こちらの記事は弊社技術ブログに掲載していた内容となります。 一部を除き、投稿当時の情報となりますので、紹介内容の最新情報については別途公式情報等をご参照下さい。目次 Toggle作成動機サービス対応表参考書籍 / サイトまとめこんにちは。クラウドエース編集部です。 こちらは2年前のブログ記事です。Google Cloud(旧Google Cloud Platform / GCP)と AWS の最新版のサービス比較や値段が気になる場合は、下記の資料をご覧いただくことをおすすめいたします。 3大クラウド・AI開発比較表(2025年9月ver) 作成動機パブリッククラウド(Google Cloud、AWS、Azure など)について、私個人の整理、そして皆様がパブリッククラウドを触るためのトリガーになればとの想いで1年前に「Google Cloud と AWS サービス対応表・比較表(2018年2月版)」を公開し、好評だったことに加え、昨年(2018年)は Google Cloud も AWS も新しいサービスが多くリリースされたことから今年も「2019年2月版」として作成しました。 また、mBaaS である Firebase は世界的に人気があるので追加してみました。作成方針対応表は各サービスの優劣を決めたり、議論するためではなく、エコシステム(共存共栄)の観点で作成しています。 読者が使いたい方、または両方(Google Cloud & AWS)を使うことで、様々な知見が得られるのではないかと期待しています。 なお、AWS は 100 以上のサービスがあり、すべてを対応表に掲載(マッピング)するのは困難で、未記載の AWS サービスがあることにご留意ください。 Firebase についても同様です。 サービスの記載順序、サービスの掲載有無などの基本方針は以下としています。Google Cloud のサービス名は Google Cloud 公式サイト の名称で記載AWS のサービス名は Amazon Web Services 公式サイト の名称で記載β バージョン(GA になっていないバージョン)のサービスも記載α / Preview バージョンは仕様が大きく変更される可能性があるため未記載。 公式サイトを参照API、ディベロッパーツールなどは本表の可読性を低くするため主要なものを記載サービス対応表コンピューティングGoogle CloudAWSコメントIaaSCompute Engine(GCE)Amazon EC2(EC2)Amazon Lightsail仮想マシン(VM インスタンス)を提供 基本となるサービス。 AWS はハイパーバイザーを Xen から GCP と同じ KVM で稼働する EC2 インスタンスも提供PaaSApp Engine(GAE)AWS Elastic Beanstalk運用が容易なスケーラブルなアプリケーションプラットフォーム GAE は10年の運用実績があり非常にこなれたサービスで安心のプラットフォームContainerKubernetes Engine(GKE)Amazon Elastic Container Service (ECS)Amazon Elastic Container Service for Kubernetes(EKS)AWS FargateDocker コンテナを稼働させるためのオーケストレーションツール(Kubernetes)のフルマネージドサービス 開発元でもある Google 社の GKE は機能の最新性や性能で優位FaaSCloud FunctionsKnativeAWS Lambda関数の作成。サーバレスアーキテクチャ構築時に幅広く活用。 Lambda は多様な言語に対応。 Cloud Functions のランタイムは Node.js 6 / 8 、Python 3.7、Go 1.11 が利用可能。 Knative は Kubernetes 上で FaaS(サーバレス)を実現させるためのプロダクト。mBaaSFirebaseAWS AmplifyAWS Mobile Hub詳細は mBaaS 対応表を参照ストレージGoogle CloudAWSコメントObject StorageCloud Storage(GCS)Amazon S3(S3)可用性と耐久性が非常に高く、データの集積場所であり、データ分析の起点となるオブジェクトストレージ。 大きな相違はないCold StorageCloud NearlineAmazon Glacier月に1回程度アクセスする安価なアーカイブストレージ。 GCP は1秒でレスポンスCold StorageCloud ColdlineAmazon Glacier年に1回程度アクセスする非常に安価なアーカイブストレージ。 GCP は1秒でレスポンスFile SystemCloud Storage FUSEAmazon Elastic File System仮想マシンにマウントし、アクセスできるファイルシステムデータ移行Cloud Data TransferTransfer ApplianceStorage Transfer ServiceAWS Migration HubAWS DataSyncAWS Server Migration Service (SMS)Amazon Snow ファミリーAWS Transfer for SFTPオンプレミスサーバーをクラウドへマイグレーション(移行)するためのサービス。 ほか、大容量のデータ転送、他クラウドからの転送。 メガクラウドは2018年から多くのサービスを投入。Hybrid Storage with オンプレミスVPC Service ControlAWS Storage Gatewayオンプレミスサーバにマウントしているディスクをクラウドから読み書きが可能。 VPC Service Control はオンプレミスサーバからパブリックなネットワークを介さない閉域接続が可能(Private Google Access で GCS 等に接続可能)ネットワーキングGoogle CloudAWSコメントLoad BalancerCloud Load BalancingElastic Load Balancing負荷分散(レイヤー4、レイヤー7)を提供する可用性が極めて高いロードバランサー仮想ネットワークVirtual Private Cloud(VPC)Amazon VPCクラウド内で自由に構成できるプライベートネットワーク。 