シンプルで迅速な開発を前提に考えた時、Google Cloud が最適だと直感的に感じた

野村ホールディングス株式会社

野村ホールディングス株式会社

  • 技術支援・開発
  • 金融・保険


1925年の創業以来、日本の証券業界をリードし続けてきた野村ホールディングス。そんな同社がデジタルで完結するサービスの必要性から、部門を横断した組織として未来共創カンパニー部門を設立。同部門が手掛けたスマートフォン向けアプリ「FINTOS!」 は「投資にヒントを。」をコンセプトに株式投資の助けとなる情報提供を目指しています。同アプリを開発するにあたって Google Cloud を導入した経緯や苦労された点などを伺いました。

スピード感を持った開発を目指して、クラウド上での構築を決意

『FINTOS!』で提供するマーケットレポートは創業当時から重視してきたこともあって、非常にきっちりとした仕組みの中で日々制作されています。これを今以上のスピード感を持ってお客様へ提供していくには、既存の仕組みを工夫し、より軽装備にやっていかねばなりません。しかし、お客様の重要な情報をお預かりしている金融機関として、初めて使うクラウド上にシステムを構築し、運用していくことに社内でも不安があったことは確かです。会社として Google Cloud に対する理解を促しつつ、ルールを決めていくことから始まりました。

ユーザー目線のシンプルなつくりを追求した結果 Google Cloud を選択

ユーザーにとって、コンテンツが読みやすく、情報を把握しやすいアプリを目指すには、なるべく構造をシンプルにする必要がありました。また、BigQueryでユーザーの利用状況を分析してサービスを改善したり、Google Cloud でクラウドネイティブなアジャイル開発をできたら、迅速かつ、シンプルに開発できるだろうと考え、Google Cloud を選択するに至りました。

ガバナンスに準拠するかたちへ大幅方針転換

(藤井氏)

当初は、弊社が持つ情報をユーザーに読んでもらうという単なる資料閲覧的な発想だったため、App Engineをメインにしフルクラウド、フルサーバレスに挑戦しようと考えていました。しかし、 ガバナンスやコンプライアンスの観点から、金融商品取引法でいうところの投資助言業にあたるということで、これに沿ったセキュリティレベル、システムの構造に軌道修正する必要がでてきてしまいました。

(金谷氏)

そこで、当初予定していたアーキテクチャを変更してガバナンスに準拠する形に大きく作り変えました。当初 Google App Engineを活用しようとしていた部分を Google Kubernetes Engine(GKE)に載せ替え、VPC Service Controls と VPC Firewall で境界防護をかけることにしました。スケジュールの関係で、リアーキテクトしていくのはリスクではないか、という声もあったものの、VPC Service Controls に対応した Googel Cloud プロダクトであれば、そのまま活かすことが出来たので非常に助かりました。

クラウドエースの根気強さに感謝

(藤井氏)

未来共創カンパニーとして初めてのプロジェクトであり、大きな方針転換などもありましたが、リリースまで進めることが出来たのはクラウドエース様に根気強く伴走していただいたからだと思います。開発手法を途中で切り替えたり、コロナ禍によるリモートでの開発に不安もありましたが、密にコミュニケーションを取り、どんな些細なことでも確認しながら進めてくださったことに感謝しています。エンジニアの方はもちろんですし、大きな課題が浮き彫りになった時も真摯に向き合って、必要な人材をアサインしていただくなど、営業の方々のフォローもあって深い信頼関係を作ることができました。

「助言ができるサービス」として、進化し続ける

(池田氏)

本サービスのローンチは終わりではなくスタートです。未来共創カンパニーはデジタル・ファイナンシャル・アドバイザー、つまりお客様がデジタル上で完結することができる金融サービスの構築を大きな目標として掲げていますが、そこに向かって大きな一歩を踏み出しました。ユーザーの声を取り入れ、アップデートを繰り返し、スピード感を持って成長していくことができるのはクラウド上での開発ならではないかと思います。これからも単なる情報提供サービスとしてだけではなく、デジタルで投資に関する助言ができるサービスとしても進化させていくことで、サービスの可能性を広げていきたいと考えています。