こんにちは、クラウドエース編集部です。本記事では、Google Cloud Platform(以下、GCP)・Amazon Web Services(以下、AWS)・Microsoft Azure(以下、Azure)の3大クラウドにおける、VM(仮想マシン)関連サービスについてご紹介します。また、こちらのダウンロード資料『3大クラウド・AI開発比較表(Amazon・Microsoft・Google)2025.09 ver』ではVM関連サービスや、あらゆるカテゴリ・サービスごとに比較を行なっておりますので、ぜひ本記事と合わせてお読みいただければと思います。目次 Toggle3大クラウドのVM(仮想マシン)関連サービスlaaSの特徴比較まとめVM(仮想マシン)とは、コンピューター内に擬似的に再現したコンピューターのことです。3大クラウドは数多くのVM関連サービスを展開しており、本記事では以下の3種類のVM関連サービスをご紹介します。IaaS(Infrastructure as a Service)PaaS(Platform as a Service)FaaS(Function as a Service)まず、3大クラウドのVM関連サービスについて書いたのち、主要サービスであるIaaSについて詳しく特徴を比較します。3大クラウドのVM(仮想マシン)関連サービス3大クラウドが展開する代表的なVM(仮想マシン)関連サービスとして、IaaS・PaaS・FaaSがあります。3大クラウドは以下の表のサービスを展開しています。GCPAWSAzureIaaSCompute EngineAmazon EC2Azure Virtual MachinesPaaSApp EngineAWS Elastic BeanstalkAzure App ServiceFaaSCloud FunctionsAWS LambdaAzure Functions以下、各サービスについて掘り下げていきます。IaaS における各社の VM(仮想マシン)【GCP】Compute Engine Compute Engineは、LinuxおよびWindowsベースの仮想マシンです。CPU とメモリ使用量に応じて、最適な仮想マシンをレコメンドします。【AWS】Amazon EC2 Amazon EC2は、Linux, macOSおよび Windowsベースの仮想マシンです。 500 以上のインスタンスと、最新のプロセッサ、ストレージ等を選択可能です。【Azure】Azure Virtual Machines Azure Virtual Machinesは、LinuxおよびWindowsベースの仮想マシンです。最大416個のvCPUと12TBのメモリを搭載可能です。PaaS における各社の VM(仮想マシン)【GCP】App Engine App Engineは、Webアプリケーションをデプロイできるプラットフォームです。Dockerを使用して開発されたアプリをデプロイ可能です。【AWS】AWS Elastic Beanstalk AWS Elastic Beanstalkは、WebアプリケーションをApache、Nginx、といったサーバーでデプロイできるプラットフォームです。【Azure】Azure App Service Azure App Serviceは、WebアプリやAPIをデプロイできるプラットフォームです。トラフィックの負荷に応じて、自動で最適にスケールします。FaaS における各社の VM(仮想マシン)【GCP】Cloud Functions Cloud Functionsは、イベント駆動型のコンピューティングサービスです。アクセス数に応じて自動でオーケストレーションします。他GCPサービスやFirebase、Google アシスタント等をトリガーにすることが可能です。【AWS】AWS Lambda AWS Lambdaは、サーバーレスでイベント駆動型のコンピューティングサービスです。200以上のAWSサービスやSaaSアプリケーションをトリガーにすることが可能です。【Azure】Azure Functions Azure Functionsは、イベント駆動型のサーバーレスコンピューティングプラットフォームです。C#、Java、JavaScript、PowerShell、Python、TypeScript、Go、Rustをサポートしています。laaSの特徴比較ここでは、3大クラウドのIaaSについて詳しく特徴を比較していきます。比較項目は以下の5項目です。料金対応OSCPU・RAMメンテナンス性利用実績【GCP】Compute Engine料金e2-standard-4インスタンス(vCPU: 4個、RAM: 16GB)は100時間あたり、13.4USドルです。SSDは100GBあたり、17USドルです。対応OSLinux、Windowsに対応しています。