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GCP と Azure サービス対応・比較表(2018年9月版)

作成動機

こんにちは、クラウドエース編集部です。
2018年2月に公開した GCP と AWS サービス対応表・比較表(2018年2月版)が好評で Microsoft Azure(以下、Azure)バージョンも作成してほしいとの要望があったことから、筆者を含め、皆様が GCP と Azure の理解を深めるために作成しました。

こちらが最新版の比較表になりますので、ぜひご覧になってください。
【2022版】AWS・GCP・Azure 3大クラウドサービス 比較表


Azure の特徴は、やはり Windows OS、WindowsServer、Active Directory、Outlook、Office 365、Visual Studio など歴史ある Microsoft 製品とライセンス費用を上手く活かしているところです。
Microsoft にとって日本は重要な国(お客様)でもあり、Azure は国内に2拠点(東西)のリージョンを開設しました。つまり、DR(ディザスタ・リカバリ)を日本国内で実現させることが可能です。GCP も 2019年 に大阪リージョン開設予定で、AWS は東京リージョンを補完する位置付けで大阪ローカルリージョンを開設しています。リージョンという1つの側面から観察しても、メガクラウド(AWS / Azure / GCP)が日本を重視していることがわかります。
筆者は MS-DOS、Windows 3.1 以来、20年以上の Windows 使いで、クラウドエース社には Visual Studio、PowerShell を好物とするエンジニアも在籍していますので、本記事は Microsoft の製品が溢れている環境で作成しました。

作成方針

対応表は各サービスの優劣を決めたり、議論するためではなく、エコシステム(共存共栄)の観点で読者が使いたい方、または両方(GCP & Azure)を使うことで、様々な知見が得られるのではないかと期待しています。
なお、Azure も非常に多くのサービスがあり、SaaS である Office 365( Google では Google Workspace(旧 G Suite) )と連動している部分もあるので、すべてのサービスを対応表に掲載(マッピング)するのは困難で、未記載の Azure サービスがあることにご留意ください。
サービスの記載順序、サービスの掲載有無などの基本方針は以下としています。

  • 1. 記載順番はGoogle Cloud Platform 公式サイトの サービス一覧 に従う
  • 2. GCP のサービス名は Google Cloud Platform 公式サイト の名称で記載
  • 3. Azure のサービス名は Microsoft Azure 公式サイト の名称で記載
  • 4. β バージョン(GA になっていないバージョン)のサービスも記載
  • 5. API、ディベロッパー ツールなどの細部な比較は本表の可読性を低くするため割愛

サービス対応表

サービス GCP Azure コメント
コンピューティング IaaS Compute Engine
(GCE)
Linux 仮想マシン
Windows 仮想マシン
Virtual Machine Scale Sets
仮想マシン(VMインスタンス)を提供
基本となるサービス
PaaS App Engine
(GAE)
App Service
Web Apps
Cloud Services
運用が容易なスケーラブルなアプリケーションプラットフォーム。Azure は Windows と Linux の両方をサポート。GAE は10年の運用実績があり非常にこなれたサービスで安心のプラットフォーム
Container Kubernetes Engine
(GKE)
Azure Container Service (AKS)
Azure Container Instances
Azure Container Service (ACS)
Service Fabric
Docker コンテナを稼働させるためのオーケストレーションツール(Kubernetes)のフルマネージドサービス
Container Instances はオーケストレーションツールの提供はなし。基本は AKS
ACS は? Kubernetes、DC/OS、Docker Swarm クラスターを提供サービス
Service Fabric はスケーラブルで信頼性に優れたマイクロサービスとコンテナのパッケージ化、デプロイ、
管理を行うことができる分散システムプラットフォーム(オンプレミスや Azure 以外のクラウドでコンテナを稼働させ、クラスターが可能)

サービス操作方法の比較

GCP / Azure は各サービスを操作するために以下を用意しています。

GCP Azure
GUI https://console.cloud.google.com Azure Portal
SDK Cloud SDK(gcloud, gsutil bq) Ruby SDK
Go SDK
CLI Cloud Shell(Cloud SDK 利用可能) Azure CLI 2.0
PowerShell

GCP / Azure アイコンのダウンロードサイト

アーキテクチャ図(システム構成図)用のソリューション アイコンは以下です。

参考書籍 / サイト

書籍

サイト

まとめ

本記事を参考に、GCP / Azure の様々なサービスを知る機会になれば幸いです。相当のサービスが相互に存在することが確認出来たと思います。
ただし、いずれのクラウドも進化が速いので、大規模なイベント (GCP:NEXT、Azure:Microsoft Build)後、別記事にて更新できればと考えています。
また、筆者が所感した GCP / Azure それぞれの特徴(一言コメント)を下表にまとめました。あくまでも主観ですので参考程度と思ってください。

GCP Azure
特徴 開発者(プログラマ)が開発しやすく、かつ最先端技術をサービスとして提供。Google が長年培った技術(TensorFlow? など) の OSS 化など、IT の進化に貢献 オンプレミス から WindowsServer、SQL Server などの Microsoft 製品を Azure に移行するサービスや、オンプレミスと Azure の併用するサービス(ハイブリッドサービス)が多く健在
長所 GUI、設定項目がシンプル。検索サイト google.com や gmail と同じく障害発生頻度が非常に低い 既存の社内システムが Active Directory と密接に連動している場合は、パブリッククラウドの中では有力候補
短所 公式ドキュメント以外に日本語情報が非常に少ない 顧客からのフィードバックを反映しすぎなのか GUI や設定項目が非常に多く、クラウドエンジニアでも苦労する。また、公式ドキュメント以外に日本語情報が少ない
補足 GCP は独自またはコンソーシアムで大陸間光ファイバーを海底に敷設しているためネットワークが強靭。これが GCP の Load Balancer が世界最強と呼ばれる理由の1つ 日本の官公庁は Microsoft 製品を多く採用しているため、オンプレミスからクラウド(Azure)へ移行しても官公庁のセキュリティ基準(ガイドライン)と合致しているかどうかの調査結果を日本のシンクタンク会社が公開
エコシステム サーバレスアーキテクチャ / コンテナ技術の進化や API の公開により、従来のベンダーロックインに固執せず、各社の長所を活かしたマルチクラウド(サービスの組み合わせ)が可能。

追加点や修正点があれば是非ともご連絡ください。筆者は SORACOM ( IoT プラットフォーム)の新サービスが Azure Event Hubs などに対応した時に使っている程度です。GCPUG / JAZUG 等の皆様からのフィードバックを楽しみにしています!
弊社では GCP のコンサルティングから導入・運用支援サービスを提供しておりますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
また、インフラエンジニアだけでなく、あらゆる職種で仲間も募集しています。
Google Cloud Platform に関わる仕事をしてみたい方、ぜひ一緒にクラウドエースで働きませんか!
ご応募、お待ちしています。

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