Google Workspace (旧 G Suite ) を採用した理由
TBSテレビ様では、既に G Suite Business (当時) が導入されていたため、このサービスの大きなメリットの一つである「無制限ストレージ( Google ドライブ)」(※1)をベースにシステムを構築することになりました。ラジオ音声は日々放送され蓄積されているため、無制限にファイルを保管できるのは非常に大きなメリットです。もちろん、ストレージの増減等のメンテナンス作業も発生しないため、管理者は煩雑な保守業務から解放されます。
※1 現在では、当時の G Suite Business と同等とされるプランの、Google Workspace Business Standard では2TB/ユーザー、Business Plus では5TB/ユーザーの容量制限がかけられています。無制限ストレージにするためには、Enterprise での契約が必要です。
GCP を採用した理由
第一のメリットとして、Google Workspace と GCP は同一の Google ネットワーク上で繋がっているため、高速にファイルを処理することができます。また、今回採用した GCP サーバは(当たり前ですが)全てクラウド上で動作します。
これらのサーバの保守は Google が行うため、管理者がサーバ上で動作するソフトウェアのアップデート等を行う必要はありません。
Cmosy同録システムが提供する3つの機能
Cmosy同録システムはラジオ同録に関する業務を Google クラウドを活用し自動化した SaaS サービスです。Cmosy同録システムは以下3つの機能を提供します。
これらは全てクラウド上で構築され、ユーザはブラウザから操作を行うことができます。次章以降はこの3つの機能の詳細な概要について説明します。
法定同録機能
CM素材送付機能
アーカイブ機能
機能①法定同録機能の概要
法定同録機能は、音声ファイルを定期的にクラウド( Google ドライブ )上にアップロードする機能です。機能の概要図は以下の通りです。ファイルの保管先は Google ドライブ を前提にしています。
クラウド上の音声視聴
Google が無料で提供する File Stream を利用すれば、作業PCと Google ドライブをローカル上に同期することができます。ディスクが同期されると、作業PC上にインストールされた任意のメディアプレイヤーで音声ファイルを再生することができます。再生にはAirPlayを推奨しています(※3)。AirPlayを利用すれば分割された音声を繋げて横断的に再生が可能です。また、音声ファイルへのアクセス制御は Google ドライブの権限設定に依存します。これにより、任意のユーザのみにアクセス権限を与えることが可能です。
※3 音声ファイルの再生はご利用のプレイヤー(mp3対応)で再生可能です。プレイヤーがない場合でもブラウザがあれば再生することができます。