GCP は各プロジェクトを VPC で接続可能な共有 VPC という機能がある。 ただし、組織アカウントが必要専用線接続Dedicated InterconnectAWS Direct Connect自社環境とクラウドをセキュアに接続するネットワーク(レイヤー3)VPN 接続Cloud VPNAmazon VPC仮想ネットワーク(レイヤー3)DNSCloud DNSAmazon Route 53DNS のフルマネージドサービスCDN<Cloud CDNAmazon CloudFrontCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)のフルマネージドサービスNATCloud NATNAT GatewayCloud NAT は NAT ゲートウェイのフルマネージドサービス(Software Defined Network)。 GCE, GKE 等にパブリック IP アドレスを持たせず、Cloud NAT を介して、固定 IP アドレスでインターネットに接続が可能。 AWS の NAT は NAT インスタンスと NAT ゲートウェイがあり、機能比較は「AWS 公式ドキュメント」がわかりやすいデータベースGoogle CloudAWSコメントRDBMSCloud SQLAmazon RDSAmazon AuroraAmazon Aurora ServerlessMySQL、PostgresSQL のフルマネージドサービス。 AWS は6つの DB から選択可能NoSQLCloud BigtableCloud DatastoreCloud FiresotreAmazon DynamoDBAmazon NeptuneAmazon DocumentDB低レンテンシ(通信遅延)で高スループットな DB を実現 KVS、グラフ DB、ドキュメント DB(MongoDB 互換)など。 Firestore は Firebase で実績を重ね、GCP でも利用可能NewSQLCloud SpannerAmazon Auroraストロングコンシステンシーとスケーラビリティを兼備し、複雑なクエリにも対応出来るマルチマスタの RDBMS。 RDB と NoSQL の長所を併せ持つため NewSQL と呼ばれるキャッシュCloud MemorystoreElastiCacheRedis のフルマネージドサービス。 Cloud Memorystore は Redis 3系、ElastiCache は Redis 4系ビッグデータGoogle CloudAWSコメントデータウェアハウスBigQueryAmazon RedShiftAmazon Athena大規模なデータ分析に対応。 ペタバイト規模のデータ処理が可能バッチ処理 / ストリームCloud DataflowAWS BatchAmazon KinesisAmazon SWFAWS Data PipelineApache BEAM をベースとしたフルマネージドサービス。 ワークフロー(データ駆動型を含む)のスケジュール実行 もともと Google 社 が開発のため Dataflow は最新性で優位Spark / HadoopCloud DataprocElastic Map ReduceAmazon EMRMap Reduce をベースとしたフルマネージドサービスデータ分析 ツールCloud DatalabGoogle ColabAmazon SageMakerJupiter notebook をベースとしたデータ分析フルマネージドサービス。 Google Colab は機械学習でも活用が期待され、GPU(Tesla K80 GPU)も無料で利用可能ワークフロー管理 ツールCloud Composer–Apache Airflow のフルマネージドサービス。 ワークフローは非循環グラフ(DAG )で記述。Python の知識が必要ETLCloud DataprepAWS GlueETL(Extract / Transform / Load)を提供するフルマネージドサービス。 Dataprep は Dataflow 上で稼働。非同期 メッセージングCloud Pub/SubSimple Notification Service(SNS)Amazon Simple Queue Service (SQS)Amazon MQリアルタイムで信頼性の高いメッセージングとデータのストリーミングサービス遺伝子解析Google Genomics–ペタバイトの遺伝子データを効率的に処理し、大きな問題を解析、データ共有が可能BI ツールGoogle データポータル(旧名:Google Data Studio)Amazon QuickSightデータの可視化が可能なダッシュボードを提供IoTGoogle CloudAWSコメントIoTCloud IoT CoreAWS IoT CoreAWS GreengrassAWS IoT AnalyticsAmazon FreeRTOSAWS IoT Device DefenderAWS IoT Device ManagementAWS IoT 1-ClickIoT / M2M デバイスとクラウド間をセキュアに接続し、データ送信 / 分析、その他サービスとの連携が可能。 AWS は IoT に係るサービスをこまめにリリースしている。機械学習Google CloudAWSコメントMLGoogle Cloud Machine LearningAmazon Machine LearningAWS 深層学習 AMIAWS Apache MXNetAWS TensorFlowTensorFlow を用いた機械学習サービス。 GPU 等利用した大規模なモデルの構築と学習処理が可能Auto MLCloud Auto ML–機械学習の専門知識があまりない開発者でも機械学習モデルのトレーニングが可能。 