【2022年】AWS と GCP の利用料金を徹底比較

  • クラウドサーバーの選び方
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こんにちは。クラウドエース編集部です。

クラウドサービスの導入を考えるにあたり、重要な検討項目となるのが料金です。クラウドサービスは数多くあり、それぞれで同じような機能が提供されていますが、その料金は異なります。各社の料金をしっかりと理解した上で利用するサービスを決定したいですよね。

今回は、クラウドサービスの中でも高い人気と知名度を誇る、AWS と GCP の利用料金について、徹底的に比較していきます。

また、GCP・AWS・Azure 3大クラウドサービス比較表 では各社クラウドの料金形態をはじめ各サービスごとの比較も行なっておりますので、より体型的にご理解いただける内容となっておりますので本記事と合わせてご活用ください。

GCPとAWSのサービス概要

まずは、今回比較するGCP とAWS について、簡単に概要を紹介します。

GCP の正式名称は Google Cloud Platform。Google が提供するクラウドサービスの総称です。特に、大規模なデータ分析や AI 開発などに強みがあります。Google の社内でも使われている強力なインフラを利用できることも人気の理由です。

AWSの正式名称は Amazon Web Services。クラウドサービスの中でも歴史が長く、シェアも大きいです。Web 開発やゲーム開発などをはじめとした、豊富なサービスが展開されていることが特徴です。

AWS と GCP の料金比較

AWS と GCPの概要を簡単に振り返ったところで、それぞれのサービスの料金を比較していきます。今回は、特に以下の5つのサービスの金額について紹介します。

  • コンピューティングサービス
  • データ転送
  • ストレージサービス
  • ロードバランサー
  • リレーショナル・データベース

それぞれの料金について、詳しく見ていきましょう。なお、本記事で比較する全てのサービスにおいて、使用する OS は Linux、リージョンは東京であることを前提としています。

コンピューティングサービス

まずは、コンピューティングサービスについて比較してみましょう。GCP が提供するサービスは GCE(Google Compute Engine)、AWS が提供するサービスは EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)となります。

GCE EC2
マシンタイプ n1-standard-2(vCPU ×2、メモリ7.5 GB) m5.large(vCPU ×2、メモリ8 GB)
1時間あたりの料金 0.122ドル 0.124ドル
1ヶ月あたりの料金
(従量課金)
62.34ドル
(継続利用割引適用)
89.28ドル
1ヶ月あたりの料金
(年間契約)
48.54ドル 56.94 ドル

コンピューティングサービスについては、GCE の方が割安な料金で利用できることがわかります。

クラウドサービスでは、利用した分だけ料金が請求される従量課金制が取られていることが多いです。しかし、両者とも、1年間または3年間の継続利用を約束することで割引するサービスも用意しています。

さらに、GCP では年間契約割引のほか、インスタンスまたはノードが1ヶ月に730時間実行されることで自動的に適用される継続利用割引もあります。利用量・利用期間が長ければ長いほど、お得に使える仕組みが整っていると言えるでしょう。

データ転送

続いて、データ転送について比較してみましょう。GCP と AWS ともに、インターネットからクラウドへのデータ転送は無料ですが、クラウドからインターネットへの通信は有料となります。

GEC EC2
1GB あたり 0.14ドル 0.114ドル
1TB 利用時 140ドル 114ドル

データ転送については、EC2 の方が低価格で利用できることがわかりました。なお、GCP でも AWS でも、月間使用量が増えると1 GB あたりの料金を下げる割引サービスを実施しています。

ストレージサービス

続いては、ストレージサービスについて比較してみましょう。

GCP が提供するサービスは Cloud Storage、AWS が提供するサービスは S3(Amazon Simple Storage Service)となります。それぞれの1ヶ月あたりの利用料金は、以下の通りです。

Cloud Storage S3
1GB あたり 0.023ドル 0.025ドル
1TB 利用時 23ドル 25ドル

ストレージについても、GCP の方がやや安いということがわかります。ただし、AWS では月に500 TB 以上利用すると1 GB あたりの金額が0.023ドルに割引されるサービスがあります。使用容量によっては、GCP と同じ金額で利用できるでしょう。

ロードバランサー

次に、ロードバランサーについて見てみましょう。

GCP の Cloud Load Balancing と、AWS の ELB(Elastic Load Balancing)を比較します。AWS には3種類のロードバランシングサービスが用意されていますが、今回は ALB(Application Load Balancer)を選択した場合を想定して比較します。

