LookerとLooker Studioの違いとは?機能・料金からAI連携まで徹底解説

LookerとLooker Studioの違いとは?機能・料金からAI連携まで徹底解説

同じ「Lookerプロダクトファミリー」に属し、名称も似ていることから、その違いが分かりにくいとされるLookerとLooker Studio。しかし、実際にはそれぞれの目的、ターゲットユーザー、機能、そして料金体系が大きく異なります。

この記事では、両者の基本的な違いからそれぞれの役割、AI連携のアプローチまで、紹介します。最後まで読むことで、あなたの目的や組織の状況に最適なツールがどちらであるか、明確に判断できるようになるでしょう。

LookerとLooker Studioの違いは?具体的な用途で解説

LookerとLooker Studioの本質的な違いは、その「役割」にあります。

とても簡単に言うと、Looker Studioはすでにあるデータをグラフや表で分かりやすく見せる「可視化ツール(ダッシュボード)」として主に使われます。一方、Lookerは、そのデータ自体が何を意味するのかを定義し、信頼できる分析の土台を構築する「データ基盤(分析エンジン)」の役割を担うことが多いツールです。

この章では、まず両者の機能や料金などの違いを一覧できる比較表で全体像を掴んでいただきましょう。それぞれの具体的な使いみち(活用例)については、次の章で詳しく解説します。

具体的な用途の違い

Looker Studioが主に使われるのは、「現場の業務効率化」の場面です。 例えば、多くのWeb担当者が行う月次レポート作成の手間が挙げられます。特にGoogle Analytics 4(GA4)の探索レポートは、定点観測のために都度データをエクスポートして表計算ソフトで加工する必要があり、大きな手間となりがちです。

Looker Studioを活用すれば、GA4やGoogle広告などのデータに一度接続するだけで、定型のレポートを自動で作成・更新させることが可能になります。

出典:Looker が支援する、スタートアップのデータに基づく分析情報の獲得 | Google Cloud 公式ブログ

一方、Lookerが使われるのは、「組織全体のデータ課題の解決」の場面です。 例えば、「営業部が報告する売上」と「経理部が管理する売上」の数値が異なり、会議で混乱が生じる、といったケースを想定してみましょう。

これは、各部署が異なる基準でデータを集計している場合に起こり得る問題です。Lookerは、独自のモデリング言語「LookML」で「全社共通の売上」の定義を一度だけ記述します。これにより、組織内の誰もが同じ基準で算出された「信頼できるデータ」にアクセスできる環境の構築が可能です。

LookerとLooker Studioの違い まとめ比較表

これまでの比較内容を以下の表にまとめました。両者の違いを一覧でご確認ください。

比較項目Looker Studio (無料版/Pro版)Looker
目的・機能データの可視化データモデリングによるデータ基盤構築
料金体系無料 / 有料有料(プラン別)
データガバナンス限定的強力(LookMLで一元管理)
データソースとの関係各種データソースにコネクタで接続主にDWH(BigQueryなど)を分析対象として利用
エコシステムの役割ダッシュボード(表示装置)分析エンジン(心臓部)
AI(Gemini)活用Pro版で可能※可能

※Geminiと連携したAI機能は、Looker Studio Pro サブスクリプションの契約にくわえ、Google Cloud 側での有効化や権限設定が必要です。また、現在はプレビュー版として提供されており、今後変更される可能性があります。

参考:Looker Studio 向けの Gemini in Looker の概要

LookerとLooker Studioそれぞれの活用例

この章では、それぞれのツールが具体的にどのようなビジネスシーンで役立つのか、初心者にも分かりやすい代表的な活用例を2つ紹介します。ご自身の業務に当てはめながら、その違いをイメージしてみてください。

Looker Studioの活用例:煩雑な月次レポート作成を自動化する

多くのWeb担当者が日々の業務に追われています。特にGoogle Analytics 4(GA4)の探索レポートは高機能な一方で、定点観測のためには都度データをエクスポートして表計算ソフトで加工する必要があり、大きな手間となりがちです。

Looker Studioを活用すれば、GA4やGoogle広告などのデータソースに一度接続するだけで、定型のレポートを自動で作成・更新させることが可能になります。これにより、これまでレポート作成に費やしていた時間を大幅に削減し、得られたデータから次なる施策を考察するといった、より本質的な業務に集中できる環境を構築します。

Lookerの活用例:「営業と経理で売上が違う」問題を解決する

例えば、「営業部が報告する売上」と「経理部が管理する売上」の数値が異なり、会議で混乱が生じる、といったケースを想定してみましょう。このような状況は、各部署がそれぞれ異なる基準(例:計上日、税抜/税込など)でデータを集計している場合に起こり得る問題です。

Lookerは、この問題を解決するために独自のモデリング言語「LookML」を用います。データアナリストがLookMLで「全社共通の売上」の定義を一度だけ記述することで、組織内の誰もが同じ基準で算出された「信頼できる唯一のデータ(Single Source of Truth)」にアクセスできる環境の構築が可能です。

LookerとLooker Studioどっちを選ぶべき?

これまでの比較で、両者の違いは明確になったかと存じます。どちらか一方が優れているというわけではなく、あなたの目的や組織におけるデータ活用の成熟度によって、選ぶべきツールは異なります。

最終的な判断を下すために、ここでは具体的な利用シーンを想定し、それぞれどのようなケースで導入するのが最適なのかを解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、最適なツール選択の参考にしてください。

Looker Studioの導入がおすすめなケース

Looker Studioの導入は、特定の業務課題を迅速かつ低コストで解決したい場合に特に有効です。

例えば、マーケティング部門における月次の広告成果レポート作成の自動化や、プロジェクト単位でのKPI進捗を可視化する共有ダッシュボードの構築といった用途が挙げられます。また、本格的なBIツール導入前のPoC(概念実証)として、データ活用の価値をスモールスタートで証明したい場合にも最適な選択肢と言えるでしょう。

専門のアナリストが不在の状況でも、現場の担当者が主体となってデータ活用を推進したいケースに適しています。

Lookerの導入がおすすめなケース

Lookerの導入は、組織全体でデータ活用の基準を統一し、より高度で一貫性のある分析環境を構築したい場合に推奨されます。

例えば、部署ごとに売上などの重要指標の定義が異なっている状況を解消し、全社共通の信頼できるデータ基盤を構築したいケースが挙げられるでしょう。また、BigQueryに蓄積された膨大なデータを基に、専門のアナリストが複雑なデータモデリングを行い、将来的なAI活用も見据えたデータ活用戦略を推進する場合にも必須だと言えます。

まとめ|自社に最適なツールを選び、データ活用の次の一歩へ

本記事では、LookerとLooker Studioのさまざまな違いについて解説しました。

Looker Studioは、無料プランで手軽に利用を開始できる、個人やチームに最適な可視化ツールです。さらに有料の「Looker Studio Pro」では、提供条件を満たす場合、Geminiと連携したAI機能も利用できます。

※Geminiと連携したAI機能は、Looker Studio Pro サブスクリプションの契約にくわえ、Google Cloud 側での有効化や権限設定が必要です。また、現在はプレビュー版として提供されており、今後変更される可能性があります。

参考:Looker Studio 向けの Gemini in Looker の概要

一方Lookerは、チームから組織全体のデータガバナンスを支える本格的なBIプラットフォームです。信頼できるデータ基盤を構築し、高度な分析やAI活用を戦略的に推進したい場合に必須の選択肢となるでしょう。

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