メディア・エンタメ業界向け Google Cloud ソリューション徹底解説

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こんにちは、クラウドエース編集部です。

本、音楽、映画などあらゆるコンテンツのネット配信が主流になりつつある現代。メディア・エンタメ業界では、時代に合わせた開発環境や配信プラットフォームの選択の必要性が高まってきています。

Google Cloud を導入すれば、拡張性、スケーラビリティ、スピード、セキュリティ、コストに優れたプラットフォームの利用が可能です。

今回は、メディア・エンタメ業界で活用できる、Google Cloud のソリューションについて紹介していきます。

コンテンツの効率的な制作


メディア・エンタメ業界の要となるコンテンツ制作。
Google Cloud では、効率的なコンテンツ制作を実現できるさまざまな機能を提供しています。

安全・高性能なレンダリングの実現

これまで、アニメーション、映画、CM、ゲームなどのレンダリングには、多くのコンピューティングとインフラストラクチャへの投資、そして時間が必要でした。
Google Cloud 上にレンダーファームを構築すれば、使い慣れたツールを使用しながら、安全で高性能なレンダリングを短時間で予算内にできるようになります。

仮想ポストプロダクションの実現

Google Cloud を使えば、リモートでのポストプロダクションも実現できます。
世界中のどこからでも作業可能な、安全な仮想ワークスペースを構築しましょう。

リモートワークにおける生産性向上

グループウェアの Google Workspace を導入すれば、チャットやミーティング、文書のやりとりなどあらゆる業務をオンラインでシームレスに行えるようになります。
業務全体が効率化されることで、生産性の向上にも繋げられるでしょう。

【事例】株式会社エイチーム

コンテンツ開発に Google Cloud を導入した事例を見てみましょう。

株式会社エイチームでは、スマホアプリ「初音ミク -TAP WONDER-」の開発、運用のプラットフォームとして Google Cloud を採用しました。

画面をタップして初音ミクのライブを盛り上げて楽しむこのアプリ。
最大の特徴は、グローバルワンビルドで開発されていること。世界中のユーザーが 11 か国語から言語を選択して同じゲームをプレイできます。

そんなアプリ開発の基盤として同社が Google Cloud を選んだ理由は、グローバルなネットワークと、低いレイテンシーだったそう。

同アプリの開発で利用されているのは、データベースサービスの「Cloud Spanner」と、コンテナ実行サービスの「Google Kubernetes Engine(GKE)」です。

データベースについては、以前は水平分割して運用しており、保守面で手間がかかることが課題になっていたとのこと。フルマネージドで提供される Cloud Spanner を導入したところ、運用負荷が低減したそうです。

GKE については、これまで Kubernetes の利用においてノードの管理などの運用負荷を感じていたところ、GKEの導入により負荷・コスト両方の低減を実現できたとのことです。

データと AI を活用したユーザー分析


Google Cloud は、数あるクラウドサービスの中でも特にデータ分析と AI に強いことで評判です。
メディア・エンタメ業界ではこれらの機能をユーザー分析などに活用することで、エンゲージメントの向上に繋げられるでしょう。

スケーラブルなデータウェアハウス「 BigQuery 」

「 BigQuery 」は、Google Cloud が提供するサーバーレスかつスケーラブルなデータウェアハウスです。
これを利用することで、たとえペタバイト規模の膨大なデータであっても、シームレスに管理できるようになります。

ユーザー分析に利用できる「 Looker 」

Google Cloud の BI「 Looker 」を利用することで、ほぼリアルタイムでのユーザー分析が可能となります。
多くの情報に基づいた意思決定が可能となり、生産性の向上やイノベーションの推進が期待できます。

AI による動画コンテンツの作成・分析「 Video AI 」

「 Video AI 」では、動画コンテンツの検索や分析などの時間のかかる作業を AI により合理化します。
例えば動画をほぼリアルタイムで分析し、それに基づいてイベントを実行したり、ベスト映像・おすすめ動画などのコンテンツを自動的に生成できたりします。

【事例】日本テレビ

Google Cloud をデータ分析の基盤として活用している、大手放送局の日本テレビ様の事例を紹介します。

データを活用した DX による構造改革の取り組みの中で、それまで利用していたデータ統合プラットフォームに課題を感じ始めた同社。具体的には、リソースに制限があり、より高度な解析をしようとするとパフォーマンスが低下し、結果としてデータが分散してサイロ化していたそう。

