今では昔話に聞こえてしまいますが、G Suite 時代の Google ドライブでは、Businessエディション(現在のBusiness Standard)以上を契約すると、 Google ドライブのストレージを容量無制限で利用することができました。しかし、2020年、 G Suite から Google Workspace へのブランド変更に伴い、 Google ドライブの容量無制限は廃止になりました。当時、このアップデートは非常に衝撃的な発表でした。以下表は G Suite ・ Google Workspace の Google ドライブ容量の比較表になります。
Google Workspace と比較すると、 Google Cloud Storage に保管した場合の費用は約半分になります。また、東京リージョンではなく、北アメリカリージョンを前提とすると、費用をさらに低く抑えることができます。
Google ドライブから Cloud Storage へのデータ移行
Google ドライブから Google Cloud Storage へのファイル移行については、シームレスにファイルを移行するツールを Google は提供していません。そのため、 Google ドライブと Google Cloud Storage の間にサーバーを用意し、そのサーバー経由でファイルをアップロードする必要があります。 Google ドライブからサーバーへのファイルダウンロードについてはドライブトランスファーというツールをオススメします。このツールを利用すれば、フォルダ階層を維持した状態でサーバーにファイルをダウンロードすることができます。ダウンロードしたファイルは Google が提供するCUIツールでアップロードすると良いでしょう。
対応策② Google Workspace のエディションをEnterpriseに引き上げた上で Google に申請する
Enterprise Standard/Plusエディションであれば、 Google への申請は必要になりますが、ストレージ容量を拡張することが可能です。しかし、申請の承認は Google が行うもので審査基準については公開されておらず、実際にどれくらいの容量を拡張できるかは正確な情報がありません。これはあくまで推測ではありますが、数千アカウント規模であれば、契約期間と使用量に応じて拡張する正当性はありますが、例えば、5アカウントしか契約していないのに、ペタバイト以上に拡張するというのはあまり現実的ではないかもしれません。ただ、それはあくまで推測なので、申請自体はトライしてみるのはありかもしれません。
予算がない場合は助成金も利用可能
対応策②については、エディション変更を行うことで、ライセンス費用が高くなることが考えられます。例えば、 G Suite Business を契約している場合、 Google Workspace Enterprise へのエディション変更は1ライセンス当たりの費用が倍以上になる可能性があります。もし、予算的に問題があるようであれば、助成金の活用をオススメします。
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今後は用途に応じてストレージを使い分ける必要性がある
Google ドライブはファイルストレージという側面もありますが、 チームのコラボレーション業務の効率を高めるための機能という側面もあります。以下のように用途に応じて、ストレージを使い分けると良いかもしれません。
頻繁に共有や共同編集が必要になるファイルは Google ドライブで管理する
利用頻度が下がったファイルは Google Cloud Storage に保存する
ただ、前述した通り、 Google Workspace のEnterprise系エディションであれば、 Google の審査によってストレージ容量を拡張することができるので、まずは Google に申請することをオススメします。おそらく適切なアカウント数と正当な申請理由があれば、問題なく拡張できると思いますので、是非試してみてください。
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