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Google Cloud のサービス補完とマルチクラウドを実現する Aiven の魅力

こんにちは、Google Cloud Database Champion Innovator の高島です。

昨今は冗長性確保の為にマルチクラウドの検討をするケースをよく見かけます。
「クラウド二刀流」という言葉が流行りつつありますが、投げて・打って・走れる スーパーエンジニアを確保することは極めて困難です。

マルチクラウドを構築・運用するトータルコストは、シングルクラウドと比較して 3 倍以上はかかると試算しており、技術的には可能でも人的リソースを確保することが難しいでしょう。
そこで、本記事では「マルチクラウドを簡単に実現する Aiven」「Aiven と Google Cloud (GCP) の関係性」を紹介していきます。

Aiven とは?

Aiven(アイベン)とは、オープンソースプロダクトをノーメンテナンスノーダウンタイムのマネージドサービスとして提供するクラウドデータプラットフォームです。

まずは、Aiven の注目すべき 4 つの特徴をご紹介します。

1. ノーメンテナンス・ノーダウンタイム
2. マルチクラウド構成
3. OSS のマネージドサービス
4. クラウド運用

1. ノーメンテナンス・ノーダウンタイム

スケーリング、アップグレードなどの管理運用時のダウンタイムゼロ
https://aiven.io/ja/mysql

Aiven は、単一のエンドポイントを提供しており、払い出された URL アプリケーションからアクセスします。
MySQL のパッチバージョン更新などによるメンテナンスはノーダウンタイムで行われ、エンドポイントが変わることもありません。

ユーザーによるメンテナンス対応は不要で Aiven によって全て自動で行われます。
また、SLA は 99.99% となっており、2021 年の可用性実績は脅威の 99.997% です。

2. マルチクラウド構成


Aiven は次の 5 つのクラウドに対応しており、ベンダーロックインを回避しながらマルチクラウドでの冗長構成を簡単に実現できます。

  • Google Cloud
  • AWS
  • Azure
  • DigitalOcean
  • UpCloud

例えば、「Google Cloud に高可用性 MySQL インスタンス」「AWS にはリードレプリカ」を配置するような構成をボタン一つで実現可能です。

3. OSS のマネージドサービス


引用: https://aiven.io/ja

Google Cloud では、PostgreSQL、MySQL、Redis はマネージドサービスとして提供されていますが、
これら以外は自前で VM インスタンスをホストするか、マーケットプレイス経由で SaaS として利用する必要があります。

これまで構築支援を行ってきたうえでは、次のような相談が多いです。

  • Apache Kafka でストリーミング + 変換処理を実現しているシステムをクラウドに移行したい
  • OpenSearch (Elasticsearch) で全文検索を導入したい
  • Cloud Monitoring ではなく、M3 か InfluxDB を立てて Grafana で可視化したい

システム要件やお客様の状況によって最適な構成は違いますが
システムの各製品を全てをマネージドサービス化し「人」による運用コストを減らすことが最善手だと考えており、Aiven + Google Cloud で簡単に実現できます。

AWS や Azure でマネージドサービスとして提供されている場合でも、
四半期に一度メンテナンス対応が発生してしまうケースがほとんどで、ダウンタイムなしでメンテナンスを行うAiven を選択する理由として十分に思えます。

4. クラウド運用


Aiven での構築・運用管理の手法は次の 4 つです。

コンソールから手動で構築することも、Terraform での IaC 化も可能です。

構築も非常に簡単で、次の 3 ステップのみです。
1. クラウド選択
2. リージョン選択(Aiven Mnaged VPC・ピアリング VPC)
3. 料金プラン選択(後述)

2. リージョン選択(Aiven VPC やピアリングしたVPC)

リージョン選択においては、3 つの接続方式があります。

一つ目は、Aiven が管理する VPC にインターネット経由で接続する方式です。
Google Cloud のネットワークから外に出てしまうため、パフォーマンスが悪くなります。

