- クラウドエースに関する記事
“正直”を極めるエンジニアリング – クラウドエースの透明性が生むビジネスの成功
エンジニアリングにおいて最も重要なものは何か。
技術力、プロジェクトマネジメント、顧客ニーズ。
もちろん、それらも当然重要な要素です。
しかし、弊社では『正直さ』をエンジニアリングにおける最重要ファクターだと認識しています。
そして企業にとっての一丁目一番地でもある”ミッションに”『正直を仕事にする』という言葉を選んでいます。正直であることを全ての企業活動の中心に据え、全ての事業・取り組みを展開しています。
我々がなぜそこまで「正直」にこだわるのか、これからご説明したいと思います。
目次
創業当時から正直が全て
クラウドエースは 2016 年に前身の吉積情報株式会社から分社化して設立しました。
アクセンチュアから独立した吉積が社長を務める当時の吉積情報は、 Google App Engine を基盤としたシステム開発等を行う従業員 20 名程度の中小 SIer でした。しかし吉積は当時から「全ての IT インフラはクラウドになる。だから世界一の技術力をもつ Google のクラウドが絶対に一番になる」と話していました。
新興企業や IT 産業を中心に、日本でも Amazon の AWS がクラウドインフラのシェアを広げつつありましたが、2016 年時点で Google Cloud は日本市場にはまだ完全に参入はしていませんでした。
しかしグーグルの技術とクラウドの将来性に投資をする、吉積をはじめとした国内のエンジニアからの熱望や、Google 社のクラウド事業拡大戦略もあり、ついに2016 年 11 月、Google Cloud Platform の東京リージョン設立に伴い、国内本格参入が開始となりました。さらに翌年の 2017 年 3 月にはパートナーライセンス制度が開始されました。
そして、クラウドエースはそれまでの吉積情報の実績を背景とし、日本で初めて Google Cloud のプレミアパートナーに選出されることが決まりました。
少し話が脱線してしまいましたが、そこから現在に至る過程において、吉積は「とにかく正直に仕事をすること」というのをどんな場面でも社員たちに語り続けてきました。
「仕事でミスをしたとして、もしもそのミスを隠してしまったら、それからずっと嘘をつき続けなければいけなくなる。そんなネガティブなプレッシャーを自分自身に与え続ける環境で仕事をし続けたいとは思えないだろう。」
「ミスや失敗を攻めたり隠そうとするマインドが存在しなければ、躊躇なくチャレンジすることができる。」
昨今、働き方改革などの話題においてもよく耳にする「心理的安全性」。吉積は創業当時から一貫して『正直に仕事をすることが心理的安全性を高め、チームを成功に導く』と信じ、ミッションとしてきました。
結果としてそれが、チームの挑戦を促進し、メンバーのモチベーションと働きがいを維持し、設立からわずか 5 年でグループ全体で 100 億円規模のビジネスにまで成長した現在のクラウドエースに繋がっていると筆者は考えます。
企業側も社員に対して正直であることが当然求められます。
ごく当たり前のことですが、創業当時から「残業は 1 分単位で必ず支払う」「有給の行使は従業員の当然の権利」などの労使環境は守られていました。また、社内で「心理的安全性」がどれくらい実現できているかを定点でリサーチし、改善し続けるという取り組みもずっと続けています。
経営陣に忖度なく好きなことが質問できる「meet AYATOSHI」というオンラインでの集まりも隔週で実施され、会によっては経営層がタジタジになる場面も見られます。
もちろん、急拡大を続ける会社においてあらゆるコミュニケーションの問題は発生しています。もしかしたらそれは「正直力」が生んでしまった一つの副作用なのかもしれないと感じることがあります。正直であるが故に、議論の枠を超えた衝突が起きることもあります。
それでも吉積はエンジニアリングの未来に「正直さ」がもたらす価値の大きさを信じてやまないのです。
正直なエンジニアリング
実際に「正直」なエンジニアリングがお客様の価値を向上させるという考え方の一例を紹介します。
昨今のトレンドから「Google Kubernetes Engine(GKE) を使いたい」というご相談いただく機会が非常に多いです。
Kubernetes は、オンプレミスやクラウドの LAMP 環境での”従来”のインフラ構成に比べ、 一度構築してしまえば運用が楽になり、カスタマイズ性も高いです。
しかし、お客様と機能要件を整理していくと、Kubernetes の学習と開発コストが大きいことで、オーバーエンジニアリングになってしまうケースがほとんどです。弊社としては、GKE を使っていただくことで利用料増加や SI 業務工数が大きくなり、売り上げに直結しますが、それではお客様の経済的合理性が欠けてしまいます。
Google Cloud は各プロダクトにある無料枠と PaaS サービスの活用によって、
開発時や閑散期のコンピューティング費用 “0円” と、運用コストを大幅に削減するインフラ構成を目指すことが可能です。
例えば Cloud Run では、毎月の無料枠と、インスタンスをゼロにする”ゼロスケール”が可能であるため、ある程度の規模でも無料でご利用いただけます。
また、導入時にもナレッジの提供やカスタムトレーニングを実施することで、お客様自身が理解し、運用できるように支援しています。
Google Cloud の利用料や運用保守費などが減る分、弊社は儲からないのですが(笑)
これは、私たちが提供する「正直なエンジニアリング」がどのように価値を提供するかの一例です。
正直を仕事にする
「正直なエンジニアリング」は、私たちクラウドエースが提供する独自の価値です。これが、私たちがクライアントのビジネスを理解し、最適な解決策を提案するための礎であり、私たちがクライアントと共に成功を追求するためのドライブとなっています。
このアプローチは、単なる技術的な課題の解決を超えて、クライアントとの信頼関係の構築にも寄与しています。その結果、クライアントは自社のビジネスをより深く理解し、最適な決定を下すことが可能になるのです。
そして吉積はよく「正直”に”仕事をする」のその先にある「正直”を”仕事にする」という言葉をメンバーに投げかけています。
仕事というものが価値提供であるのであれば、その正直さ自体を価値そのものとしてお客様に提供していくという強いメッセージだと思います。
クラウドエースが設立から数年で現在の規模まで成長できたのは、市場の成長と事業がうまくマッチした側面も大きいと思います。しかし、それを実際にやり遂げ、更なる成長を続けていけるのは、全てにおいて会社のインフラストラクチャに『正直力』というとても頑丈な根が備わっているからだと思います。
従業員、お客様、ステークホルダー、パートナーなどステークホルダー一人ひとりと信頼関係という枝を伸ばし、新しいビジネスの芽を生み、色をつけ続けています。
現在クラウドエースは「すべての人が先端技術を活用し、想い描いた夢を実現できる世界」というビジョンの実現に向けて海外展開を加速しています。もちろん海外すべての拠点が共通して「正直を仕事にする」をミッションとして掲げ、日本の正直なエンジニアリングを世界中に広めていくことに熱意を持って取り組んでいます。
まだまだ目指すビジョンからすると若木に過ぎないクラウドエースが、世界中の人々の夢の実現に貢献できる大木になる日を楽しみにして、日々正直を仕事にしていく次第であります。
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