次のセクション以降では、IAM ポリシー、データの暗号化、VPC Service Controls、オーディットログなど、BigQuery のセキュリティ対策に役立つ機能や設定について詳しく解説します。これらの機能を適切に利用することで、データを安全に保管し、適切なユーザーがアクセスできるように制御することが可能です。
目次
IAMポリシー
IAM(Identity and Access Management)ポリシーは、BigQuery におけるアクセス制御の主要な仕組みです。IAM ポリシーを使用することで、特定のユーザーやグループに対して、BigQuery リソースへのアクセス権限を付与・管理することができます。
VPC Service Controlsは、Google Cloud プラットフォームのサービス間でのデータの流れを制御するためのセキュリティ機能です。BigQuery を含む GCP のサービスを利用する際に、VPC Service Controls を設定することで、データの漏洩や不正アクセスを防ぐことができます。
VPC Service Controls では、以下のような制御が可能です。
サービスへのアクセス制限
仮想プライベートクラウド(VPC)内のリソースや特定の IP アドレスからのみ、BigQuery へのアクセスを許可することができます。この機能を利用して、BigQuery と他の GCP サービスとのデータのやり取りをセキュアに管理することができます。
データのエクスポート制限
VPC Service Controls を使用すると、BigQuery からのデータのエクスポートを制限することができます。これにより、認証されたユーザーやサービスアカウントによるデータの誤ったエクスポートや不正なデータの漏洩を防ぐことができます。
データの移動制限
VPC Service Controls を設定することで、BigQuery 内でのデータの移動を制御することができます。例えば、特定のプロジェクトやデータセット間でのデータ移動のみを許可することができます。
VPC Service Controls を適切に設定することで、BigQuery のデータセキュリティを強化することができます。ただし、VPC Service Controls の設定は複雑であり、設定を誤るとデータアクセスが制限されてしまう可能性があるため、注意が必要です。VPC Service Controls の設定や管理に関する詳細は、公式ドキュメントを参照し、必要に応じて GCP のサポートチームや 弊社クラウドエースような GCPパートナーに相談してみてください。
データのセキュリティとアクセス制御は、ビジネス上の重要な懸念事項であり、BigQuery はこれらの要件を満たすために幅広い機能を提供しています。本ガイドでは、アクセス制御の設定、IAMポリシーの適切な管理、VPC Service Controls、オーディットログの活用方法などを解説しました。組織は、これらの機能を適切に利用することで、クラウドベースのデータウェアハウスを安心して運用し、分析やビジネスインテリジェンスの目的で利用することができます。