共有ドライブは Google Workspace の Business Standard 以上の契約で利用することができる Google ドライブの機能の一つで、この機能を利用すれば、個人ではなくチームでファイルを共有できるようになります。これまでのマイドライブでの運用では、プロジェクトや目的毎にフォルダの作成や権限設定を行う必要があり、運用管理が煩雑になりがちでした。しかし、共有ドライブを利用することでファイルの共有範囲が明確になり、管理者はよりシンプルな運用を行うことができます。弊社でも、プロジェクトや部署毎のファイル管理に共有ドライブを活用しており、弊社のファイル管理の運用になくてはならない機能になっています。
ただ、共有ドライブはプロジェクト毎のファイル管理において大きなメリットがある一方、運用設計は Google Workspace の管理者・ユーザー自身に委ねられているため、設計を間違えると、後々運用に大きな問題が発生する可能性があります。
Google Workspace の管理者にとって、最も楽な運用はユーザーに共有ドライブの作成権限を解放してしまうことです(図3参照)。エンドユーザーの利便性を考えると非常にメリットはありますが、一方で多くのデメリットが存在します。
図3. エンドユーザーに共有ドライブの作成権限を解放する場合の運用
共有ドライブの共有範囲は、共有ドライブを作成するユーザーが所属する Google Workspace 組織のセキュリティポリシーに依存するため、セキュリティポリシーにおいて「社外共有NG」が設定されている場合、その共有ドライブは社外のユーザーを招待することができません。日本ではほとんどの企業が Google Workspace のエンドユーザーに対して「社外共有NG」を適用しているため、本ケースを適用する場合、「社外との共有」が課題に上がる可能性があります。
共有ドライブマネージャーの作成・削除申請機能を利用すれば、共有ドライブの作成・削除フローをシステム化することができます(図5参照)。管理者はユーザーの申請内容を確認した上で、共有ドライブの作成を許可することができるため、無用な共有ドライブの乱立を抑制することができます。管理者は Google フォームを活用した独自の申請フローを構築する必要はありませんが、申請を承認するための作業は発生します。
図5. 共有ドライブマネージャーの作成・削除申請機能を活用する
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