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5分でわかる「サーバー」とは 意味や用途を解説

こんにちは、クラウドエース編集部です。

Web 関連の話題において、頻繁に耳にする「サーバー」という言葉。サーバーの役割や機能のイメージはつくものの「自社にあったサーバーは?」「サーバーレスって何?」など、疑問に思うこともあるかもしれません。

今回は、サーバーの概要や種類・用途、そして近年耳にすることの多い「サーバーレス」というサービスについても紹介していきます。

サーバーとは

サーバー( Server )とは、そのまま訳すと「提供する人」という言葉です。簡単に言えば、インターネットなどのネットワークを通じて、利用者のリクエストに応答したデータやサービスを提供するコンピュータのことです。

例えば、検索ボックスに URL を入力すると、指定したサイトが表示されますね。これは、Web コンテンツを保管するサーバーが、リクエストに応じて HTML や CCS などのデータを提供してくれていることの結果です。

サーバーは、このような Web ページを表示する機能のほか、メールの送受信、ファイルの共有、データの取り込みなどさまざまな場面で利用されています。

環境別のサーバーの分類

ここまで、サーバーの大まかな概要について紹介してきました。しかし、「サーバー」と一口に言っても、構築されている環境や用途の異なるさまざまなタイプのものがあります。

例えば、構築されている環境の違いという観点から見ると、表のような分類ができます。

名称 概要
物理サーバー 共有サーバー ハードウェアとしてのサーバーを複数人で共有
専用サーバー ハードウェアとしてのサーバーを専有
仮想サーバー VPS 仮想的に構築されたサーバー環境を利用
クラウド 複数台に分散されたサーバーのリソースを必要に応じて利用

4 つのタイプのサーバーの違いについて、詳しく見てみましょう。

物理サーバー


まず、サーバーは構築されている環境が異なる「物理サーバー」と「仮想サーバー」の 2 つに大きく分類されます。

「物理サーバー」とは、ハードウェアとして存在する 1 台のサーバーのことです。物理サーバーはさらに「共有サーバー」「専用サーバー」に分類できます。

共用サーバー

共用サーバーとは、1 台の物理サーバーを複数人で共有して利用するサーバーのことです。「レンタルサーバー」と呼ばれることもありますね。

共用サーバーのメリットは、複数人でシェアして使うため利用料金を抑えやすいことです。月額数百円から利用開始できるサービスも多くあります。

ただし、複数での共有利用のため、ほかのユーザーの使用状況によっては処理速度が低下してしまう場合もあります。また、専門知識がなくても利用できますが、カスタマイズして構築することはできません。

個人で利用する場合や小規模サービスの運営などに適したサーバーであると言えます。

専用サーバー

専用サーバーとは、1 台の物理サーバーを占有して利用するサーバーのことです。

サーバー 1 台をそのまま利用できるため、他の利用者の使用状況を気にする必要はありません。また、さまざまな OS やアプリケーション、CPU、メモリの選択も自由です。

ただし、サーバーの構築から運用、メンテナンスまでを自分自身で行えるだけの知識や技術が必要です。また、共有サーバーに比べてレンタル費用も高額になります。目安としては月額 8,000 円〜程度となるでしょう。

大量アクセスにも耐えうるため、大規模サイトの運営や、多くのユーザーを抱えたサービスなどに適したサーバーです。

仮想サーバー


続いては、「仮想サーバー」について見てみましょう。

仮想サーバーとは、1 台の物理サーバー上で複数台の OS を動かすことで、仮想的に複数台のサーバーと見なす技術を用いたサーバーのことです。

物理サーバーには「 VPS 」と「クラウドサーバー」の 2 種類があります。

VPS

VPS とは、「 Virtual Private Server 」の略称で、「仮想専用サーバー」と呼ばれることもあります。

これは、物理サーバーの中に仮想サーバーを複数構築し、それを個々の利用者に割り当てて提供する仕組みのサーバーです。

VPS では、共有サーバー同様に 1 台の物理サーバーを複数のユーザーで共有利用します。一方で、専用サーバーのように任意の OS・アプリケーションの選択が可能です。

また、仮想的ではありますが、利用者個々人に対してのサーバーが構築されているため、ほかの利用者の使用状況によって処理が落ちたりする心配は少ないです。金額は共有サーバーと同程度であり、月額数百円から利用可能となっています。

