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Google Cloud Next’22 で発表されたテクノロジーに関する 10 の未来予測

こんにちは、クラウドエース編集部です。

Google Cloud Next’22 では、Google Cloud の社員により、今後 3 年間にクラウドに関するテクノロジーがどう変化するのかについての予測が発表されました。

Google Cloud Next’22 で発表された今後のテクノロジーに関する 10 の予測について、わかりやすくまとめて紹介します。

1:よりシンプルなデザインを起用することで 2 年間で 5 倍のユーザーを獲得できる

1つ目は、「よりシンプルなデザインを起用することで 2 年間で 5 倍のユーザーを獲得できる」です。

ここでのポイントは「ニューロ・ダイバーシティ」です。 これは、「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方です。国立衛生研究所によると世界人口の 20% が、脳や神経に何らかの特異性があると言います。

Google では、今後このような特異性を持った人にとっての認知的・感覚的なアクセシビリティを高めるためには、以下を満たすデザインが重要になると考えています。

  1. シンプルで明快なデザインにする
  2. 余分なビジュアライゼーションを排除する
  3. 明るすぎる色の多用を避ける
  4. 直感的な操作性を重視する
  5. 雰囲気作りに気を配る
  6. ユーザーにプレッシャーを与えない

なお、上記のようなデザインは、特異性のある 20% の人だけでなく、残りの 80% の人にもメリットをもたらすとしています。

参考元
経済産業省 “ニューロダイバーシティの推進について”

2:開発者の 5 人に 4 人が、キュレーションされたオープンソースを使う

2 つ目は、「開発者の 5 人に 4 人が、何らかの形でキュレーションされたオープンソースを使う」です。

ここで言う「キュレーション」とは、オープンソースの脆弱性を見つけたり、それを修正したりする仕事を指します。オープンソースは今や、日常生活の一部となるほど重要な役割を担っています。しかし、オープンソースを狙ったサイバー攻撃が前年比  650% 増となるなど、セキュリティの脆弱性が問題となっています。

Google が提供するこの問題の解決策の 1 つ目は「Software Delivery Shield」です。これは、ソースからデプロイまで、ソフトウェアのサプライチェーンの全てを保護するための、フルマネージドのセキュリティソリューションです。

2 つ目は「Assured Open Source Software(OSS)」です。これは、Google が使用しているオープンソースをキュレーションするサービスです。Google が 250 以上の Java と Python のパッケージをスキャン、分析し、セキュリティの脆弱性がないかテストし、必要に応じてアップデートしてくれます。

3:セキュリティ運用ワークフローの 90% が自動化され、コードとして管理される

3 つ目は、「セキュリティ運用ワークフローの 90% が自動化され、コードとして管理される」です。

膨大なデータと複雑な技術環境を扱う必要のある現代、かつてないほどセキュリティの脅威が増えています。これに対応するためには、人員を増やす必要があります。しかし、現在の非効率的なワークフローでは、70 万人以上の IT 人材不足を生み出しているのが現実です。

Google は、このような課題の解決のために、セキュリティをよりアジャイルに、コードを通じて誰もがアクセスできるような仕組みを作っています。

その取り組みのひとつが、「Community Security Analytics(CSA)」の設立です。これはセキュリティ分析用に設計されたオープンソースのクエリとルールのセットであり、クラウドベースの脅威を検出することを目的としています。CSA を使用してログを分析することで、最近の行動を監査し、ワークロードに対する脅威を検出できるようになります。

4:AI により週 4 日勤務が普及する

4 つ目は、「AI により週 4 日勤務が普及する」です。

AI 活用により生産性が向上した事例はここ数年で爆発的に増えています。Google では、業務効率化に貢献する AI・ML ツールを多数提供しています。

代表的なものが「Vertex AI」です。これは、ML ワークロードを構築するためのツールが統合されたサービスです。例えば内包される AutoML を活用すると、コード不要で短時間でモデルを構築できます。ML モデルの構築とトレーニングの 5 倍高速化、アプリケーションの構築を数週間から数時間に短縮などの活用事例があります。

そのほか、「Contact Center AI」を用いてコールセンターで最大 28% 多くの会話を同時に管理できるようになったり、「Recommendations AI」では、e コマースにおいて顧客転換率を 40% 向上させたりなど、AI を活用した数多くの業務効率化の事例があります。

5:ML により 90% のデータがリアルタイムで実用化される

5 つ目の予測は「ML により 90% のデータがリアルタイムで実用化される」です。

「データから具体的な価値を実現できている企業は全体の 3 分の 1 に過ぎない」という調査結果があります。Google では、データを実用化するには以下の 3 つがポイントであると考えています。

  • 信頼できるデータを扱うこと
  • データを使ってイノベーションを起こすこと
  • リアルタイムに分析・行動すること

いくらデータを集めても、それを信頼できなければ意味がありません。「Dataplex」は、分散データを統合してデータ管理とガバナンスを自動化します。これにより、正しいデータを探すのに何日も費やす必要がなくなります。

また、データからイノベーションを起こすためには、あらゆるタイプのデータを扱う必要があります。BigQuery は構造化データだけでなく半構造化、非構造化データのサポートも始めました。

リアルタイムなデータ分析には「Dataflow」が役に立ちます。これを使うことで、レイテンシ、処理時間、コストを最小限に抑えながら、ストリーミング分析を行えます。

