Google ドライブのラベル機能をご存知でしょうか。ラベル機能は、ファイルに対して構造化された情報を付与するための機能で、ユーザーはラベルを付与することで Google ドライブ上のファイルを簡単に整理・検索することができるようになります。私がこの機能を初めて知ったのは2021年6月に公開された Google Workspace Update Blog の記事だったのですが、2019年の Google Cloud Next で既にこのラベル機能の紹介はあったようです。実はこの機能、最近までは「メタデータ機能」と呼ばれていましたが、気づけば「ラベル機能」という名称に変更になっていました。
おそらく、「メタデータ」という表現は、「ファイル名」や「説明文」等、既存の Google ドライブファイルに対するメタデータとの区別がつきにくいため、「ラベル」という表現に変更になったのではないでしょうか(あくまで推測ですが…)。今回は Google ドライブのラベル機能を解説します。
管理者は自社で保有する用語・知識をベースにラベルを作成することができ、これにより、コンテンツ整理・検索の効率を高めることができます。エンドユーザーは 管理者が定義したラベルを使って Google ドライブでファイルを整理・検索することができます。
ラベルは2種類ある
Google ドライブのラベルは大別すると、「バッチラベル」と「標準ラベル」の2種類が存在し、この2種類のラベルはそれぞれ用途が異なります。本章では、2種類のラベルについて詳しく説明します。
バッチラベル
特に重要な意味を持たせるためのラベルで、このラベルは組織に対して1つ作成することができます。例えば、「ファイルの機密性」という名前のラベルを作成し、「制限付き」「機密」「内部」「公開」のような項目オプションを追加することができます。これにより、 Google ドライブのファイルに対して視覚的に目立つバッジが表示されるようになります。
ラベルの管理は Google Workspace の管理者が行います。管理者権限で Google Workspace の管理コンソールにログインし、[アプリ]-[Google Workspace ]-[ドライブとドキュメント の設定]-[ラベル]に遷移します。「ラベルを管理」をクリックすると、ラベル管理画面に遷移します。管理者はこの画面でラベルの作成・公開・削除を行います。
一からラベルを作成するのも良いですが、ラベル機能を理解するために、まずは Google のテンプレートラベルを利用することをお勧めします。例えば、バッチラベルを作成する場合、「ファイルの機密度」というテンプレートが用意されているので、そちらを利用すると良いでしょう。モーダルの左下にある「ファイルの機密度を使用」をクリックしてみてください。
クリックすると、ラベル一覧画面に遷移し、「ファイルの機密性」がバッジラベルとして表示されます。この時点では、ラベルは公開されていないため、必要なタイミングで編集・公開を行います。
これまで Google ドライブでファイル整理を行う場合、フォルダ分けやファイルの命名規則等を使って整理を行う必要がありました。しかし、このラベル機能の登場により、 Google Workspace の利用者は組織全体で一貫したルールを用いてファイル管理が可能になりました。また、ラベリングされたファイルは Google ドライブのファイル検索から簡単に探し出すことができるため、業務効率の向上にも繋がります。このラベル機能はまだβ版での提供ですが、近いうちに正式なリリースが発表されるものと思われます。今後のさらなるアップデートも含めて、非常に楽しみな機能です。
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