2021/03/30 情報通信・IT株式会社ソフトウェア・パートナー伴走支援アプリケーション開発インフラ構築・移行新規事業・サービスの創出 Google Kubernetes Engine を利用し、クラウド上でアプリケーションを開発 株式会社ソフトウェア・パートナー システムソリューション第二グループ (写真左から) ・暮石 克美 様 ・渡部 康則 様システム開発、インフラ構築、プロダクト開発、製品販売を中心にお客様の課題・問題を解決するシステムインテグレーターとして事業展開する株式会社ソフトウェア・パートナー(以下ソフトウェアパートナー)は、ゴルフ用アプリケーション「ふるとる」開発のための、システムインテグレーション(SI)の一環として、Google Cloud を導入しシステム構築を行いました。システムおよびサービス概要(渡部様) クライアントから依頼された「ふるとる」という、ゴルフ練習場でスイングの動画の撮影、再生を行うためのアプリケーションの開発を行いました。 本サービスの具体的な特徴は、以下の 4 点です。1.複数アングルから同時撮影可能2.ユーザーはスマートフォン等の自身の端末でインターネットでの動画視聴が可能3.コマ送りおよび、スローでの動画再生が可能4.タッチディスプレイ上でスワイプ操作等を行う事で、動画上へ自由線の記入が可能類似サービスと差別化できるポイントとしては、同時に正面と側面からの撮影を可能にしたことと、動画上に自由線を描くことを可能にしたことで、的確に体のブレなどを確認することが出来、より詳細な動きの分析を可能にしました。本システムのポイントは、今後首都圏に数十拠点あるゴルフ練習場向けに順次展開していくことを想定し、セキュリティ機能に Cloud Armor を、負荷分散に Cloud Load Balancing を利用した点です。これによりスケーラビリティを持たせた、システムを構築することができました。導入前の課題および目的(渡部様) エンドユーザー側で元々ベースとなるシステムがあったのですが、それを改修するのにも手間やコストがかかってしまうので、ゼロからつくりなおすところを探されていたところ、弊社のアイディアが採用され、今回のプロジェクトを開始することになりました。 しかし、インターネット上でのサービス展開をする際、セキュリティやストレージなどを考慮すると、自社でシステム構築を行うのは厳しいと感じ、クラウドの採用を検討しました。 また、クラウド上にシステムを構築するにあたって、インターネット上での問い合わせやサービス運営の管理、データ保存をするためのストレージなどをセキュリティを担保した上で、どのように運用していくかが課題でした。Google Cloud を選んだ理由・クラウドエースを選んだ理由(渡部様) クラウドを利用することを決定し、クラウドサービスの比較検討を行っていたのですが、元々クラウドエースとは繋がりがあり、2019 年にクラウドエース主催の Big Data & ML のトレーニング(*1)を受講させて頂いたのがきっかけで Google Cloud を触る機会がありました。その際、使いやすさはもちろん、技術者として Google Cloud プロダクトの今後の可能性に興味を抱いたことから、Google Cloud の導入を検討し始めました。(暮石様) Google は「ゼロトラスト」といった考え方など、クラウドサービスにおいて他社より一歩先を進んでいる印象を以前から持っていました。一方で、若干マニアックすぎる部分があったり、システムを詳しく知っていないと、理解できないところがあったりしたのは事実です。それでも決め手となったのは、トレーニングの中でも教えて頂いた IaC(Infrastructure as Code)を利用することによって、各種設定のミスを防ぐことができ、一括で操作できることができるところでした。また、クラウドブースター(*2)を利用することによって、セキュリティの設定部分もお任せできることも追い風となり、導入を決意しました。クラウドブースターのメンバーによる事前のヒアリングなどで、お話する中で知見も十分にお持ちだったので、安心しておまかせすることが出来ました。 また、オンプレの場合セキュリティ面やシステムがピークに達したときのことを想定して構成を組むのですが、Google Cloud を利用したことでセキュリティ面、スケーリングにおいて最低限の想定で、すべてまかなうことができたのは大変ありがたかったです。 スケーリングにおいてはサービスを休止することなく、設定ひとつで柔軟に対応することができるので、安心感があります。クラウドエースのサービスについて(暮石様) 今回、プロジェクトの都合上工期は 2 ヶ月間あまりと大変タイトなスケジュールでしたが、Google Cloud 初心者でかつ短期間のクラウドジャーニーにおいて、クラウドブースターはとても心強い水先案内人となりました。 Google Cloud の基礎や課金の考え方のレクチャーからクラウドサービス構成スキームの摺り合わせ、環境構築、負荷そしてセキュリティ検証と多種・多岐にわたるサポートに大変感謝しております。(渡部様) 気軽に Slack などを利用して質問できる環境を提供してくださり、迅速かつ丁寧に回答頂けたり、必要に応じてオンラインミーティングで対応をして頂き、時間をかけずに課題解決に繋げることが出来ました。 技術的な質問以外にも、コスト削減等運用に関する問い合わせにも具体的な解決策を提示して頂くことが出来、大変有り難かったです。 また、Google Cloud を利用するにあたっての準備のサポートを受けることができ、Google Cloud 初心者として非常に助かり、おかげさまで、パフォーマンスやコスト、セキュリティ面において、バランスよく、無駄のない環境構築が出来たと思っております。導入効果オンプレでインフラを構築する場合、コストおよび納期面において、当初の構想及び構成要素を縮小せざるを得ないことが多くありました。 今回、Google Cloud の各種クラウドサービスを組み合わせたことにより、セキュリティ、可用性および、運用面で当初設計した構成要素を妥協せず、構築する事ができました。 また、すべてのサービスがマネージドであり安心感に満足しています。 また、開発環境をクラウドサービス上に展開する事ができるため、クライアント側の制限が少なく、開発環境を維持する負担を軽減できました。 コードコミットから、モジュールビルド、検証環境・本番環境へのデプロイが自動で出来たため、リリース作業の負担を大きく軽減することができ、余裕をもった開発を行うことが出来ました。今後に向けて(渡部様) 今回のシステムをさらに軽量化することによって、より効率よく、すばやくスケーリングに対応できるような仕組みにアップデートしていけたらと考えています。 現段階ではとりあえずデータを貯め、動画を見る、という最低限の機能となっていますが、今後は顧客目線での機能を拡張させていけたらと考えています。 具体的には、機械学習を活用し画像解析の数値化などをすることで、自動でスイングの評価ができるといった付加価値をつけていきたいと考えています。(暮石様) クラウドを導入するまでは、オンプレでインフラを一旦いれてしまうと、そこからシステムは古くなる一方でしたが、クラウド上では常に最新のものにアップデートすることができるので、セキュリティ面でのメリットを大変感じています。そのメリットを活かし、これまでローカルオンプレで構築してきたシステムをセキュリティ強化の観点でクラウド上に移行・構築して行きたいと思ってます。また、レイヤ7のプロダクトが充実しているので、Cloud Armor や Cloud Load Balancing などを活用してこれまで手動でやってきたセキュリティ面の業務を効率的に行っていきたいと思います。*1 クラウドエース各種トレーニングについてクラウドエースでは Google Cloud 関連のトレーニングを数多く提供しております。 詳しくはこちらを御覧ください。* クラウドブースターについてクラウドエースでは Google Cloud 構築支援を行っています。 詳しくはこちらを御覧ください。※ Google および Google Cloud は、Google LLC の商標です。この記事を共有する