Vision / Natural Language / Translation の3カテゴリを提供API / ツールCloud Talent Solution–機械学習を活用した求人検索、マッチング機能を提供Google Cloud Natural Language APIAmazon Comprehend自然言語分析サービス。 構文解析や感情分析が可能Cloud Speech APIAmazon ComprehendAmazon PollyAmazon Transcribe音声のテキスト変換サービス。 高度なニューラルネットワークモデルを適用Cloud Translation APIAmazon Translateテキスト翻訳サービス。 テキストをソース言語からターゲット言語に動的翻訳Cloud Vision APIAmazon RekognitionAWS DeepLens画像分析サービスを提供。 画像に含まれる情報の取得、不適切な画像の検出、文字認識(OCR)機能を提供Google Cloud Video Intelligence API–動画コンテンツ分析(メタデータの抽出)が可能チャットボットDialogflowAmazon Lex音声 / テキストに対応するチャットボットASIC による MLCloud TPU–4台の ASIC で構成したクラウド TPU マシンアクセラレーター(TPU:Tensor Processing Units)IDとセキュリティGoogle CloudAWSコメントIAMCloud IAMCloud Identity-Aware Proxy(IAP)AWS IAMアクセス制御(権限付与 / 削除)の管理。 GCP の IAP はアプリケーションへのアクセス制御で非常に便利WAFCloud ArmorAWS WAFウェブアプリケーション・ファイアウォール機能DDoS 保護Cloud Load BalancingAWS ShieldDDoS 攻撃を軽減する機能仮想マシン保護Shielded VMs–仮想マシン起動時(ブート、カーネル読込)時にマルウェアや ルートキットに改ざんされていないか確認する機能ID 連携Google Workspace ※ Cloud IdentityAWS Directory ServiceActive Directory などの ID 連携するサービス GCP はアカウント管理を Google Workspace と連携出来る。シングルサインオンGoogle Workspace ※AWS Single Sign-On (SSO)1つのアカウント / ID で複数のサービスにアクセスできるサービス管理ツールGoogle CloudAWSコメントMonitoring / LoggingStackdriver MonitoringAWS CloudWatchロギング、モニタリング、アラート、パフォーマンス確認などの総合監視サービス。 Google Cloud から AWS の監視は可能cronCloud SchedulerAWS Batchバッチジョブを動かすためのフルマネージドサービス。 Google Apps Script(Trigger)でも同様のことが可能だが、Cloud Scheduler はジョブ失敗時のリトライ設定など豊富なオプションを提供Infrastructure as Code (IaC)Cloud Deployment ManagerAWS CloudFormation事前に自分が定義した構成でアプリケーションをデプロイCI / CDCloud BuildAWS CodePipelineCI は継続的インテグレーション、CD は継続的デリバリーの略名。 AWS CodePipeline は AWS CodeCommit / AWS CodeDeploy / Amazon S3 などを統合API 開発 / 管理Google Cloud EndpointsAWS API GatewayAPI の構築 / デプロイ / 管理。OpenAPI (Swagger 2.0)仕様その他Google CloudAWSコメントマーケットプレイスGoogle Cloud LauncherAWS Marketplace事前に登録されている OS / ソフトウェアを GCE にデプロイSSL 証明書Google の SSL 証明書(GCEは除く)AWS Certificate Manager(ACM)Let’s Encrypt で無料取得可能。 ワイルドカードは2018年3月から対応。ドメインGoogle Domains ※Amazon Route 53ドメインの取得 / 更新サービスWeb メールGoogle Workspace ※(Gmail)Amazon WorkMail送受信可能な Web メール共用ドライブGoogle Workspace ※(Drive)Amazon WorkDocs柔軟なアクセス権限を備えた共用ドライブビデオ会議 / チャットGoogle Workspace ※(Hangout)Amazon ChimeコミュニケーションツールリモートデスクトップChrome リモート デスクトップ ※Amazon WorkSpacesAmazon AppStream 2.0サーバー(VM インスタンス)にリモート接続するためのツールGoogle Workspace Google のグループウェアツール(SaaS)Chrome リモート デスクトップ は Chrome のアドオンmBaaS (Firebase / Amplify)近年の人気が高いクラウドサービスと言えば、Function as a Service(FaaS) 、Kubernetes(GKE / EKS)そして mobile Backend as a Service(mBaaS) でしょうか。 特に mBaaS はバックエンドをサービスプロバイダーにフルマネージドで任せることができるためフロントエンドエンジニアに人気があります。 Google は「Firebase」、Amazon は「Amplify」として提供しています。 