日用品・消費財業界向け Google Cloud ソリューション徹底解説

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こんにちは、クラウドエース編集部です。

トレンドが目まぐるしく変わる日用品・消費財業界におけるビジネスの成長には、消費者のニーズを素早くキャッチすることが重要です。
そしてそのためには、ビッグデータや AI ・機械学習の活用など、高度な技術の導入が欠かせません。

今回は、日用品・消費財業界向けに提供されている Google Cloud ソリューションについて紹介していきます。

データを活用した情報分析で顧客ニーズを捉える


店舗情報や EC サイトから得られるデータをリアルタイムに収集・分析することで、移り変わりの激しい消費者ニーズに迅速に対応できるようになります。
ここでは、データ活用に役立つプロダクトを紹介します。

データウェアハウスの刷新

「 BigQuery 」は、ペタバイト単位のデータを高速分析できるデータウェアハウスです。
これを導入することで、商品化までにかかる時間を短縮したり、より効果的なプロモーションを実現したりできます。

データのサイロ化解消

カスタマーデータ管理のプラットフォームを Google Cloud に一元化することで、サイロ化を解消しましょう。
顧客の全体像を把握することで、マーケティング精度や顧客満足度の向上を期待できます。

リアルタイムな情報のストリーム分析

Google Cloud のストリーム分析を使用すれば、リアルタイムな情報を瞬時に収集・処理・分析できます。
リアルタイムで価値の高い分析情報を得ることで、常に最適な行動を選択できるようになるでしょう。

「 Looker 」によるスムーズな意思決定

BI ツール「 Looker 」では、複数のソースのデータを組み合わせた分析を簡単に行えます。
信頼性の高いリアルタイムのインサイトを得ることで、ビジネス全体のスムーズな意思決定に役立てられます。

事例】セブンイレブン・ジャパン

ビッグデータの活用ソリューションとして Google Cloud を活用した事例を紹介します。

全国各地にコンビニエンスストアを展開するセブンイレブン・ジャパンでは、IT 戦略を支えるデジタルデータ基盤「セブンセントラル」を Google Cloud 上に構築しています。

今回のプロジェクトは、システムの複雑化・レガシー化という課題を抱えていた同社が、そのソリューションとして各店舗や本部、社外の既存システム内に散在している各種データをクラウドに集約し、店舗の状況をリアルタイムに把握できるようにする。というものでした。

そのクラウド基盤に Google Cloud を選択した理由は、ビッグデータ関連サービスへの期待と、将来に向けた拡張性を見据えてとのこと。

具体的には、商品購入から数分でデータをクラウド上に集約する「ストリーミング分析ソリューション」、本部・加盟店・パートナーがデータを自在に活用できる環境の構築のために「 Apigee 」や「 BigQuery 」などの Google Cloud サービスを活用しています。

このような Google Cloud を基盤とした環境構築により、ユーザーが商品を購入後、セブンセントラルがそのデータを活用できるようになるまでの時間はわずか 1 分以内となっています。(これは当初の目標 60 分を大幅に上回る驚異的なパフォーマンスでした)

全国 2 万店超から寄せられる POS データをリアルタイムに得て、データをクラウドに集約・活用することを実現しているのです。

また、この「セブンセントラル」プロジェクトは、弊社クラウドエースにとってもシステムインテグレーションの新たな旗印「SI 2.0」を掲げ、社運をかけてサポートさせていただきました。これまでの SIer の下請け構造から脱却し、日本企業全体の技術力を底上げしていくために、ただ開発するだけではなく、お客様自身にクラウドネイティブな技術力や知見、アジャイル開発・DevOps などのチームビルドやマインドセットなどを身につけてもらえるよう伴走いたしました。

そして、 Google Cloud の グローバルな事例の中でも成果と先進性が評価され、2020年の小売部門のカスタマーアワードを受賞いたしました。

オムニチャネルエコシステムで市場開拓を変革


コロナ禍を経て、主な販売チャネルが店舗から EC サイトへと変化した企業も多いでしょう。
さまざまな販売チャネルで活用できる Google Cloud のソリューションを紹介します。

デジタルコマース

E コマースプラットフォームを、Google Cloud のコンテナ化されたアーキテクチャに移行しましょう。
それにより、カスタマーエクスペリエンスの向上や D2Cモデルの構築を実現できます。

高度な画像検索サービス「 Vision API Product Search 」

「 Vision API Product Search 」を導入すれば、ユーザーが商品を画像から簡単に検索できるようになります。
さらに機械学習を活用した認識機能も利用すれば、参考画像に似た商品をカタログから検出することも可能です。

在庫管理のデジタル化

すべての在庫に関するデータを Google Cloud に保存しましょう。
システム間の分析情報を一元化することで、在庫状況や商品販売のコンプライアンスなどを抜け漏れなく管理できます。

