【Google Maps Platform】大手カフェチェーンが取り組んだ位置情報データ活用事例

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こんにちは、クラウドエース編集部です。

皆さんは Google Maps と聞くと、便利な地図アプリを思い浮かべるのではないでしょうか。現在地から目的地までの距離や予測到達時間に加えて、実際の写真を見ることができるストリートビューのような機能も備えています。Google Maps さえあれば、地図はもういらない、というくらい便利で何でもできてしまうアプリですよね。

そんな Google Mapsですが、実は API として提供されており、ビジネスでも多方面において活躍しています。
今回は、大手カフェチェーン「コスタコーヒー」の事例を用いて、Google Maps Platform の具体的な機能や、Google Maps Platform のどのようなソリューションがビジネスに利用できるのかについて紹介していきます。

Google Maps Platform 導入の背景と内容

コスタコーヒーは、セルジオ兄弟とブルーノコスタ兄弟が1971年、ロンドンにオープンしたカフェで、地元の住民のクチコミによって店舗を拡大していきました。オープンから50年、現在は31カ国で4,000店舗を展開する大手カフェチェーンです。
(画像は コスタコーヒー公式Twitter より転載)

ニーズの拡大と多様化に適応するためにコスタコーヒーは、自社で運用するモバイルアプリに Google Maps Platform を導入し、モバイルアプリによる店舗への顧客誘導、決済の効率化を行ったことで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、顧客満足度と売上を伸ばすことができました。

デジタルエンジニア部門のグローバルリーダへのインタビューでは、今後も Google Maps Platform を利用して、ビジネスを推進していく予定であるとの報告がなされました。

① モバイルアプリでの店舗検索サービス

1点目は、モバイルアプリでの店舗検索サービスで顧客体験の向上です。
コスタコーヒーは、Webサイトで店舗検索サービスを提供していましたが、2017年にアプリをリリースするにあたり、お客様がより簡単に検索できるよう、Google Maps Platform を活用して、インタラクティブな店舗検索サービスを開発しました。
Maps Static API を使用してアプリ内に地図を埋め込み、Geocoding API を使用して住所を座標に変換し、地図上にマーカーを作成します。また Places API を利用し、お客様の位置情報に基づいて店舗検索ができるようにしました。

② 注文店舗へのアクセス向上

2点目は、アプリで注文した商品を受け取る際の店舗の表示方法についてです。一部のお客様は、注文を受け取る際、間違った店舗に行ってしまうことがありました。そこで、Google Maps Platform で収集した位置情報データを活用し、注文を受けたらお客様に受け取り店舗の地図をアプリ上で表示し、どの店舗で受け取ればよいか通知が届く仕様に変更しました。またアプリに表示されるレシートに地図情報を付けるなどして工夫し、店舗へのアクセス性を向上させることでお客様満足度の向上を図っています。カスタマーサービスへの問い合わせが減少したことが何よりの証拠です。
(画像は Google Cloud 公式ブログ「Google Maps Platform を活用して、コーヒーでほっと一息つきたいお客様をコスタコーヒーへ誘導」より転載)

③ リアルタイムな店舗情報の発信

3点目は、COVID-19に伴う店舗情報変更の発信方法についてです。
COVID-19の影響で変更された店舗の営業時間やサービスガイドライン等の情報を、お客様にリアルタイムで発信することは非常に困難でした。そこで、Places APIを利用して、ロックダウン中の近隣の店舗やドライブスルーがいつ営業しているかをマップ上に表示するようにしました。

④ 地理空間データを生かしたキャンペーン

また、Google Maps Platformの提供する地理空間データは、地域ごとの新商品キャンペーンのお知らせにも使われています。
例えば、コスタコーヒーのある店舗で新商品の施策販売をしている場合、アプリユーザーがキャンペーン中店舗の近く来たときにそのドリンクを試してみるよう、ポップアップで提案することができます。

Google Maps Platform 導入効果

コスタコーヒーは、Google Maps Platformを導入し、アプリに機能を実装した結果、下記2つの効果を得ることに成功しました。

1点目は、店舗検索が簡単に利用できるようになったことです。位置情報に基づいた店舗検索やデジタルレシートへのマップ添付によって、お客様が店舗の位置を迅速に把握できるようになり、カスタマーサービスへの問い合わせが減少しました。また、ロックダウンが解除されたとき、アプリ内の注文数が急増し、お客様がコスタコーヒーの体験をどれだけ待ち望んでいたかを示しました。

2点目は、地理空間データを活用した店舗オペレーションの最適化です。
コロナ禍において混雑の回避ができるようになったことで、ロックダウン中においても利用可能な近くの店舗情報、ドライブスルーの利用状況、営業時間などをお客様に表示することができるようになりました。加えて、ユーザーの位置情報に基づいた新商品のお知らせといった地域単位での販促キャンペーンを行うなど、データを活用したジオマーケティングも展開しています。

今後コスタコーヒーは、アプリでの注文データを需要の特定のためだけでなく、ユーザーの好みや供給先の予測、コスト管理等にも活用します。地理空間データを利用して、ユーザーの嗜好分析からニーズの高まりに対応するターゲティングを行い、より正確な予測を立てることを目標としています。それによりさらなる顧客満足度の向上と、効率性と収益性の高い店舗運営の実現を促すローカライズ戦略を展望しています。

まとめ

上記では、コスタコーヒーのGoogle Maps Platform 導入事例を紹介しました。Google Maps Platformを導入することで、店舗検索の最適化、決済の効率化、混雑の回避に加えて、ターゲティングの最適化などの効果を期待できることが分かりました。小売店で上記に関する課題をお持ちの方はこちらの導入を検討されてはいかがでしょうか。

弊社クラウドエースでは、毎月 Google Maps Platform セミナーを開催しております。Google の担当者による Maps のビジネス活用についてより具体的な話を聞ける機会となっておりますので、ぜひご興味ある方はお気軽にご参加いただけますと幸いです。
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