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サーバーの仮想化とは?クラウド化との違いを知って自社に合ったものを選ぼう
目次
こんにちは。
クラウドエース編集部です。
運用するサーバー数の増加やサーバー管理のコスト増大に悩んでいる企業であれば、サーバーを仮想化またはクラウド化することで問題を解決できるかもしれません。
この記事では、サーバーの仮想化の概要やメリット・デメリット、仮想化とクラウドの違いを解説します。
仮想サーバーの活用を検討している企業の方は、ぜひご一読ください。
サーバーの仮想化とは?
そもそもサーバーとは、利用者のリクエストに応答して、ネットワーク経由でサービスや情報を提供するコンピューターのことを指します。
そして、サーバーには「物理サーバー」と「仮想サーバー」の 2 種類があります。
物理サーバーとは、ハードウェア リソースを持つサーバー コンピューターそのものを指します。
物理サーバーにはリソースが余っていることがあり、その余力を活用するための仕組みがサーバーの仮想化です。
そして、仮想化されたサーバーは「仮想サーバー」と呼ばれます。
仮想サーバーは、物理サーバーのリソースを仮想化技術で複数台に分割した仮想的なサーバー環境を指します。
仮想化ソフトウェアを使用することで、1 台の物理サーバー内部に、ハードウェア リソースを利用した仮想マシン(仮想環境)を複数構成できます。
この仮想マシンに OS やアプリケーションをインストールしたものを、仮想サーバーと呼びます。
サーバーの仮想化に用いられる方式
次にサーバーを仮想化する方式について解説します。
- ホスト OS 型
- ハイパーバイザー型
- コンテナ型
上記 3 つの方式について見ていきましょう。
ホスト OS 型
「ホスト OS 型」とは、物理サーバーのホスト OS(既存サーバーの OS)に仮想化ソフトウェアをインストールした上で仮想マシンを構築・稼働させ、ゲスト OS を運用する方式です。
ゲスト OS とは、仮想サーバー上の OS を指します。
既存のサーバーを仮想化できるため、低コストで導入できる手軽さが利点です。
一方で、ホスト OS を経由して仮想サーバーを動かすため、余分なリソース消費が大きくなったり、処理速度が出にくかったりするなどのデメリットもあります。
ハイパーバイザー型
「ハイパー バイザー型」とは、物理サーバーにハイパー バイザーと呼ばれる仮想化ソフトウェアを直接インストールした上で仮想マシンを構築・稼働させ、ゲスト OS を運用する方式です。
現在、サーバーの仮想化では主流となっています。
大きなメリットは、ホスト OS を介さないため、リソースを効率的に消費でき、処理スピードが早い点にあります。
一方で、仮想化のためには専用の物理サーバーを用意する必要があり、導入にコストがかかる点がデメリットです。
コンテナ型
「コンテナ型」とは、コンテナ エンジンと呼ばれる仮想化ソフトウェアをインストールした上でコンテナを構築・稼働させる方式です。
ただし、他の 2 つとは仕組みが大きく異なります。
コンテナ エンジンは、仮想マシンではなくコンテナ(アプリケーションの実行環境)を構築し、コンテナを仮想化させます。
そして、このコンテナはホスト OS の中核となるソフトウェアを共有しており、ゲスト OS は存在しません。
各コンテナでゲスト OS を運用しなくて良いため、「起動時間が短い」、「消費するリソースが少なく処理速度が非常に速い」、「多くのコンテナを運用できる」などさまざまなメリットがあります。
これは、近年急速に注目を集めている一方、新しい方式なのでノウハウ不足やサービスを提供しているベンダーが少ないというデメリットもあります。
サーバーを仮想化するメリット
物理サーバーを設置するにも、仮想サーバーを構築するにも一定の時間や予算が必要です。
それでは、コストをかけてでもサーバーを仮想化する必要はあるのでしょうか。
サーバーを仮想化する主なメリットは下記の 3 つです。
- ハードウェアを削減して運用を効率化できる
- 1 台の物理サーバー上で複数の OS を運用できる
- 災害対策に有効
コストをかけてでもサーバーを仮想化することのメリットをそれぞれ解説します。
ハードウェアを削減して運用を効率化できる
先述の通り、物理サーバーではリソースが余りやすいものです。
しかし、仮想サーバーにすると複数のサーバーを 1 つのハードウェアで一元管理できるため、保守運用やサーバー追加にかかる手間・コストを抑えることが可能です。
また、物理サーバーだと、設置するサーバーが増えるほど設置スペースや冷却設備、電気代の負担が大きくなります。
そこで、仮想サーバーにすると、設置するサーバーを集約し、省エネ・省スペースで運用できるようになるのです。
1台の物理サーバー上で複数の OS を運用できる
ホスト OS 型またはハイパー バイザー型の仮想サーバーでは、1 台の物理サーバーで複数のゲスト OS を運用することができます。
さらに、それぞれ異なる OS を運用することも可能です。