Cloud Load Balancing ALB
1時間あたり 0.038ドル 0.0243ドル
1ヶ月利用時 27.74 ドル 17.74ドル

1ヶ月の料金は、1時間あたり1GB の利用を前提としています。ロードバランシングサービスについては、AWS の方が安く利用できることがわかりました。

リレーショナル・データベース

最後に、リレーショナル・データベースについてです。

GCP が提供するリレーショナル・データベースの Cloud SQL と、AWS が提供する RDS(Amazon Relational Database Service)を比較してみましょう。両サービスとも、利用するデータベースは MySQL、データ容量およびバックアップデータはそれぞれ100GB を前提とします。

Cloud SQL RDS
インスタンスタイプ n1-standard-2(vCPU ×2、メモリ7.5 GB) m5.large(vCPU ×2、メモリ8 GB)
1ヶ月あたりの料金 290.65ドル 380.2ドル

リレーショナル・データベースについては、GCP の方が大幅に安いことがわかります。

料金比較のまとめ

最後に、ここまでの料金を比較してみましょう。

マシンタイプは GCP では「n1-standard-2」を、AWS では「m5.large」を選択、データ転送・ストレージサービスは月に1TB、ロードバランサーは1時間1GB の利用、リレーショナル・データベースでは容量及びバックアップデータを100GB 利用の前提です。

サービス GCP AWS
コンピューティングサービス 48.54ドル 56.94 ドル
データ転送 140ドル 114ドル
ストレージサービス 23ドル 25ドル
ロードバランサー 27.74 ドル 17.74ドル
リレーショナル・データベース 290.65ドル 380.2ドル
合計金額 529.93ドル 593.88ドル

総合的に見ると、AWS よりも GCP の方が低価格で運用できることがわかります。

GCPではコスト節約に繋がる仕組みが整っている

利用料金を単純比較しても GCPは 安価で使えるサービスであるということがわかりました。しかし、GCPには、さらにお得に利用できる仕組みも整っています。詳しく見てみましょう。

無料クレジットが用意されている

1つ目は、無料クレジットの存在です。GCP には、初めて利用する人へ向けた90日間のトライアルが用意されています。GCP の全てのサービスで利用できる300ドル分の無料クレジットが付与され、それを使い切るか、90日が経過するまでは課金が発生しません。

また、無料クレジットを使い切った場合や、90日間を超えた場合にも、自動的に課金が始まることはありません。クラウドサービスを初めて導入する人でも、まずは無料で機能や使い勝手を確認できるため、安心して利用開始できるでしょう。

一定量であれば無料で使える「Always Free」

GCP では、300ドルの無料クレジットのほかに、特定サービスを毎月の上限枠まで無料で利用できる「Always Free」というサービスも用意されています。

例えば Compute Engine であれば、1ヶ月あたり一台の e2-micro インスタンス、30GB の標準永続ディスク、5GB のスナップショットストレージが無料で利用できます。AWS でも EC2 の指定機能を無料で提供するサービスを行っていますが、その期間は12ヶ月間に限定されています。永久に無料で利用できるのは GCP の大きなメリットと言えるでしょう。

もちろん無料で利用できるのは Compute Engine だけではありません。Cloud StorageやBigQuery、Google Kubernetes Engine などさまざまなサービスにおいて、無料利用枠が用意されています。

プロジェクト単位での管理制度

GCP が他のクラウドサービスと大きく異なる点として、「プロジェクト」という単位で管理や課金が行われることが挙げられます。リソースの作成や操作、課金や権限の管理は全てプロジェクト単位で行われます。

プロジェクト制のメリットのひとつは、課金の管理が容易になることです。リソースを削除したい場合にも、プロジェクトを削すことで、それに紐づいたリソースが全て削除されます。そのため、リソースの消し忘れによる課金の発生などを防ぎやすいです。

一方、AWS ではアカウント単位で管理や課金を行います。そのため、無駄な出費を防ぐためには、不要なリソースの消し忘れがないかを適宜確認する必要があります。

コスト管理がしやすいことも、GCP の魅力のひとつと言えるでしょう。

まとめ

ここまで、AWS と GCP の利用料金を徹底比較してきましたがいかがでしたでしょうか?
実際にはユースケースによっても全体のコストは変わってくると思うので一概にどちらが高い安いというのは評価しにくい部分なのかもしれません。

コストを重視してクラウドサービスを選択するよりも、どのような目的で利用するのか、その目的を果たすための要件が満たせるサービスなのかどうか、それらを踏まえた上でどちらのサービスを利用するべきかを考えるのが良いかと思います。

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AWS・GCP・Azure 3大クラウドサービス 比較表

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