CPU・RAMvCPUは最大416個、RAMは最大12TBまで用意されています。用意されたvCPU・RAMのセットの中から選択するか、vCPU・RAMを自分でカスタマイズすることができます。メンテナンス性VM を再起動せず、実行中のインスタンスを同じゾーンの別のホストに移行できるライブマイグレーション機能があります。利用実績Spotify、Twitter、PayPal、The Home Depot等の企業で利用されています。【AWS】Amazon EC2料金t4g.xlargeインスタンス(vCPU: 4個、RAM: 16GB)は100時間あたり、17.3USドルです。SSDは100GBあたり、12USドルです。対応OSLinux、Windows、macOSに対応しています。CPU・RAMvCPUは最大128個、RAMは最大24TBまで用意されています。用意されたvCPU・RAMの中から選択することができます。メンテナンス性特筆すべき機能はないです。利用実績Volkswagen、Snapchat、Cathay Pacific、FINRA等の企業で利用されています。【Azure】Azure Virtual Machines料金D4a v4インスタンス(vCPU: 4個、RAM: 16GB、ストレージ: 100GB)は100時間あたり、24.8USドルです。対応OSLinux、Windowsに対応しています。CPU・RAMvCPUは最大416個、RAMは最大11TBまで用意されています。用意されたvCPU・RAMの中から選択することができます。メンテナンス性自動シャットダウン機能があります。利用実績Forever 21、Sentara Healthcare、CIBC、Pearson VUE等の企業で利用されています。上記の内容をまとめたものが、以下の表です。料金については、Compute Engine とAmazon EC2は同額で、Azure Virtual Machinesは少々割高になっています。対応OSについては、macOSに対応しているため、Amazon EC2に軍配が上がります。一方で、CPU・RAMについては、最大vCPU数や自分でカスタマイズできる点から、Compute Engineが優れていると言えます。また、Compute Engine の標準機能であるライブマイグレーション機能により、24/365 メンテナンスによる計画停止や再起動がない点も強みと言えます。【GCP】Compute Engine【AWS】Amazon EC2【Azure】Azure Virtual Machines料金*$148/月$148/月$181/月対応OS◯ Linux、Windows◎ Linux、Windows、macOS◯ Linux、WindowsCPU・RAM◎ vCPU: 最大416 RAM:最大12TB 用意されたvCPU・RAMのセットを選択 or vCPU・RAMをカスタマイズ◯ vCPU: 最大128 RAM: 最大24TB 用意されたvCPU・RAMのセットを選択◯ vCPU: 最大416 RAM:最大11TB 用意されたvCPU・RAMのセットを選択メンテナンス性◎ ライブマイグレーション機能あり△ 特筆すべき機能なし◯ 自動シャットダウン機能あり利用実績Spotify、Twitter、PayPal、The Home Depot等Volkswagen、Snapchat、Cathay Pacific、FINRA等Forever 21、Sentara Healthcare、CIBC、Pearson VUE等* 料金は東京リージョン、Linux OS、vCPU×4、16GB RAM、100GB SSDで計算まとめ本記事では、GCP・AWS・Azureの3大クラウドにおけるVM(仮想マシン)関連サービスについて紹介してきました。IaaS・PaaS・FaaSの全てにおいて、似た内容のサービスが展開されていますが、細かな機能を見ていくと大きな差があります。本記事で徹底比較したIaaSは、料金、対応OS、CPU・RAM、メンテナンス性に違いがありました。 自社のVMに必要な機能を明確にした上で、最適なクラウドを選択しましょう。 『3大クラウドプラットフォーム比較表(Amazon・Microsoft・Google)では各社クラウドのサービスや料金等の比較を網羅的に行なっております。よりクラウドサービスを体型的にご理解いただける内容となっておりますのでこちらもぜひお読みください。VMの比較だけで決めていませんか?クラウドは「全体像」での比較が重要です。3大クラウド・AI開発比較表(2025年9月ver)VM一つをとっても各社に違いがあるように、最適なクラウド選びには、AI戦略などを含めた総合的な比較が不可欠です。本資料では、3大クラウドの主要サービスから最新のAI開発動向までを網羅。貴社のプラットフォーム選びを、この一枚で強力にサポートします。 資料ダウンロードはこちらから