安心をお届けする IoT サービスに信頼できるクラウド基盤を採用

TOA株式会社

TOA株式会社

  • 技術支援・開発
  • 製造


TOA株式会社 
グローバル開発本部 ソリューション開発部 IoTカメラシステム開発課
タウンレコーダーグループのみなさま

TOA株式会社様は、神戸市発祥で音と映像機器の専門メーカーとして BtoB で業務用機器の開発・製造・販売を行っておられ、世界的にも展開をされています。
自社サービスの開発を、PaaS(Google App Engine™)を中心としたフルマネージドでクラウドネイティブな新環境にリニューアルされた事例となります。クラウドエース主催イベント OPEN DX 2020 のメインセッションにご登壇をいただき、西日本での製造業において Google Cloud™ の代表的な活用例として発表をしていただきました。課題をどのように解決され、どのような効果があったのか、参考にして頂ければと思います。

タウンレコーダー遠隔見守りサービス概要

タウンレコーダーとは、フル HD のカメラと録画機能、LTE/LPWA/Wi-Fi といった通信機能を一体化し、電源さえ供給すれば動作する簡単設置のオールインワンタイプのカメラです。
商店街や通学路、交差点など自治体様が街の安全のために設置する街頭防犯カメラとしてご活用いただいております。街中の電柱や街路灯などに設置されておりますので、みなさんも普段目にされたことがあるかもしれません。
また、タウンレコーダー遠隔見守りサービスとは、タウンレコーダーを遠隔から動作確認したり操作できるサービスです。死活監視機能、ライブ閲覧機能、外部機器制御機能、遠隔放送機能、録画データの遠隔ダウンロード機能、異常時のメール発報機能を兼ね備えており、防犯用途や防災用途をはじめ、色々なシーンでご活用いただくことが可能です。

サービスの課題

今回、システムのリプレースを実施する上で、次の 3 つの課題解決に取り組みました。
1 つ目の課題は、保守やスケール変更にかかる手間やコストの削減です。従来のシステムでは複数台の仮想サーバーを全て IaaS で構成していましたが、全面的にマネージドな PaaS の採用に切り替えました。
2 つ目の課題は、使用量に関わらず固定化されたランニング費の最適化です。従来のシステムでは月額使用料が固定の IaaS で運用していましたが、従量課金に変更することでランニング費の最適化を図りました。

3 つ目の課題は、信頼性の向上です。有事の際にはもちろん、見たい時に見られるシステムを目指して、より信頼性の高いクラウド基盤を必要としており、Google Cloud を採用しました。

Google Cloud 導入の背景

クラウド基盤の検討にあたり、特にインフラにおける信頼性や可用性を重要視しました。ネットワークケーブルからサーバー、データセンター運営に至るまで Google™ が自前主義であることから、ハード面からソフト面まであらゆるレイヤーで対応できるところに注目しました。
また、今後 AI の活用を検討する上で TPU が利用できることや、Google Cloud のデータセンターにおきましては再生可能エネルギーの利用や機械学習による省電力化など、自然環境に配慮した取り組みをされていることにも共感し、Google Cloud を採用したいと考えました。コスト面におきましても、他社のクラウドサービスと比較してコストパフォーマンスが高いと判断しました。

クラウドエースを選んだ理由

2018 年の展示会でクラウドエース社のブースを訪問したことがきっかけでした。クラウドエースという会社と Google Cloud のそれぞれに興味を持ち、改めてお話を聞く場を用意していただきましたが、そこで Google Cloud ベンダーとしてリーディングカンパニーであることや、 Google Cloud プレミアパートナーであることを知り期待が膨らみました。そして、何よりも開発案件の相談をしていく中で、会話のスピード感やテンポの良さに惹かれました。

システムの概要

クラウドシステムの「受け側」として、「カメラから Google Cloud への受付け」と「PC から Google Cloud への受付け」がありますが、カメラ側の受付けには Cloud Functions、PC 側の受付けには App Engine を採用しました。 これにより、カメラ台数が増減したり、閲覧者数が増減した際のスケール変更や今後の機能拡張について、柔軟に対応できる構成にしました。
従来のシステムではすべて IaaS で構成していた為、カメラ側の受付け負荷や、PC 側の受付け負荷を監視する必要があり、さらに必要に応じてメンテナンス作業を伴うサーバー台数の増減対応をしなければなりませんでした。これらのメンテナンス負荷が軽減したことは、非常に大きいと感じています。
また、機器のログ管理につきまして、業務用のカメラシステムは使用期間が長いということもあり、過去からのログを含めて正確に管理する必要があります。カメラ台数が増えることでログ件数が膨大になる為、コストメリットを検討した結果、Cloud Bigtable™ を採用しました。
他にも、システムへのログイン認証まわりにおきましては、Firebase™ を採用することで開発工数の低減やセキュリティ性の向上を図りました。その他、幾つかの  Google Cloud プロダクトや他社サービスなどを組み合わせてシステム全体を構成しました。

Google Cloud 導入メリットと効果

全面的に PaaS を採用したことで、インフラの運用管理コストを削減することができました。また、弊社のサービスをご利用いただいておりますユーザー様にも、従来発生していたシステム変更やシステム拡張に伴うサービス停止期間が短くなったなど、弊社提供サービスの質の向上にも繋がりました。
開発現場におきましては、Google Cloud のポータル画面が機能的で使いやすく、開発をスムーズに行うことが出来ました。特に多用させて頂いたのは SQL 結果のエクスポート、ログ表示、アプリ更新履歴などの機能です。
クラウドエース様とのコミュニケーションにつきましても、G Suite™(2020 年 10 月より Google Workspace に名称変更)をメインに情報共有を行いましたが、Google Cloud のサービスであることからアカウント管理をはじめ利便性が良く、業務の効率化に繋がりました。

今後の展望

今後はAI の活用を進めていきたいと考えていますので、Google Cloud における AI プロダクトの充実や低コストでの利用に期待しています。
また、周辺機器としましては外部センサー以外にも映像や音のセンシング機能を取り入れたり、他社サービスとのクラウド連携を図り、都市のインフラの一部になりたいと考えています。そして、街のあらゆるところでタウンレコーダーが人々の安全・安心な暮らしを支え、生活や業務の効率化にも繋げていきたいと考えています。