AWS、Azure、GCP それぞれのクラウドの特徴やメリット

AWS、Azure、GCP それぞれのクラウドの特徴やメリット

こんにちは、クラウドエース編集部です。

「3 大クラウド」と呼ばれる Amazon の「AWS」、Microsoft の「Azure」、そしてGoogle の「Google Cloud (旧 )」。DX やデータ活用にクラウドが必須と言われる現代ですが、いざクラウド移行を考え始めた時に、どのサービスを使うべきかと迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

この記事では、AWS、Azure、Google Cloud 各サービスの特徴や強みを解説し、それぞれがどんな人におすすめできるかについてわかりやすく解説していきます。
また、弊社の YouTube でも本記事の内容を動画でご説明しておりますのでそちらもご活用ください。

5分でわかる!クラウドサービス|AWS、Azure、 それぞれの違いや特徴について

3  大クラウドサービスの詳しい比較については、こちらの DL 資料「AWS・Azure・ 比較表」を期間限定で無料配布しておりますのでぜひ DL してご活用ください。

ひと目でわかる AWS、Azure、Google Cloud の特徴

アメリカの調査会社 Canalys の調査によると(注 1)、2022 年時点で世界のクラウドサービスのシェアのうち、AWS、Azure、Google Cloud の 3 つが全体の 62% を占めることがわかっています。クラウドの導入を検討する場合も、これらの 3 つの中から検討する人が多いでしょう。

まずは、それぞれのサービスの違いについて簡単に見てみましょう。各サービスの特徴をまとめると、以下の通りとなります。

クラウドサービスAWSAzureGoogle Cloud
提供会社AmazonMicrosoftGoogle
特徴世界シェア No.1 のクラウドサービスWindows・Office などと連携しやすいGoogle の強力なインフラを利用できる
メリット・200 種類以上の豊富なサービス
・日本語の情報やサポートが豊富
・Microsoft 365 との親和性が高い
・大企業・官公庁での採用も多い
・Google Workspace との親和性が高い
・ビッグデータの解析や AI・機械学習に定評
無料枠・所定の期間もしくは 1 回に限り、指定サービスが無料
・12 ヶ月間、指定サービスの利用が範囲内で無料
・指定サービスの使用が範囲内で常に無料
・30 日間利用できる200ドル分のクレジット
・12 ヶ月間、指定サービスの利用が範囲内で無料
・指定サービスの使用が範囲内で常に無料
・90 日間利用できる 300 ドル 分のクレジット
・指定サービスの使用が範囲内で常に無料
こんな人におすすめ・豊富なサービスから自社に合ったサービスを構築したい
・日本語で情報収集や相談を行いたい
・Microsoft で構築された環境からスムーズにクラウド移行したい
・普段から Microsoft 365 を利用している
・ビッグデータの分析や AI・機械学習を活用したい
・普段から Google Workspace を利用している

なお、料金体系はクラウドごと、利用サービスごとに異なります。ただし、どのサービスにおいても、使った時間やリソースに対して課金される従量課金制となります。そのため、どのサービスを選んでもコストの最適化に繋げられるでしょう。

各クラウドで提供されている「無料枠」とは、文字通りサービスを無料で使える範囲のことです。各社、初めて登録した人に向けてトライアルとして無料クレジットを発行したり、特定のプロダクトを制限付きで無料提供したりしています。

それでは、各サービスの特徴や強みについて、詳しく紹介していきます。

AWS とは

AWS(= Amazon Web Service)とは、Amazon が提供するクラウドサービスです。

世界最大手の EC サイトを運営する Amazon が、自社の商品や購買データ、顧客データを管理するために開発したインフラを、一般向けのサービスとして提供を開始したことから誕生しました。

AWS の特徴・メリット

AWS の最大の特徴は、クラウドサービスにおける世界シェア No.1 のサービスであることです。

2006 年に提供開始され、代表的なクラウドサービスの中でも最も歴史が長く、あらゆる状況で便利に使える多種多様な 200 種類以上のサービスを展開しています。提供されるプロダクトの数が豊富なため、自社で実現したいことに合った環境を構築しやすく、自由度の高い開発・運用が可能と言えるでしょう。