【事例】Trax

小売店向けに在庫データをデジタル化するサービスを提供している「 Trax 」での Google Cloud の活用事例を紹介します。

同社は、商品をスキャンすることで、棚の陳列や商品価格、プロモーション状況をチェックできる画像認識プラットフォームを小売店の実店舗向けに提供しています。これを導入することで、メーカーは自社製品の陳列状況、品切れ、価格設定、販売促進順守状況などを随時チェックできるようになります。

2010 年の起業後、程なく急成長し、大規模な小売業者とも取引を開始することになった同社。しかし、大規模な顧客はセキュリティ上の懸念を抱いていたり、製品の規模が非常に大きかったりすることから、サービスの基盤となる技術の刷新が必要となったそう。そこで新たに選ばれたプラットフォームが、Google Cloud でした。

多くの異なるデータソースを持つ同社は、ストレージサービス「 Cloud Storage 」、フルマネージドのデータベース「 Cloud SQL 」、スムーズなクラウド移行を実現する「 Velostrata 」など、さまざまな Google Cloud ソリューションの導入を決めました。

Google Cloud に基盤を移行したことで、同社のシステムは毎日 100 万枚以上の画像を撮影・処理し、毎月約 10 億個の製品を学習処理させているとのことです。Google Cloud 導入のメリットは、高い安定性と、必要に応じて拡張できる柔軟性と使いやすさを得られたことだそう。また、クラウド移行することで、小売店が抱えるデータのセキュリティに関する懸念も解消できたとのことです。

効率と持続性に優れたオペレーションの実現


営業、製造、マーケティングなど、多岐にわたる部門で構成される日用品メーカーでは、チームをシームレスに繋げることが重要です。
ここでは、業務オペレーションの改善に役立つプロダクトを紹介します。

Google Cloud での SAP

市場シェア 1 位の EPR システム「 SAP 」を導入することで、マーケティングから製造システム、外部ソースのデータをシームレスに繋げられます。
サイロ化を解消して、ビジネス全体のオペレーションの強化に繋げましょう。

スマートファクトリーの実現

IoT を利用したスマートファクトリーの実現は、生産性の向上のための必須条件となりつつあります。
Google Cloudでは、製造データをクラウドで統合・分析できます。

需要予測

Google Cloud の高度な AI 機能を活用することで、製品の需要を正確に予測できます。
在庫切れや余剰在庫の発生の防止を手軽に実現できるのです。

【事例】キューピー株式会社

(画像は キューピー公式 Twitter より)

食品検査に Google Cloud の AI・機械学習ツールを導入した、大手食品メーカー「キューピー」の事例を見てみましょう。

食品メーカーにおいて、原材料の選別は製品の品質を決める最も重要な仕事のひとつです。しかし、手作業での検品は大きな経費と人手がかかります。

それまで原材料を手作業で目視し、検品していたという同社。しかし、1 日あたりの検品量が 4〜5 トンと大量である上、作業にはある程度の熟練が必要なことから、検査がボトルネックになり生産量を上げるのに苦労したこともあったとのこと。

同社は、食品の品質を確保しながら効率的に検査を行うために、Google Cloud が提供するオープンソースの機械学習ライブラリ「 TensorFlow 」の利用を決めました。

TensorFlowは 、まずは同社の製品の中でも最も厳しい検査が行われる「角切りポテト」で導入されました。18,000 枚以上のライン写真を TensorFlow に投入し、食材の良し悪しを AI に学習させる仕組みを作っています。

ここでのポイントは AI を「選別機」ではなく、「異常検知機」として使うことにしたことだそう。AI を選別機として設計する場合、TensorFlow に許容範囲と不良品の両方の食材の膨大な量のデータを投入する必要がありますが、不良品のサンプルを十分に集めるのは至難の業。しかし、システムを異常検出器として取り入れることで、良品のデータを与えるだけで、許容範囲内の原料の見分け方を学習できるようになります。つまり、良品を判別する方法を学習し、適合しない食材を不良品として排除できるようになるのです。

これにより、検品の精度とスピードを両立させることに成功しています。ほぼ完璧な精度で不良品が検出され、現場スタッフからも非常に好評とのこと。同社は今後、卵や穀物など、他の食材にもこのシステムを導入する予定です。

まとめ

ここまで、日用品・消費財業界向けの Google Cloud ソリューションについて解説してきました。この記事を参考に、 生産性やマーケティングの精度向上に役立つ、Google Cloud の導入を検討してください。

また、Google Cloud 導入の際にはぜひクラウドエースにお気軽にご相談いただければと思います。
弊社のインサイドセールス部門がお客様のビジネスのご状況や、導入・検討のきっかけなどをヒアリングし、最適なご提案をさせていただくことも可能です。

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