6:トランザクションと分析のデータベース壁がなくなる

6 つ目の予測は「トランザクションと分析のデータベースの壁がなくなる」です。

現在、多くのトランザクションデータベースは高速処理と書き込みに最適化されており、分析データベースは大規模データセットの集約に最適化されています。そのため、苦労しながらそれぞれのデータベースを組み合わせてアプリケーションを構築している人がほとんどです。

Google では、これらの障壁を取り払い、素早く正確なトランザクション処理を可能とします。

新たに発表された「Datestream for BigQuery」を使えば、トランザクションデータベースから BigQuery にデータをリアルタイムで複製できるようになります。また「Next Database Migration Service」では PostgreSQL から Alloy DB への移行をワンクリックで実現できるようになります。さらに、Bigquery のコンソールから、直接「Spanner」「Cloud SQL」「Bigtable」のクエリをサポートできるようにもなりました。

7:クラウドインフラの意思決定の半分以上が使用パターンに基づいて自動化される

7 つ目は、「クラウドインフラの意思決定の半分以上が、組織の使用パターンに基づいて自動化される」という予測です。

自社に合ったインフラを構築する負担を軽減するため、Google はワークロードに最適化されたインフラの自動提供を実現する機能を発表しました。

1 つ目は Intel Telco Design と提携して構築した「C3 VM」です。最新世代の Intel プロセッサにより、毎秒 200 ギガビットの低レイテンシを実現します。

2 つ目は「TPU v4」です。これは、世界最速で最も効率的な ML 用スーパーコンピュータです。これにより、大規模なトレーディングワークロードを最大 80% 高速化し、最大 50% 安くします。

これらが、クラウドインフラが自動化される基盤になります。ユーザーがワークロードを指定すると、価格、パフォーマンス、スケールのニーズに基づいて、最適なオプションを推奨し、構成、配置してくれるのです。そしてこれは、手作業で行うよりも低コスト、高パフォーマンス、高信頼性を実現することがわかっています。

8:4 人に 3 人の開発者がサスティナビリティを最優先事項に掲げる

8 つ目は、「開発者の 4 人に 3 人がサステナビリティを主要な開発方針とする」です。

これまでクラウドサービスは、早く、確実に、安全に、安くということが重視されていました。しかし、現在は環境保全に関する緊急性が高まっています。

65% の経営者が、サスティナビリティへの取り組みを改善したいと考えています。ところがそのうちの 36% は、サステナビリティの進捗を把握するための測定ツールすら持っていないと回答しています。

このような状況に対応するため、Google Cloud の全てのユーザーは、無料で自分の Carbon Footprint にアクセスできるようになりました。ここでは、データセンター内のマシンが使用するエネルギーの実測値、化石燃料の排出などを確認できます。ワンクリックで、二酸化炭素排出量のデータを BigQuery で分析することも可能です。

また、クラウド上でアプリを構築する場合、二酸化炭素排出量を最も少ないリージョンを選択することもできます。そして、二酸化炭素の排出が少ない地域を選ぶことで、コストの節約にも繋げられます。この機能をテストしたところ、新規ユーザーが低炭素地域を選択する確率が 50% も高くなったとのことです。

9:半数以上の企業がクラウドプロバイダを自由に切り替えるようになる

9 つ目は「半数以上の企業がクラウドプロバイダを自由に切り替えるようになる」というものです。

Google Cloud では、他のクラウドにあるコンピュートやデータでも動作するマルチクラウドに対して、独自の投資を行ってきました。その成果の一つが「Anthos」です。ハイブリッドなクラウド管理を実現する Anthos を使うことで、マルチクラウド環境のスムーズな構築と運用を実現できます。

マルチクラウドではデータをどうするかも問題になります。データ転送にはコストがかかりますし、財務戦略や政策上の理由から、異なるクラウドにデータを置く必要がある場合もあるかもしれません。しかし「BigQuery Omni」を利用すれば、AWS や Azure のデータを移動することなく、クエリを実行できるようになります。

10:ビジネスアプリケーションの半分以上がプロの開発者以外によって作られる

10 個目は「ビジネスアプリケーションの半分以上がプロの開発者以外によって作られる」です。

ノーコード、ローコードの開発ツールを採用することで、プログラミングのスキルを必要とせず、多くの人がアプリ開発やワークフローの自動化を自ら作成できるようになります。

これを実現する Google のサービスが「App Sheet」です。これは、コードなしでアプリを作成したり、チーム内での承認やチャットなどを行ったりできるサービスです。なお、App Sheet では、開発ワークフローを効率化しながら、セキュリティの確保も可能です。例えば自分のドメインアプリの外でアプリを共有しようした場合、その人はブロックされ、必要なユーザーだけにアクセスを制限できます。

まとめ

ここまで、Google Cloud Next’22 で発表された今後のテクノロジー予測トップ 10 について紹介してきました。
その他にも Next’22 の各種セッションはこちら(Google Cloud Next’22)からご視聴が可能となっておりますので、Google Cloud の最新情報のキャッチアップにご活用いただき、アップデートされた Google Cloud の各種サービスをぜひ試してみてください。

また、Google Cloud の導入をご検討の方、もしよろしければ背景や課題についてヒアリングさせてください。”正直を仕事にする” をモットーに、弊社クラウドエースが少しでもお役に立てるよう、お客様の業務の推進や課題解決の糸口を一緒に見つけていきたいと思っております。
ぜひとも下記お問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡いただければと思います。

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参照元

Google Cloud Next ’22 Developer Keynote: Top 10 Cloud Technology Predictions

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