuery と BigLake

Google Cloud の データウェアハウス「BigQuery」と、大規模データ処理エンジン「Apache Spark」の連携が発表されました。これにより、Spark で書かれたプログラムと ML 機能を組み込んでのデータ分析が可能となります。

また、データレイクストレージエンジンの「BigLake」が、巨大な分析テーブルのための高性能フォーマット「Apache Iceberg」をサポートすると発表しました。公式レポートやアプリケーションへの組み込みに使われる「ガバナンス分析」と、部門別のレポートやダッシュボードに使われる「セルフサービス分析」の 2 つが利用可能となり、データを視覚化しやすくなります。

Locker studio と Locker studio Pro

毎月 1 千万人のユーザーに利用される Google の人気 BI ツール「Looker」及び「Data Studio」が、「Looker Studio」及び「Looker Studio Pro」に統合されると発表されました。

 Looker Studio は、あらゆるデータを統合して、レポートに落とし込んだり共有したりできるツールです。Looker Studio Pro はその有料版で、企業向け機能と技術サポートを利用することができます。

Vertex AI Vision

コンピュータビジョンアプリケーションを簡単にビルド、デプロイ、管理できる「Vertex AI Vision」 が発表されました。これにより、動画などの非構造化データの取り込み、分析、デプロイ、保存のプロセスを、数週間から数時間に短縮できるようになります。

Translation Hub

新たに発表された「Translation Hub」は、大量のドキュメントをさまざまな言語に翻訳する AI 自動翻訳サービスです。135 か国語に対応しており、これを使うことで文書のレイアウトやフォントを維持しながら数分で翻訳を行えるようになります。

④アプリ開発者のために:高速で安心な開発環境

続いては、アプリ開発に関する新たなサービス・機能の発表です。

Software Delivery Shield

「Software Delivery Shield」は、ソフトウェア開発プロセスの安全確保に使えるフルマネージドサービスです。これを使うことで、さまざまな形式の攻撃から、ソフトウェアの整合性及びソフトウェアサプライチェーンを保護できるようになります。

GKE Autpilot

複数のコンテナを簡単にデプロイ・管理できるサービス「Google Kubernetes Engine」のフルマネージド版「GKE Autopilot」が発表されました。 更新・削除・バージョン管理などのノードの管理を自動化でき、運用費用とメンテナンス費用の削減に繋げられます。

⑤エンジニアのために:ワークロードを最適化するインフラ

続いては、インフラ関連のサービスについてです。現在注目を集めている以下の 7 つのテーマについて、それぞれのワークロードを最適化する新サービスや、関連企業とのパートナーシップ締結が発表されました。

  • AI:80% 高速化、50% コスト削減を実現する第 4 世代プロセッサ「TPU v4」 の発表 / 半導体メーカー「NVIDIA」とのパートナーシップ強化
  • ハイパフォーマンスコンピューティング:Intel のプロセッサーを搭載した「C3 VM」 / 次世代 Persistent Disk「Hyperdisk」の発表
  • ストリーミング:負荷分散と最適なネットワーク利用を実現する「Media CDN」の発表
  • 主権準拠:情報規制のある国などでもルールに準拠した環境を構築
  • 伝統的なワークロード:VMware におけるよりユニバーサルな統合
  • クラウドファースト:「Google Distributed Cloud Edge Powered by Anthos」の発表
  • Web3:暗号資産取引所「Coinbase」との新規パートナーシップを発表

時代の変化に合わせたインフラ環境の提供が行われていることがわかります。

⑥セキュリティ:Google Cloud が安全な理由

次は、Google Cloud のセキュリティに関するアップデート情報についてです。

Safer with Google

「Safer with Google」は、Google のユーザーが、安全に各プロダクトを利用するためのサービスです。 新機能として、Google での直前 15 分間の検索履歴を削除できる「クイック削除」、Google フォトのパスワードロック付きフォルダ、Google Maps のロケーション履歴がオンになっていることへのリマインダーなどが追加されています。

Chronicle Security Operations

「Chronicle Security Operations」は、企業のセキュリティチームが Google ならではの速度、スケール、インテリジェンスを活用してサイバー脅威を検出する機能です。

セキュリティ対策機器やサーバーなどのログを解析して攻撃内容を突き止めたり、分析した情報を基に、攻撃を受けた際の対応を自動化したりする機能を利用できます。

⑦Google workspace による働き方改革

Google Workspace は、現在 30 億人以上のユーザーと 800 万人以上の有料顧客を持つ、世界で最も人気のある生産性向上ツールのひとつです。Google Workspace をより便利にするいくつかの機能が発表されました。

「Google スライド」には「Speaker Spotlight」という機能が追加されました。これにより、オンラインでのプレゼン時、プレゼンターの顔をビデオでスライドの中に直接挿入できるようになります。

また、「Google Meet」には、AI 駆動カメラを用いて、発言者を検出してカメラが自動でその人に焦点を当てる機能が追加されます。加えて、会議内容の文字起こし機能も追加されました。

このほか、Google Workspace の各サービス間の連携を強化する「Smart Canvas」機能の強化も行われるなど、人、場所、デバイスの境界を崩し、よりシームレスな業務体験を提供していくとのことです。

⑧Google のサスティナビリティについて

Google 検索のデータによると、二酸化炭素排出量を減らす方法に対する関心が、過去 10 年間で 460% も上昇したとのこと。Google Cloud は、サステナビリティの実現のためにいくつかのサービスを提供しています。

そのひとつが、Google Cloud のカーボン・フットプリントの一般公開です。これにより、すべてのユーザーが、Google Cloud の使用における二酸化炭素排出量を確認し、最適化することができるようになります。

また、Google Maps では、環境に配慮したルート案内機能をヨーロッパの 14 ヵ国に拡大しました。この機能は、Google Maps プラットフォームを利用する開発者向けにも、近々提供される予定とのことです。

まとめ

ここまで、Google Cloud Next’22 の基調講演の内容を紹介してきました。
基調講演だけでなく、Next’22 の各種セッションはこちら(Google Cloud Next’22)からご視聴が可能となっておりますので、Google Cloud の最新情報のキャッチアップにご活用いただき、アップデートされた Google Cloud の各種サービスをぜひ試してみてください。

参考元

Google Cloud Next ’22 Opening Keynote

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