例えば仮想マシン A の OS は Windows、仮想マシン B の OS は Mac などと自由に変えられるため、複数の OS の検証にも使えます。
ただし、コンテナ型の場合は、1 つのホスト OS で運用するため、異なる OS を動かすことはできません。
災害対策に有効
仮想サーバーは、サーバーに冗長性を持たせることができ、災害対策として非常に有効です。
企業に求められる BCP や DR 対策にも役立ちます。
仮想サーバーでは、仮想化ソフトウェアの機能を活用して、仮想マシン単位でサーバー環境をバックアップ サーバーにコピーすることができます。
リモートでも操作できるため、災害などでサーバー本体のある場所に行けなかったり、業務がストップしてしまったりしても、速やかに復旧できるようになります。
サーバーを仮想化するデメリット
企業にとってメリットが大きいサーバーの仮想化ですが、デメリットにも留意が必要です。
- 物理サーバーに比べてパフォーマンスが劣る
- 高度な専門知識・スキルが求められる
- ハードウェアに障害が発生した時の影響が広い
サーバーを仮想化する主なデメリットは上記の 3 点です。
状況によっては、物理サーバーの方がマッチするケースもあるため、それぞれ確認しておきましょう。
物理サーバーに比べてパフォーマンスが劣る
仮想サーバーでは仮想化ソフトウェアを介してハードウェア リソースを使用しなければならないため、物理サーバーに比べて処理能力が落ちてしまいます。
仮想サーバーはハードウェア リソースを分割して使用しているため、処理に必要なリソースを確保できず、パフォーマンスが発揮できないこともある点には注意が必要です。
高いパフォーマンスや高速処理が要求される場合には、物理サーバーの方が安定して稼働できる可能性があります。
高度な専門知識・スキルが求められる
サーバーの仮想化は新しい技術なので、物理サーバー運用の知識・スキルがあっても容易に同じように運用できるものではありません。
導入・保守運用には、専門知識がある人材の確保が必要です。
高度な専門知識・スキルを持った担当者を採用したり教育したりするには時間とコストがかかることにも留意しておきましょう。
ハードウェアに障害が発生した時の影響が広い
仮想サーバーでは、いずれの方式でも使用するハードウェアは 1 つです。
そのため、ハードウェアに故障などのトラブルが発生すると、全ての仮想化ソフトウェアや仮想サーバーに影響する可能性があります。
サーバーの仮想化にあたっては、冗長化などの障害対策は必須と考えておきましょう。
サーバー運用を効率化するならクラウド化もおすすめ!
サーバー運用を効率化したい場合、仮想化以外にクラウド化も有力な選択肢です。
仮想化とクラウドは混同されがちですが、仮想化はハードウェアのリソースを活用する技術である一方で、クラウドはネットワークを介して利用できる IT 環境またはサービスを指します。
クラウドには、大きく分けて下記の 3 つの種類があります。
- IaaS:ハードウェアやインフラをインターネット上で提供するサービス
- PaaS:主にアプリケーション開発・実行の環境やデータベースをインターネット上で提供するサービス
- SaaS:アプリケーションをインターネット上で提供するサービス
クラウドはサービスなので、ハードウェアやソフトウェアを購入・導入するのではなく、ベンダーと契約して利用する点が大きな特徴です。
クラウドサーバーを導入するメリット
それでは、仮想化ではなくクラウド化するメリットはどこにあるのでしょうか。
- 導入難易度が低く使いやすい
- 必要に応じてリソースを調整できる
- 自社でハードウェアを管理する必要がない
ここでは、上記の 3 つのポイントを詳しく解説します。
導入難易度が低く使いやすい
クラウド サービスでは、ベンダーのサーバーを利用するため、契約者はハードウェアやソフトウェアを購入する必要がありません。
さらに、サーバーの導入・保守運用はベンダーの専門知識を持った技術者に任せられるため、自社での人材確保も不要です。
「予算が限られる」、「専門人材がいない」という場合でもスムーズにサービスを導入・運用することができます。
必要に応じてリソースを調整できる
ベンダーとの契約を変更するだけで、クラウド サーバーのスペックやリソースを簡単に増減させられる点も魅力です。
ハードウェアを自社に持たないことで、必要に応じてサーバー リソースを見直せば、コストの削減にもつながります。
使用しないかもしれない過剰なサーバー リソースを導入するリスクがないため、不要なコストも発生しません。
自社でハードウェアを管理する必要がない
クラウド サーバーのハードウェアは、ベンダーが管理します。
ハードウェアの管理には、保守運用の技術者の他に、保管スペースや冷却設備の設置なども必要です。
しかし、クラウド サーバーなら、サーバー管理の技術者を雇用する手間・コストや、ハードウェア管理のためのスペースや設備も要りません。
ハードウェアのメンテナンスやトラブル対応もベンダーに任せることができます。
クラウドサーバーなら Google Cloud がおすすめ!
