Google も「Our goal is to make the sustainable choice an easier choice.」というスローガンの元 SDGsへの取り組みを行っています。Google Maps Platform でも従来のルート検索結果に加えて、エコフレンドリーな排気ガスが最も少ないルートが表示されるようになったりと、SDGs の項目に特化したアップデートが行われています。今年の 8 月に行われた Google Cloud Next San Fransisco ‘23 で Google Maps Platform が環境に特化した位置情報を提供出来る最新の「Environment API 」のリリースを発表しました。
Solar API
画像引用元:Google の新しい Solar API で未来の発電を切り開く
「地球に降り注ぐ太陽光 1 時間分で、世界経済が 1 年間に必要とするエネルギーを補うことができます。残念なことに利用されているのはそのごく一部に過ぎません。」
そんな発見から、Google は 2015 年より太陽光発電に着目し「 Project Sunroof 」という太陽光発電を促進させるためのプロジェクトを開始しました。そのプロジェクトで得た太陽光発電量の予測に関する精度の高い情報を一般に公開して誰でも使えるようにしたのが、今回新しく登場した 「Soler API 」です。現在は、日本でも公式に利用出来るようになり、指定した地点の日照情報、太陽光発電量を予測出来るようになっています。
この API はビジネス上でロケーション情報の占める割合が大きいサービスで新たな顧客体験が可能になる API です。実際に企業でも利用が始まっており、事例の 1 つとして東京電力の Suncle(サンクル)という住所を入れると太陽光発電に関わる様々な情報が取得できるサービスが紹介されていました。その他にも不動産サイトで土地の日照情報を提供したり、太陽光を利用したサービスを展開する会社でのデータ提供等、様々な用途で顧客体験の向上が可能になります。
Air Quality API
画像引用元:Air Quality API の紹介: 気候変動に対するレジリエンスの促進
「Air Quality API」は 70 を超える大気質指数(AQI)、汚染物質、健康に関する推奨事項など、特定の場所の大気質データを取得することが出来る API です。2023 年 11 月時点では、500 x 500 メートルの解像度で日本も含む 100 か国以上をカバーしています。
Air Quality API の機能
リアルタイムの大気質指数とカテゴリ: Air Quality API は、500 x 500 メートルの解像度で様々な種類の大気汚染物質の大気質指数の値を継続的に計算します。
Google Earth Engine Google Earth Engine は地球の様子を衛星画像によって可視化、分析できるクラウドベースの地理空間分析プラットフォームです。40 年以上の歴史的な航空画像、地理科学、1,000 以上の厳選された地理空間のデータセットがあり、そのデータにはほぼリアルタイムの衛星画像が含まれます。このデータセットを使うことで、広大なエリアの航空データの利用が可能になります。
Vertex AI
より良い分析を行うための最初の壁は、正確なデータを出すためのデータ量と言われています。自社のビジネス課題に沿った分析を行うために、機械学習を取り入れる企業も増加しています。また、分析したデータを可視化することも課題の 1 つになっています。Google Cloud Platform の Vertex AI には Model Garden という既に学習済みの 100 を超える基盤が備わっており、AI を掛け合わせた分析、地図画像の生成などが可能になります。
Photorealistic 3D Tiles 画像引用元:リアルな 3D タイル Photorealistic 3D Tiles は高解像度の画像を使用し地図を 3D で表現出来る API です。ダイナミックな 3D 画像の生成により臨場感のある表現が可能になりました。
まとめ
Google Maps Platform も新しい API の登場や、Google Cloud Platform との掛け合わせで CX(顧客体験)の向上、ビジネスにおけるデータ分析にも利用できるなど活用の幅が広がってきました。クラウドエースも Google Maps Platform の取り扱いを行っておりますので、Google Maps Platform の活用にご興味がある方は是非お問い合わせ頂ければ幸いです。