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テクノロジー企業が Google Cloud でコンテナを使って製品を短時間でデプロイする方法

こんにちは、クラウドエース編集部です。

今日、テクノロジー企業や成長中のスタートアップにおいて、技術人材の効率的活用が求められています。また、「運用オーバーヘッドからいかに解放し、クリエイティブな仕事に集中させるか」にかかっていることを、多くの企業が理解しているでしょう。

クラウド・プラットフォームの活用は1つの選択肢ですが、カスタムツールやメンテナンスに多くのリソースを投入してしまうと、そのメリットを最大限引き出せません。そこでもう1つ有用な選択肢が「Google Cloud によるコンテナ化」です。

今回はそんな、クラウド・プラットフォームのコンテナ化と、それを実現する OSS(オープンソースソフトウェア) の「Kubernetes」についてご紹介します。

コンテナ化と Kubernetes の利点

従来主流だった仮想化技術に比べて、コンテナには次のような利点があります。

<仮想技術と比べたコンテナ化の利点>

  • サーバーのホストOSを使用するためゲストOSが要らない
  • コンテナ搭載のサーバーのメンテナンスだけで十分である
  • リーンなシステム構成によりサーバーリソースを占有しない
  • システムのブラックボックス化を防ぎ変更・移行が容易になる
  • 分離されたコンテナ環境により障害の切り分けやセキュリティ強化ができる

これらの利点を知るだけでも、テクノロジー企業にとってコンテナ化がいかに重要な課題か、ご理解いただけるのではないかと思います。

Kubernetes はこうしたコンテナ化を実現するOSSであり、コンテナ・オーケストレーション・ツールとしての世界シェアは過半数を超えています。この Kubernetes を利用する利点についても整理していきましょう。

<Kubernetes の利点>

  • 軽量・高効率な技術によりインスタンスを素早く行える
  • 大量のコンテナを一元管理しスケーリングも容易に行える
  • 設定ファイルを複数コンテナで共有することで変更時の手間を省ける
  • 新規アプリケーションのデプロイ時にコンテナの作成や既存の削除を自動化できる
  • 特定の環境に依存せずオンプレミスとクラウドなど異なる環境でも稼働できる

このような利点を持つ Kubernetes が台頭した背景には、DevOps (開発&運用の協力)や CI / DC(継続的なインテグレーション&デリバリ)の概念が広く認知されるようになったことが挙げられます。これらの開発スタイルの実現に Docker コンテナの利用が主流になり、さらに複数・大量のコンテナ管理のために Kubernetes が広く利用されるようになりました。

Kubernetes はセキュリティとスピードを担保しながらのビルド・デプロイを可能にします。これによりプラットフォームは Infrastructure-as-data (データで管理するインフラ)への移行が進み、テクノロジー企業は従来の Infrastructure-as-code (コードで管理するインフラ) の煩雑さや課題、リスクから解放されます。

Google Kubernetes Engine(GKE)でコスト圧縮を実現

Google Cloud では、Kubernetes を簡単にデプロイ、スケーリング、管理するシンプルな方法として「Google Kubernetes Engine(GKE)」を提供しています。

GKEとは?

Kubernetes プロジェクトの生みの親とも言える Google が提供する Kubernetes のマネージドサービスです。定義されたクラスタをワンクリックするだけで作業を開始でき、最大15,000ノードまでのスケールアップを容易にします。

GKE で圧縮されるコスト
クラスタ構成にそれほど制御を必要としないワークロードを持つ場合、 GKE のオート・パイロット・モードを使用し、クラスタのプロビジョニングを実行できます。

料金はクラスタに対してではなく、ワークロードに対してのみ発生するため、セキュリティを損なことなく高額になりがちなコストを圧縮しながら、クラスタ管理そのものを容易にしてくれます。この他、GKE には次のような利点もあります。

<GKE の利点>

  • 多様なアプリケーション開発を、セキュリティを担保しながら高速化できる
  • システムのマスタ部分は Google が管理するマネージドサービスである
  • Kubernetes の自動アップデートによりアップデート負担が軽減される
  • 障害が発生した場合も自動修復が行えてインフラの再現性が高い

このような利点とコスト圧縮により、GKE は Kubernetes によるコンテナ運用を必要としているテクノロジー企業のビジネス・アウトカムを強力にサポートします。

Google Kubernetes Engine がテクノロジー企業の明日を支える

目まぐるしく変化するビジネス、市場、顧客ニーズに追随し、サービス価値を常に最大化するためには高速なビルド・デプロイが欠かせません。従来は一般的な仮想化技術を使ったクラウド・コンピューティングがこれを支えると信じられてきましたが、今日ではコンテナがその中心にあります。

クラウドエースでは、GKE を含めて Google Cloud のトレーニングを実施し、テクノロジー企業のコンテナ化や Kubernetes 活用をサポートする、包括的なソリューションをご提供しています。現状環境のコンテナ化および Kubernetes に興味がある方は、クラウドエースまでお気軽にご相談ください。

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