AI Agentに特化したセキュリティ診断を実施します。自律型であるAI Agentならではの脅威と、その土台となるクラウド基盤の重要設定をクラウドエースの専門家が評価し、安全なAI活用をご支援いたします。多くの企業で導入が進むAI Agentは、自律的に思考し外部ツールと連携することでビジネスを加速させる一方で、プロンプトインジェクションや権限の悪用といった、従来にない深刻なセキュリティリスクも生み出します。本サービスは、最新の脅威動向やフレームワークを参考に、専門家が「エージェントの振る舞いに潜むAI特有のリスク」と「土台となるクラウド基盤の致命的な設定不備」の両面から評価。開発から運用まで、AI Agentの安全な活用を包括的にご支援いたします。

  
セキュリティアセスメント for AI Agent

こんなお悩みはありませんか?

  • 自社AI Agentに脆弱性や設計上の不備がないか、専門家の視点で評価してほしい。
  • 外部システムと連携するAI AgentのIAMやAPIアクセス権限が、最小権限になっているか判断できない。
  • 意図せぬ経路からのプロンプト攻撃で、AI Agentから機密情報や個人情報が漏洩しないか心配だ。
  • AI Agentが悪用され、意図せぬシステム操作や情報漏洩をしないか不安だ。
  • AI Agentのセキュリティリスクに対し、自社の現行対策の妥当性を客観的に把握したい。

AI Agentのセキュリティリスクの代表例

AI Agentのセキュリティリスクを議論する上で、Webアプリケーションセキュリティの権威であるOWASPは、AIが直面する代表的な脅威をまとめた「 OWASP Top 10 for LLM Applications 2025 」を公開しています。これは、AIセキュリティを考える上での世界的な標準指標です。

プロンプトインジェクション 巧妙な指示でAI Agentを騙し、意図しない動作をさせ、有害な出力や不正アクセスを引き起こすリスク。
機密情報の漏洩 AI Agentの回答に個人情報や企業秘密が含まれてしまい、意図せず外部に漏洩してしまうリスク。
サプライチェーンの脆弱性 外部の学習データや中古モデルに潜む脆弱性が、自社AIシステム全体のセキュリティを脅かすリスク。
データおよびモデルのポイズニング 攻撃者が学習データを汚染し、AIモデルにバックドアや偏見を埋め込み、不正な出力をさせるリスク。
不適切な出力処理 AI Agentの出力を検証せずに下流のシステムに渡すことで、Webサイトの改ざんなどを引き起こすリスク。
過剰なエージェント権限 AI Agentに過剰な権限や機能を与えた結果、予期せぬ指示で損害の大きいアクションを実行するリスク。
システムプロンプトの漏洩 モデルの振る舞いを制御する内部指示が漏洩し、他の攻撃の足がかりとして悪用されるリスク。
ベクトルおよび埋め込みの弱点 RAGなどで使うベクトルデータベースの弱点を突き、データ汚染や情報漏洩を引き起こすリスク。
誤った情報 AI Agentがもっともらしい嘘の情報を生成(ハルシネーション)し、利用者が誤った意思決定をするリスク。
無制限の消費 大量の処理を要求され、サービス停止や想定外の高額なリソース費用が発生してしまうリスク。

これらのリスクは単独で発生するだけでなく、相互に連鎖してより大きな被害を引き起こす可能性があります。そのため、システムを多角的に評価し、適切な対策を講じることが不可欠です。

 

サービスの特長

  1. 01

    AI Agentの予期せぬ振る舞いを考慮した脅威診断

    AI Agentの予期せぬ振る舞いを考慮した脅威診断

    OWASP Top 10 for LLM Applicationsなどの国際的なフレームワークを参考に、プロンプトインジェクションや機密情報の漏洩といった脅威を網羅的に診断。さらに、一般的な診断では見過ごされがちな、AI Agentの予期せぬ振る舞いの根本原因となる設計上の不備を、専門家が多角的に分析・評価します。

  2. 02

    AI Agentの「過剰な権限」リスク評価

    AI Agentの「過剰な権限」リスク評価

    AI Agentの「自律性」と「ツール利用能力」は、OWASP Top 10 for LLM 2025でも「過剰なエージェント権限」として警告される深刻なリスク源となります 。本診断では、AI Agentの権限に特化した診断を実施。例えば、自律的な判断がシステムに障害を引き起こす危険性や、与えられたツール権限を悪用されデータベースの全情報を抜き取られるといった脅威シナリオを深掘りします。

  3. 03

    開発中から運用後まで、全ライフサイクルに対応

    開発中から運用後まで、全ライフサイクルに対応

    これから開発するAI Agentには、脅威モデリングなどを通じて設計段階からセキュリティを組み込む「シフトレフト」と「セキュリティ・バイ・デザイン」のアプローチで手戻りを削減。すでに運用中のAI Agentには、稼働中のシステムに潜む脅威を診断し、インシデントを未然に防ぎます。AI Agentのライフサイクル全体を通じて、継続的な安全確保をご支援いたします。