また、クラウドサービスの中でも最も利用者が多いため、ナレッジが豊富に蓄積されていることもポイントです。わからないことがあった場合に日本語で情報を検索しやすいことはもちろん、ほとんどのプロダクトにおいて日本語のサポート・相談窓口を利用できます。

さらに、シェアが大きい分、AWS について知識・スキルを持ったエンジニアの数も多いため、人員の増員が必要な際などに、比較的採用しやすいこともメリットと言えるでしょう。

AWS の無料枠について

AWS では、以下の 3 つのタイプの無料枠が用意されています。

  • 所定の期間もしくは 1 回に限り、指定サービスが無料
  • 12 ヶ月間、指定サービスの利用が範囲内で無料
  • 指定サービスの使用が範囲内で常に無料

サービスごとに、それぞれ条件の異なる無料枠を利用できることがわかります。

ただし、無料枠の対象となる各サービスを利用した際、もしも無料利用枠の範囲を超えて利用した場合は、標準の料金、つまり従量課金制での支払いに自動で切り替わってしまうことに注意が必要です。無料の範囲で試したいと考えている場合は、使用量を随時確認するようにしましょう。

AWS をおすすめできる人

上記のことから、Amazon が提供する AWS は、特に以下に当てはまる人におすすめと言えます。

  • 豊富なサービスから自社に合ったサービスを構築したい
  • 日本語で情報収集や相談を行いたい

Azure とは

Azure(=Microsoft Azure)とは、Microsoft が提供するクラウドサービスです。

Microsoft といえば、Windows のほか、Word や Excel などの Office ソフトが有名ですよね。Windows のコンピューターと Office ソフトは、大企業や官公庁をはじめとして、世界中の多くの企業・組織で使われています。その流れから「クラウドを導入するなら Azure にしよう」という傾向が世界的に加速しており、現在急速にシェアを拡大しているサービスです。

Azure の特徴・メリット

Azure の特徴は、やはり Microsoft の製品との親和性が高いことです。普段から Microsoft 社製のサービスを利用している場合は、Azure にも使いやすさを感じるでしょう。また、自社の既存環境が Microsoft を中心とした構成である場合は、クラウド移行もしやすいです。

Azure の無料枠について

Azure の無料枠としては、以下の種類のものが用意されています。

  • 30 日間利用できる 200 ドル分のクレジット
  • 12 ヶ月間、指定サービスの利用が範囲内で無料
  • 指定サービスの使用が範囲内で常に無料

200 ドル分のクレジットについては、サービスの指定なく使うことができます。また、40 類以上のサービスにおいて、期間を限定せずに使える一定量までの無料枠が設けられていることもポイントです。

なお、クレジットについては、200 ドル分を使い切った場合や、30 日を過ぎた場合にはサービスの提供が停止されます。超過後に自動で課金されることはないため、安心して利用できるでしょう。

Azure をおすすめできる人

これらの特徴を踏まえると、Microsoft の Azure は、以下のような人に特におすすめと言えます。

  • Microsoft で構築された環境からスムーズにクラウド移行したい
  • 普段から Microsoft 365 を利用している

Google Cloud とは

Google Cloud Google Cloud とは、Google が提供するクラウドサービスです。

の特徴は、YouTube、Gmail、GoogleMaps など、世界中で数十億人が使うほどの大規模な Google のサービスを支えるインフラ技術を、一般向けに提供したものであることです。

Google が持つ技術や開発力は、今や世界一と言われています。そんな Google の根幹とも言える、強力なテクノロジーインフラを誰でも使えるのは非常に魅力的と言えるでしょう。

Google Cloud の特徴・メリット

Google Cloud の大きなメリットは、特にビッグデータの解析および、AI・機械学習に強いことです。検索エンジンの Google や Youtube、GoogleMaps など、膨大なデータを扱うサービスを展開していることから、Google Cloud の解析技術や AI・機械学習の技術は世界中のエンジニアから高い評価を得ています。