それぞれに内包されている機能を下表にまとめています。 Firebase は Google Cloud を含む Google の様々なサービスと密接な関係があり、最新情報を得るには Firebase Japan User Group (FJUG) が公開している記事「ほぼ週刊Firebase」を読むのがよいでしょう。 AWS は AWS Mobile Hub に re:Invent 2018 で発表された「AWS Amplify」があり、Amplify Framework と併せて、モバイルウェブアプリケーション開発のサーバレスアーキテクチャ化が進むと思われます。FirebaseAWS Amplifyコメント認証AuthenticationCongnito面倒な認証部分を実装を簡易化する mBaaS ならではの機能。ファンクションCloud FunctionsLambdaAmazon API GatewayFaaS を活用。メッセージ(プッシュ通知)Cloud MessagingIn-App MessagingSNSAmazon PinpointAmazon Pinpoint が SNS より後発サービス。ストレージCloud StorageAmazon S3オブジェクトストレージを活用。データベース(NoSQL)Realtime DatabaseCloud FirestoreDynamoDBCloud Firestore は Realtime Database より後発サービス。 GCP サービスの1つでもある。コンテンツ配信(CDN)HostingCloudFrontCloudFront は AWS サービスの1つ。チャットボットDialogflow Enterprise EditionAmazon LexFirebase は Dialogflow の活用例多し機械学習ML KitAmazon PollyML Kit は Google の様々な機械学習機能を利用することができる。 Amazon Polly は AWS サービスの1つ。品質管理 / テストCrashlyticsPerformance MonitoringTest LabAmazon PinpointDevice FarmDevice Farm は遠隔地にある実機でアプリをテストできる機能。 Firebase の Test Lab は Google データセンター内の実機でアプリをテストできる。ユーザー分析Google AnalyticsPredictionsA/B TestingAmazon PinpointMobile AnalyticsAmazon Pinpoint はメール配信のパフォーマンステストにも使える。アプリ拡張Remote ConfigDynamic LinksApp IndexingInvites–Firebase は機能追加をしたい場合に良く用いる機能を提供している。広告 / 収益化Google AdSenseAdmob–Google の主力機能を活用できる。開発ツールFirebase SDKFirebase C++ SDKFirebase Unity SDKAWS Mobile SDKAWS Mobile CLIAWS Amplify CLIWeb / Android / iOS 開発環境を用意サービス操作方法の比較Google Cloud / AWS は各サービスを操作するために以下を用意しています。Google CloudAWSGUIhttps://console.cloud.google.comhttps://console.aws.amazon.comSDKCloud SDK(gcloud, gsutil bq)https://aws.amazon.com/jp/tools/CLICloud Shell(Cloud SDK 利用可能)AWS CLIPowerShellCloud Tools for PowerShellAWS Tools for PowerShellGoogle Cloud / AWS アイコンのダウンロードサイトアーキテクチャ図(システム構成図)用のソリューション アイコンは以下です。GCP アイコンのダウンロード先AWS アイコンのダウンロード先 (新 Version / 旧 Version あり)参考書籍 / サイト書籍プログラマのためのGoogle Cloud Platform入門 サービスの全体像からクラウドネイティブアプリケーション構築まで仕事で使える! Google Cloud Platform 最新クラウドインフラ導入マニュアル (仕事で使える! シリーズ(NextPublishing))サイト1 行でわかる Google Cloud Platform(Google Cloud Platform Japan Blog)Google Cloud Platform その1 Advent Calendar 2018(Qiita)Google Cloud Platform その2 Advent Calendar 2018(Qiita)AWS re:Invent 2018(AWS 公式サイト)AWS プロフェッショナルのための Google Cloud Platform(GCP公式)サービスの比較68user’s page(AWS / Azure / GCP を考察されておられる @68user さん)まとめ記事冒頭でもご紹介しました【最新版】3大クラウド比較表では、2022年4月版の各クラウドの比較をご覧いただけます。 AWSに加えMicrosoft Azureも含めて検討されている方、またマルチクラウドを視野に入れている方におすすめです。 すでに1万人以上の方に読まれている人気資料となっていますので、貴社と相性のクラウドをお探しの場合はぜひご活用ください!クラウドの「今」を、最新の比較表で。3大クラウド・AI開発比較表(2025年9月ver)クラウド、特にAI分野は劇的に進化しました。本資料では、現在の3大クラウドのサービス対応はもちろん、各社の「AI戦略」や最新の開発ツールまでを徹底比較。今、本当に価値のある情報を、この一冊で更新してください。 資料ダウンロードはこちらから