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BigQuery 入門 – 概要から料金まで5分で理解

こんにちは、クラウドエース編集部です。

Google Cloud の一角を担うデータウェアハウス(DWH)として高い評価を受けている BigQuery について、概要から料金体系、他のクラウドサービスとの比較を含めた入門向けの説明を 5 分で読める形でご紹介します。

Google Cloud をはじめとしたクラウドサービスを検討している方にとって、本記事がお役に立てると嬉しいです。

もし Google Cloud について詳しく知りたいという方は、《最新版》Google Cloud と Cloud Ace のご紹介資料をおすすめします。Google Cloud の各プロダクトの特徴や、CloudAce が提供できるサービスを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

BigQuery の概要 – どんなことができる?

BigQuery は、Google Cloud で提供されるサービスの一つで、大量のデータを超高速で解析できます。数TB(1テラバイト=1,000GB)や数PB(1ペタバイト=1,024TB)の膨大なデータ量でも、BigQuery を使えば数秒から数十秒で処理が可能です。データベースに対する命令をクエリと言いますが、BigQuery では何千ものサーバー群でクエリを大規模に分散処理しています。

具体的な利用例としては、ログ解析やリアルタイム分析が挙げられます。ソーシャルゲームや SNS などで生成されるユーザーログ情報(アプリケーションログ、アクセスログ、システムログなど)を解析し、サービスの改善に役立てることができます。また、センサー付き配送トラックのルート最適化やスケジュール管理などのリアルタイム分析も、BigQuery の高速処理能力によって可能になります。

ちなみに弊社とセブン・イレブン-ジャパン様との取組みでは全店舗の POS データを BigQuery を使ってリアルタイムに分析し店舗運営に活用するといった事例もございますのでご興味がありましたらぜひ下記お読みください。

株式会社セブン-イレブン・ジャパン 様 導入事例
ニューノーマルでもSI2.0で日本企業は強くなる! 「セブンセントラル」が挑んだデータ活用のレジリエントな未来

 

BigQuery の仕組み – どうやって高速処理が実現されている?

BigQuery の高速・大規模クエリ処理は、カラム型データストアとツリーアーキテクチャの 2 つの仕組みによって実現されています。

カラム型データストアでは、データベースの列(縦)単位で読み込みや保存が行われるため、クエリ対象の列のデータだけを効率的に処理することができます。これにより、全体のデータ量が多くても必要なデータだけを取り出して解析することができるため、処理速度が向上します。

ツリーアーキテクチャでは、クエリ処理を階層構造のノードに分割して実行することで、処理を効率化しています。たとえば、あるクエリ処理が 4 つのノードに分割される場合、最初に 1 つ目のノードでデータの絞り込みが行われ、その結果を 2 つ目のノードに渡すことで、以降のノードではより少ないデータを扱うことができます。これにより、全体の処理速度が向上します。

BigQuery の料金体系 – どのように課金される?

BigQuery の料金体系は、主にストレージ使用量とクエリ処理量に基づいて課金されます。ストレージ使用量は、保存されているデータの容量に応じて課金されるため、データ量が多いほど料金が高くなります。一方、クエリ処理量は、実際に処理されたデータの量に応じて課金されるため、処理量が多いほど料金が高くなります。

また、BigQuery ではフラットレートプランという、月額固定料金でクエリ処理が無制限に利用できるプランも提供されています。大規模なデータ解析を行う企業にとっては、このフラットレートプランがコスト効率的な選択肢となる場合があります。

先 Google より BigQuery の料金体系に関する変更が発表されました。

2023年7月5日以降適用となる新料金の詳細については下記にてまとめておりますので、ぜひご覧ください。

BigQuery の新料金体系の解説 どこよりも早くお届けします!

BigQuery 新料金体系の要点まとめ

 

BigQuery と他のクラウドデータウェアハウスサービスの比較

BigQuery の他にも、AWS の Redshift や Microsoft Azure の Azure Synapse Analytics など、他のクラウドプロバイダーからもデータウェアハウスサービスが提供されています。それぞれのサービスは、性能や機能、料金体系に違いがありますので、自社のニーズに合ったサービスを選択することが重要です。

例えば、Redshift はデータウェアハウスに特化したサービスであり、大規模データの解析性能が高いことで評価されています。一方、Azure Synapse Analytics は、データウェアハウス機能とデータレイク機能が統合されており、さまざまなデータソースに対応していることが特徴です。また、Azure Synapse Analytics は、Microsoft の他のクラウドサービスとの連携が強力であるため、既に Microsoft のエコシステムを利用している企業にとっては、採用しやすい選択肢となっています。

それに対して、BigQuery はリアルタイムのデータ分析に強みがあり、分析結果をすぐに取得できることが特徴です。また、Google Cloud Platform(GCP)との連携が容易であるため、GCP を利用している企業にとっては、BigQuery が適した選択肢となります。

BigQuery の利用シーン

BigQuery は、さまざまな業界や企業で利用されています。以下は、BigQuery の典型的な利用シーンをご紹介します。

  1. データ分析: ビッグデータを効率的に解析し、ビジネスインサイトを得るために、多くの企業が BigQuery を使用しています。例えば、マーケティング分析や顧客分析、製品分析など、データを活用した意思決定に役立てることができます。
  2. リアルタイム分析: BigQuery のリアルタイム分析機能を活用して、イベントやトランザクションデータをリアルタイムで解析し、その場で対応が求められる状況に適切に対応することができます。例えば、不正アクセスの検出や在庫管理など、タイムリーな情報が重要なシーンで活用されます。
  3. 機械学習データ準備: BigQuery は、機械学習のトレーニングデータやテストデータを効率的に整理・抽出することができます。これにより、機械学習モデルの開発や改善が容易になります。
  4. データ連携・統合: 企業内の複数のデータソースを BigQuery で統合し、一元的に管理することができます。これにより、データの可視化や分析が容易になり、データドリブンな意思決定を支援します。
  5. データのセキュリティ: BigQuery は、データの暗号化やアクセス制御など、データのセキュリティを重視しています。これにより、企業はデータを安全に管理・利用することができます。
  6. コスト管理: BigQuery は、オンデマンド料金プランやフラットレート料金プランなど、さまざまな料金プランを用意しており、企業のニーズや予算に合わせて選択することができます。また、クエリの実行コストを事前に見積もることができる機能もあり、コスト管理がしやすくなっています。
  7. 統合機能: BigQuery は、Google Cloud Platform 内の他のサービスとの統合が容易であり、データウェアハウスだけでなく、機械学習やデータ可視化など、幅広いデータ活用が可能です。
  8. オープンソースとの連携: BigQueryは、オープンソースのデータ分析ツールやライブラリと連携することができます。これにより、既存の分析環境とシームレスに統合し、データ分析を効率化することができます。

もう少し具体的な活用事例が知りたいという方はぜひこちらもお読みください

BigQuery の活用事例・ユースケース10選

BigQuery を活用することで、企業はデータをより効果的に活用し、ビジネスの競争力を向上させることができます。また、クラウドベースのデータウェアハウスとして、インフラの管理やメンテナンスの手間を軽減することができ、企業のリソースをより重要な業務に集中させることが可能になります。これらの要素から、多くの企業が BigQuery を選択し、データドリブンな経営を実現しています。

 

BigQuery の導入や活用でお悩みの方は、弊社クラウドエースにお気軽にお問い合わせください。専門的な知識と経験を持つスタッフが、最適なソリューションをご提案いたします。

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