また、Mifrosoft 製品を使っている場合は Azure と連携しやすいのと同様に、自社で Google Workspace など Google 製品を既に利用している場合は、Google Cloud との連携・管理がスムーズに行えます。

Google Cloud の無料枠について

Google Cloud では、以下のタイプの無料枠が設定されています。

  • 90 日間利用できる 300 ドル 分のクレジット
  • 指定サービスの使用が範囲内で常に無料

Azure と同様に、Google Cloud でもどのサービスに対しても使えるクレジットが用意されています。Azure に比べて有効期限が長く金額も大きいため、使いやすいと言えるでしょう。

さらに、指定サービスを毎月一定量まで無料で使うこともできます。データウェアハウスの「BigQuery」や仮想マシンの「Compute Engine」、アプリ開発のプラットフォーム「App Engine」をはじめとした人気サービスを、無料で利用できるのは大きなメリットと言えます。

Google Cloud をおすすめできる人

これらのことから、Google Cloud は特に以下のような人におすすめと言えます。

  • ビッグデータの分析や AI ・機械学習の技術を活用したい
  • 普段から Google Workspace を利用している

クラウドエースでは Google Cloud に関するコンサルティングを提供

ここまで、各クラウドサービスの特徴について解説してきました。しかし、「自社にとってどれがベストかわからない」「クラウド移行の必要性は感じているけれど、初めてのことで、何から手をつけて良いかわからない」という人もいるでしょう。

クラウドエースでは、そのような方へ向けた Google Cloud の導入や活用方法に関するコンサルティングを提供しています。

先述の通り、Google Cloud は特にデータ分析や AI・機械学習の活用に大きな強みを持ったクラウドサービスです。ビジネスの成長にこれらの技術の活用が必須と言われている現代において、Google Cloud を採用するのは良い選択と言えるでしょう。

ただし、AWS や Azure よりも後発のクラウドサービスであり、2 社に比べてまだシェアが劣っているのも事実です。実際に、先出の Canalys によると(注 2)、2022 年のクラウドサービスのシェアは、AWS がトップで 33%、続いて Azure が 2 位の 21%、Google Cloud は 3 位の 8% という結果になっています。

Google Cloud の利用者は年々増えているものの、ナレッジやスキルを持った技術者の数が少ないのが現状です。このような状況への解決策として、Google では Google Cloud についての知識、スキル、経験を持った企業をパートナーと認定する仕組みを採用しています。パートナー企業は、Google Cloud の利用を検討している企業に対して要件をヒアリングしたり、全体の設計を担ったり、具体的な運用方法を提案したりします。

クラウドエースは、Google Cloud のパートナー企業の中でも、Google Cloud 資格保持者 100 名以上が在籍し、圧倒的なノウハウと技術を持つ企業です。国内においては 1,000 社以上の Google Cloud の導入実績があります。

「クラウドを使ってこんなことを実現したいけれど、どのサービスを使えば良いかわからない」「社内にクラウド知識を持った人材がおらず、サービスを活用できるか不安」「そもそも、クラウドを利用すべきかどうか迷っている」など、クラウドにまつわるさまざまな課題を納得のいく方法で解決できます。クラウドの導入検討をしている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

クラウドエースお問い合わせ窓口
https://cloud-ace.jp/general-contact/

まとめ

ここまで、AWS、Azure、Google Cloud それぞれのクラウドの特徴やメリットについて紹介してきました。この記事を、自社にとって最適なクラウド選びの参考にしてみてください。

参照元
注1,2 Canalys  “Global cloud services spend hits US$55.9 billion in Q1 2022”

クラウド選定の新たな本質、「AI戦略」で比較する。

3大クラウド・AI開発比較表(2025年9月ver)

3大クラウドの基本的な特徴は、ご理解いただけたかと思います。しかし、真の決め手は各社が競う「AI戦略」にあります。本資料では、各社のLLM実行基盤やAI開発ツールの違いまでを徹底比較。貴社の未来を左右する、より深い判断基準をご提供します。

資料ダウンロードはこちらから

3大クラウド・AI開発比較表(2025年9月ver)のキャッチ画像