そんな中、サイロ化したデータを統合する基盤として採用されたのが Google Cloud です。

Google Cloud を選んだ最大の理由は、BigQuery とのこと。高いコストパフォーマンスでビッグデータ解析を実現できるという BigQuery の評判に加え、Google アナリティクス 360 や Google アドマネージャーなどのツールも利用できることが後押しになったそうです。

Google Cloud を導入したことによってインフラコストが大幅に削減されたとのこと。これはフルマネージドのサービスならではと言えるでしょう。特に、機械学習モデルを自動的に構築する「AutoML」の導入効果については、「データサイエンティストの仕事がなくなる日が来るかもしれない」という声が聞こえるほどに、効率化が進んだそうです。

また、日本テレビ様には、弊社クラウドエースが提供する Google Cloud の認定トレーニングも受講していただきました。
厳しい Google Cloud の審査を通過した認定トレーナーが事例や実務的な話を交えながらハンズオン形式で講義をさせていただきました。その結果、専門領域における基礎知識を体系的に習得していただくことができ、今回の事例にも繋がったのではないかと思います。

日本テレビ様では今後、Google Cloud によるデータ基盤を社内のあらゆるデータを解析できる統合データ基盤に成長させていく計画とのことで非常に楽しみです。

コンテンツのグローバルな配信を実現


人気アプリ・サービスは、全世界を対象に同時配信することも珍しくなくなってきています。
コンテンツのグローバルな配信を実現するサービスや、それを支えるインフラストラクチャやストレージについて紹介します。

柔軟に構築できるインフラストラクチャ

Google Cloud を利用すると、リホストからプラットフォームの再構築まで、柔軟にインフラストラクチャをアップデートできます。
再構築後は、AI からストリーミング分析まで、あらゆる Google の最新技術を活用できます。

多種多様なファイルを適切に保存するストレージサービス

動画ファイル、静止画、バイナリファイル、ドキュメントなど、さまざまなタイプのファイルを長期にわたって保存する必要のあるメディア業界。
ストレージサービス「 Cloud Storage 」では、大量のコンテンツを、将来にわたってアクセスできる形で保存できます。

スムーズな動画配信を実現する高速処理

ユーザーが快適に視聴できる形で配信することが重要となる動画配信サービス。
Google Cloud では、ライブ動画とオンデマンド動画をすばやく安全に処理し、コード変換、エンコードできます。

【事例】任天堂株式会社

Google Cloud Platform 導入事例 – 任天堂株式会社様

150 か国・地域に同時配信という大規模アプリの開発基盤に Google Cloud を選んだ、任天堂株式会社の事例について見てみましょう。

同社は、スマートフォン向けゲームアプリ「 Super Mario Run 」の開発・運用の基盤に Google Cloud を活用しています。

これまでのゲームアプリは、オンプレミスに近い形でバックエンドを構築していたという同社。しかし、運用にリソースを奪われてしまい、効率的な開発の妨げになっているという課題があったそう。

加えて、150 か国・地域で同時に配信をスタートする「 Super Mario Run 」は、想定トラフィックも莫大でした。システムダウンを起こさない、可用性の高い開発プラットフォームが必要となったことから、Google Cloud が提供するサーバーレスの開発基盤、Google App Engine( GAE )の利用を決定したそうです。

GAE の特徴のひとつは、トラフィック量に合わせて自動でインスタンスの追加、削除を行うところ。このオートスケールは、ミリ秒単位で最適化することが可能です。同社は GAE を活用してバックエンドを構築し、最終的には秒間 300 万アクセスという、想定される数字の数倍ものアクセスにも耐えるシステムを完成させました。

「 Super Mario Run 」は、配信スタートからわずか 4 日で 4,000 万ダウンロードを突破。大規模タイトルは、接続障害が発生することも珍しくありませんが、同ゲームの配信においては、そのようなトラブルは「本当に何事もなかった」とのことです。

まとめ

ここまで、メディア・エンタメ業界向けの Google Cloud ソリューションについて解説してきました。この記事を参考に、コンテンツの開発・運用・配信プラットフォームとしての Google Cloud の導入を検討してください。

また、Google Cloud 導入の際にはぜひクラウドエースにお気軽にご相談いただければと思います。
弊社のインサイドセールス部門がお客様のビジネスのご状況や、導入・検討のきっかけなどをヒアリングし、最適なご提案をさせていただくことも可能です。

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