  4. 04

    実践的な改善提案でセキュアなAI開発を支援

    実践的な改善提案でセキュアなAI開発を支援

    AI Agentに対する診断結果は、脆弱性のリスク評価だけでなく、開発チームがすぐに対応可能な具体的な修正案を含むレポートとして提供。アジャイル開発のスピード感を損なうことなく、貴社のセキュアなAI内製化と継続的なセキュリティ改善プロセスをご支援いたします。

ユースケース

顧客向け金融アドバイザーAIの開発にあたり、未知のリスクに備える場合

設計段階での脆弱性対策と、セキュアなサービスローンチを実現

顧客の資産情報に基づき商品を提案する金融AI Agentを開発。プロンプトインジェクションによる情報漏洩や、意図しない不適切な商品を推奨するリスクが懸念だったが、開発段階でセキュリティアセスメント for AI Agentを導入し、AI Agentの自律性やツール利用に潜む脅威を洗い出し。設計段階で対策を講じたことで、手戻りを防ぎ、信頼性の高いサービスを計画通りにローンチすることに成功した。

設計段階での脆弱性対策と、セキュアなサービスローンチを実現

社内で運用中の複数のAI Agentに対して、セキュリティ評価をする場合

全社的なAIセキュリティリスクの可視化と、具体的な改善計画の策定

各部門が開発した複数の業務効率化AI Agentが社内で稼働。セキュリティ基準がバラバラで、潜在的なリスクを把握できていない状況だったが、セキュリティアセスメント for AI Agentで全エージェントを横断的に診断。発見された脆弱性に対し、危険度と具体的な修正案により、優先順位を付けて効率的にセキュリティレベルを向上させることが可能になった。

全社的なAIセキュリティリスクの可視化と、具体的な改善計画の策定

クラウドエースが選ばれる理由

1. Google Cloudの
豊富な導入実績

Google Cloudの豊富な導入実績
  • Google Cloudの導入・開発・トレーニング実績は1,000社以上(グループ全体)
  • クラウドの導入設計や生成AI活用、開発、運用・保守までをワンストップで提供
  • 製造、小売、情報通信、ゲームなどあらゆる業界に対応

2. 受賞・認定多数!
圧倒的な技術力

受賞・認定多数!圧倒的な技術力
  • 優れた実績を収めたパートナー企業を選出する「Google Cloud Partner of the Year」を通算7回受賞
  • Google Cloud認定資格取得数1,800以上 ※2025年1月時点
  • Cloud Partner Top Engineer 2025で16名の社員が選出

3. 的確なサポート対応で
高い顧客満足度を実現

的確なサポート対応で高い顧客満足度を実現
  • ご契約いただいたお客様へは、弊社エンジニアによる技術サポートを提供
  • テクニカルサポートの顧客満足度は95%以上 ※2024年(1〜12月)
  • Google Cloud認定トレーナー数30名(国内トップクラス) ※2025年1月時点

よくあるご質問

診断の成果物として何が提供されますか。

診断完了後、レポートを提出します。レポートには、検出された脆弱性について、脆弱性の深刻度評価、脆弱性の詳細、具体的な再現手順、技術的な解説、そして開発チームがすぐに対応可能な具体的な対策案を記載します。

診断にはどのくらいの期間がかかりますか。

標準的な診断の場合、お打ち合わせから報告会まで含め、1〜1.5ヶ月程度が目安となります。ただし、対象システムの規模や評価範囲によって変動しますので、まずはお客様のご状況をお聞かせください。

料金はどのくらいかかりますか。

お客様のAI Agentの規模や複雑さ、評価の深度に応じて、複数のプランをご用意しております。AI特有のリスクに特化した診断から、クラウド基盤やソースコードまで含む包括的な診断まで、ご予算とニーズに合わせた最適なプランをご提案します。まずはお気軽にお問い合わせください。

PoC(実証実験)段階のAI Agentでも診断は可能ですか。

はい、もちろんです。むしろ、企画・設計やPoCといった早期の段階でセキュリティを評価・導入する「シフトレフト」と「セキュリティ・バイ・デザイン」のアプローチは、将来的な手戻りやコストを大幅に削減できるため、我々が最も推奨する方法です。セキュアなAIを開発するための第一歩として、ぜひご相談ください。

診断で発見された脆弱性への対策支援もお願いできますか。

はい、可能です。レポート提出後の報告会での質疑応答はもちろん、別途、具体的な対策の実装に関する技術的なコンサルティングや、修正が正しく行われたかを確認する「再診断」、さらに修正開発そのものの代行などのアフターサポートもご提供しております。