クラウド サーバーのサービスは数多くありますが、中でもぜひ選択肢に入れたいのが Google 社が提供するクラウド サービス Google Cloud™ です。
ここでは、Google Cloud の活用をおすすめする理由について紹介します。
Google のシステムを自社でも使える
Google Cloudでは、コンピューティングやデータ分析、ストレージなど Google 社のシステムを低コストで使用することができます。
Google Cloud を使うことで、世界最先端のインフラを誇る Google 社のさまざまなシステムの活用が可能です。
時間的・経済的コストを考えると、一般企業では Google 社と同等のシステムを構築するのは困難でしょう。
必要に応じて利用するサービスを最適化できる
Google Cloud では膨大な数のサービスを提供しています。
その中から、自社に必要なものだけを選んで使用できるため、最適化したクラウド サービスのプランを組むことができます。
<代表的な Google Cloud のカテゴリ&サービス>
- コンピューティングとホスティング:GKE™(Google Kubernetes Engine)、Google Compute Engine™(仮想マシン)など
- ストレージ:Google Cloud Storage™、Filestore など
- データベース:Cloud SQL、Cloud Spanner など
- ネットワーキング:Virtual Private Cloud、Cloud Armor など
- ビッグデータ:BigQuery™、Dataflow など
- セキュリティ:ファイア ウォール、Secret Manager など
従量課金制なのでコストを調整できる
Google Cloud の料金体系は、使った分だけ利用料を支払う従量課金制です。
サービスごとに料金が設定されており、無料で使用できるものもあれば、使用する時間または期間などで料金が決まっているものもあります。
利用するサービスは自分で選択できるため、予算に合わせて活用することができます。
Google Cloud の導入ならクラウドエースにお任せ!
Google Cloud は Google 社に直接申し込んでも導入できますが、クラウドエースを活用するのがおすすめです。
クラウドエースは、Google 社が定めた要件を満たし、特に優れた運用実績を持つことが Google 社に認められたプレミア パートナーです。
Google Cloud 導入実績は、400 社以上にものぼります。
さらに、クラウドエースを経由して Google Cloud を申し込むことの大きなメリットは、Google Cloud 利用料が全て 3%OFF になることと、導入から運用までトータル サポートがあることです。
Google Cloud の専門知識を持った技術者のサポートは満足度が 90%と、これからクラウド サービスの導入を考えている企業なら一考の価値はあるでしょう。
サーバーの仮想化やクラウド化は使いやすさが重要
サーバーの仮想化は、冗長性が求められる現代では非常に重要な方式ですが、専門知識が求められる上、ハードウェアやソフトウェアの整備も必要です。
そのため、サーバーの仮想化を検討する場合は、「物理サーバーやクラウド化の方が向いていないか」も良く検討して導入を決めましょう。
クラウド化に際しては、世界最先端のインフラを誇る Google Cloud と、Google Cloud 導入・開発のプロであるクラウドエースをぜひ活用してください。
Google Cloud だけでなく、AWS や Azure といった他のパブリッククラウドと比較したい方は、ぜひ下記の資料をご覧になってください。
AWS・GCP・Azure 3大クラウドサービス 比較表
※ Google Cloud、GKE、Google Compute Engine、Google Cloud Storage、および、BigQuery は Google LLC の商標です。
参考URL
https://altus.gmocloud.com/suggest/vm/
https://pfs.nifcloud.com/navi/tech/container_virtualization.htm#:~:text=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%84%E3%83%9B%E3%82%B9%E3%83%88OS,%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
https://ferret-plus.com/8461#p3
https://it-trend.jp/server_application_management/article/114-0007#chapter-4
https://www.fsi.co.jp/solution/vmware/knowledge/virtualization.html
https://www.kagoya.jp/howto/rentalserver/virtualization/
https://www.cloudsolution.tokai-com.co.jp/white-paper/2021/0419-230.html
https://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/pdf/introduction-virtual.pdf
https://cloud.google.com/pricing/list?hl=ja
https://cloud.google.com/products
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