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3大クラウドの ストレージサービスを徹底比較してみた【AWS・Azure・GCP】

こんにちは、クラウドエース編集部です。
 
本記事では、Google Cloud Platform(以下、GCP)・Amazon Web Services(以下、AWS)・Microsoft Azure(以下、Azure)の3大クラウドにおける、ストレージ関連サービスについてご紹介します。

3大クラウドは数多くのストレージ関連サービスを展開しており、本記事では以下の3種類のストレージ関連サービスをご紹介します。
それぞれのストレージの違いについてはこちらの記事をぜひご参考にしてください。

【2022年最新】クラウドストレージの仕組みと主なサービス

  • オブジェクトストレージ
  • ブロックストレージ
  • ファイルストレージ

まず、3大クラウドのストレージ関連サービスについて書いたのち、主要サービスであるオブジェクトストレージについて詳しく特徴を比較します。

3大クラウドのストレージ関連サービス

3大クラウドが展開する代表的なストレージ関連サービスとして、オブジェクトストレージ・ブロックストレージ・ファイルストレージがあります。3大クラウドは以下の表のサービスを展開しています。

GCP AWS Azure
オブジェクトストレージ Cloud Storage Amazon S3 Azure Blob Storage
ブロックストレージ Persistent Disk Amazon Elastic Block Store Azure Disk Storage
ファイルストレージ Filestore Amazon Elastic File System Azure Files

以下、各サービスについて掘り下げていきます。

オブジェクトストレージ

【GCP】Cloud Storage

Cloud Storage は、STANDARD、NEARLINE、COLDLINE、ARCHIVE の4種類のストレージクラスを提供するオブジェクトストレージサービスです。

【AWS】Amazon S3

Amazon S3 は、高いスケーラビリティおよびデータ可用性を兼ね備えたオブジェクトストレージサービスです。Amazon Athena、Amazon Redshift といったサービスとの連携が容易に可能です。

【Azure】Azure Blob Storage

Azure Blob Storage は、ホット、クール、アーカイブの3種類のストレージクラスに加えて、高機能な Premium クラスを提供するオブジェクトストレージサービスです。

ブロックストレージ

【GCP】Persistent Disk

Persistent Disk は、Compute Engine および Google Kubernetes Engine 向けに設計されたブロックストレージサービスです。 4種類のディスクを提供します。

【AWS】Amazon Elastic Block Store

Amazon Elastic Block Store は、Amazon EC2 向けに設計されたブロックストレージサービスです。 5種類のディスクを提供します。

【Azure】Azure Disk Storage

Azure Disk Storage は、Ultra Disk Storage、Premium SSD、Standard SSD、Standard HDD の4種類のディスクを提供するブロックストレージサービスです。

ファイルストレージ

【GCP】Filestore

Filestore は、3種類のサービスティアを提供するファイルストレージサービスです。最大 100TB の容量と 25GB/秒の処理速度まで対応可能です。

【AWS】Amazon Elastic File System

Amazon Elastic File System は、4種類のストレージクラスを提供するファイルストレージサービスです。ギガバイト単位からペタバイト単位まで自動的にスケール可能です。

【Azure】Azure Files

Azure Files は、ホット、クール、トランザクション最適化の3種類のストレージクラスに加えて、高機能な Premium クラスを提供するオブジェクトストレージサービスです。

オブジェクトストレージの特徴比較

ここでは、3大クラウドのオブジェクトストレージについて詳しく特徴を比較していきます。比較項目は以下の4項目です。

  • 料金
  • 標準ストレージ最小課金時間
  • 長期ストレージ取り出し所要時間
  • 利用実績

【GCP】Cloud Storage

料金

標準ストレージ(頻繁にアクセスされるデータや、短時間だけ保存されるデータに用いられるストレージ)は、ストレージ料金が1GBあたり0.023USドルです。
低頻度ストレージ(アクセス頻度の低いデータの保存に用いられるストレージ)は、ストレージ料金が1GBあたり0.006USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.02USドルです。
長期ストレージ(データアーカイブやオンラインバックアップ、障害復旧のために用いられるストレージ)は、ストレージ料金が1GBあたり0.0025USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.05USドルです。

標準ストレージ最小課金時間

1秒単位で課金されるため、利用した時間分の料金しかかかりません。

長期ストレージ(取り出し所要時間)

1秒以内に取り出しできます。

利用実績

Twitter、Golden State Warriors、Broad Institute、Zulily、King等の企業で利用されています。

【AWS】Amazon S3

料金

標準ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.025USドルです。
低頻度ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.0138USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.01USドルです。
長期ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.002USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.022USドルです。

標準ストレージ最小課金時間

1日単位で課金されるため、数時間程度の利用時間でも、1日分の料金がかかります。

長期ストレージ取り出し所要時間

12時間程度かかるため、データを取り出す場合は早めに準備しておく必要があります。

利用実績

Georgia-Pacific、Nasdaq、Ryanair、Zalando 等の企業で利用されています。

【Azure】Azure Blob Storage

料金

標準ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.025USドルです。
低頻度ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.0138USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.01USドルです。
長期ストレージは、ストレージ料金が1GBあたり0.002USドルで、データ取り出し料金が1GBあたり0.022USドルです。

標準ストレージ最小課金時間

1日単位で課金されるため、数時間程度の利用時間でも、1日分の料金がかかります。

長期ストレージ取り出し所要時間

15時間程度かかるため、データを取り出す場合は早めに準備しておく必要があります。

利用実績

Net-Inspect、Mars Food、CarMax 等の企業で利用されています。

上記の内容をまとめたものが、以下の表です。料金については、標準ストレージはCloud Storageが最もお得です。低頻度ストレージは、Amazon S3 と Azure Blob Storage が同額で、Cloud Storage はストレージ料金が割安である一方、データ取り出し料金が割高となっています。長期ストレージは、Amazon S3 と Azure Blob Storage が同額で、Cloud Storage は少々割高となっています。標準ストレージ最小課金時間および長期ストレージ取り出し所要時間については、Cloud Storage が優れていると言えます。
* 料金は全て東京リージョンで計算、ストレージ料金は月あたりの料金

まとめ

本記事では、GCP・AWS・Azure の3大クラウドにおけるストレージ関連サービスについて紹介してきました。オブジェクトストレージ・ブロックストレージ
・ファイルストレージの全てにおいて、似た内容のサービスが展開されていますが、細かな機能を見ていくと大きな差があります。
本記事で徹底比較したオブジェクトストレージは、料金、標準ストレージ最小課金時間、長期ストレージ取り出し所要時間に違いがありました。
自社のストレージに必要な機能を明確にした上で、最適なクラウドを選択しましょう。

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