二つ目は、VPC をピアリングする方式です(推奨)
通信は Google Cloud のネットワーク内で完結し、インターネットには出ません。

ちなみに、アプリケーションから接続する DSN は下記のようになります。

mysql://{USER}:{PASSWORD}@{INSTANCE_NAME}-{ACCOUNT_NAME}.aivencloud.com:10847/defaultdb?ssl-mode=REQUIRED

三つ目は、ユーザーのプロジェクトで直接構築する方式です(上位プランかつ別途費用が必要)

Bring your own cloud (BYOC) 方式は、Aiven エンジニアが利用するプリンシパルを発行し、ユーザーのプロジェクトに Aiven を直接セットアップしてもらいます。
BYOC を有効にし、Aiven サービスを設定することで、データをご自身のクラウドアカウントに保持しながら、Aiven プラットフォーム上でインフラを管理することができます。
※上位プランかつ、別途費用と問い合わせが必要

引用: https://docs.aiven.io/docs/platform/concepts/byoc#architecture-of-the-standard-byoc-deployment

料金体系

「Hobbyist」「Startup」「Business」「Premium」の 4 つのプランがあり
プランによって選択できるマシンリソースや非機能要件が変わります。



https://aiven.io/ja/pricing?product=mysql

プランによって可用性 (SLA) の有無や RPO (目標復旧地点) が変わるため、要件に応じたプランを選択する必要があります。

例えば、Business-8 プランの場合、99.99% の可用性と 14 日間の PITR が可能となり
2 台の専用マシン、2 CPU、8 GB RAM、175 GB ストレージの推定 $450/月 となります。

一見、割高にも見えますがネットワーク費用が含まれた定額制なので、
ネットワーク経由で大量データを取り扱うようなシステムを少ない台数でフル稼働させるケースは非常にお得です。

また、メンテナンスはノーダウンタイムで「人」による運用コストを大幅に減らせる為、トータルコストで考えると割安だと思えます。

マーケットプレイスからの利用

Google Cloud のマーケットプレイスからも契約可能です。
Google Cloud のみシングルクラウドとなり、InfluxDB が使えなくなりますが、請求先アカウントに利用料を統一できます。
なお、SaaS 版との料金差異はありません。

ユースケース

【RDB のトランザクションデータを変換しつつをリアルタイムで BigQuery に転送する例】

(ここでは、マルチクラウド連携がわかりやすいよう AWS から Google Cloud へのデータ転送構成としていますが、シングルクラウドでも同様です。)

AWS と Google Cloud のケースでは、Amazon MSK でも代替可能ですが、ネットワーク費用を考慮すると Aiven の方が安くなる可能性があります。
また、メンテナンス時の運用検討や構築など、諸々含めると最短でも 2人体制で 2 週間以上はかかるでしょう。

Aiven に置き換えることで、構築・運用・ネットワークのコストメリットを期待でき、3 日もあればエンジニア 1 人で構築運用できると思います。

上記ケースの詳細は Google Cloud Day ’23 Tour in OSAKA の弊社セッションをご覧ください。
「YouTube: AWS データを BigQuery で活用:新しい分析体験を簡単・安価に手に入れる!」

まとめ

Google Cloud でマネージドサービスとして提供されていない製品を Aiven でホストすることで、システムで採用する全製品のマネージド化を目指すことができます。
全マネージド化によって、運用も構築コストも大幅に削減して機能開発に注力していく方針にしていきたいですね。夜間対応もなく夜も安心して眠れます!

クラウドエースでは、Aiven Japan 合同会社とパートナー契約を締結しており、両社間で密に連携を取りながら最適なシステムをご提案することが可能です。
ご興味がありましたらぜひクラウドエースまでお問い合わせください。
クラウドエースお問い合わせ窓口


※Google Cloud、BigQuery、は Google LLC の商標です。

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