ただし、サーバー構築や運用、メンテナンスは利用者自身で行う必要があります。セキュリティ対策なども含めて利用者が設定する必要があるため、専門的な知識や技術を持っていなければ、扱いが難しいでしょう。

クラウドサーバー

クラウドサーバーとは、クラウド環境で構築されたサーバーのことです。

VPS サーバーのように、特定の仮想サーバーを個々人に割り当てるのではなく、複数台の物理サーバーに分散されたサーバーの機能やリソースを必要に応じて使用します。もちろん、利用者は CPU やメモリを自由に選ぶことができます。

また、柔軟性の高さもクラウドサーバーの特徴です。VPS サーバーにはない拡張機能があり、サービスによっては使用量に応じてドライブやメモリを自動的にスケールしてくれます。料金は従量課金制が一般的で、利用する機能や使用量に応じて変動します。

ただし、VPS と同様に、構築の自由度が高いため、セキュリティ対策も含めて自分自身で設定できるような専門的な知識・技術が必要となります。

用途別のサーバーの分類

ここまで、サーバーが置かれる環境別の種類について見てきました。続いては、用途別にサーバーを分類してみましょう。サーバーの用途は非常に多くあり、中でも代表的なものについて取り上げます。

Web サーバー

Web サーバーとは、クライアントのリクエストに応じて Web 上のデータを送るサーバーです。Web コンテンツを表示するために必要となる、HTML や CSS、画像ファイルなどが保管されます。

メールサーバー

メールサーバーとは、円滑なメールの送受信サービスを行うサーバーです。送信用、受信用でそれぞれのサーバーが用意されており、送信用は「 SMTP( = Simple Mail Transfer Protocol )サーバー」、受信用は「 POP( = Post Office Protocol )サーバー」と呼ばれます。

送信時には SMTP サーバーが送り先を割り出します。受信時には、IMAP 上の利用者ごとに割り当てられたメールボックスにメールが届く仕組みです。

データベースサーバー

データベースサーバーとは、クライアントのリクエストに応じて構造的に整理されたデータベース上の情報を検索し、処理結果を送信するサーバーです。データの整理には、データベース管理システムが利用されています。

ファイルサーバー

ファイルサーバーとは、ネットワーク上のコンピュータ間でデータを共有するためのサーバーです。

ファイルサーバーを利用すると、異なる OS、コンピュータ間でデータ共有をスムーズに行えるようになります。自宅の PC から社内データの共有なども可能となるため、テレワークの普及に伴い活用される機会も増えています。

DNSサーバー

DNS( = Domain Name System )サーバーとは、クライアントのリクエストに応じて IP アドレスとドメインを結びつけるサーバーです。

IP アドレスとは Web ページの識別番号であり、住所のようなものです。識別番号に名前を付けたものがドメインで、DNS サーバーは IP アドレスをドメインに変換してくれるものと言えます。

アプリケーションサーバー

アプリケーションサーバーは、Java や PHP などのプログラム言語で構築されるアプリケーションを動作させるサーバーです。

動的な Web サイトページ作成に利用されるサーバーで、クライアントのリクエストに応答してプログラムを実行し、条件に応じた結果を Web サーバーに返してくれます。

FTPサーバー

FTP( = File Transfer Protocol )サーバーは、Web サーバーとのファイルの送受信を行うサーバーです。「ファイル転送プロトコル」とも呼ばれます。

Web サーバーとの違いは、Web サーバーはリクエストに応じてファイルを送信しますが、FTP サーバーではクライアントがデータをアップロードしたり、データをダウンロードしたりすることも可能な点です。

サーバーレスとは

近年のクラウドサービスの普及に伴い「サーバーレス」というサービスも注目を集めています。

サーバーレスとは、専用のサーバを用意することなく、クラウド事業者が用意したサーバ環境を間借りしてプログラムを実行できるサービスのことです。

サーバーレスでは、構築や保守、負荷対策などの管理などを全てクラウド事業者が行います。そのため、開発者はサーバーの存在を意識することなくプログラムの作成に集中できるというメリットがあります。

まとめ

ここまで、サーバーの概要や種類について紹介してきました。本記事を参考に、自社サービスに適したサーバー選びをしてみてください。

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