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オンプレミスは本当に時代遅れ?システムに応じて適したものを選ぶことが大切

こんにちは。
クラウドエース編集部です。

オンプレミスとは、自社が IT リソースを所有・管理して情報システムを構築する方法を指です。
近年のクラウドの台頭によってオンプレミスは古いシステムで、時代遅れだと感じる人もいるかもしれません。

今回は、オンプレミスとクラウドそれぞれの長所や短所、会社に適した方法を選ぶことの重要性を解説します。
この記事を読むことで、自社に適したシステム形態を選ぶヒントにしてください。

オンプレミスは時代遅れではない!適材適所が大切

オンプレミスには、クラウドにはない特徴があります。
決して時代遅れのシステムではありません。

オンプレミスは自社が IT リソースを所有・管理して情報システムを構築する方法を指します。
保守点検やシステム トラブル対応も自社で行うため人材確保や設備にコストがかかりますが、自社に適したシステムを自由自在に構築できます。

クラウドは、クラウド提供事業者が提供するハードウェアやソフトウェアの中から、必要な分だけ、必要なリソースを選んで利用する仕組みです。
保守やセキュリティに関してはクラウド提供事業者に委ねることになります。

どちらも長所や短所があるため、自社の用途に応じて活用することが大切です。

オンプレミスを使うメリット

オンプレミスは自社で設備を構築して運用するため、独自のメリットがあります。
代表的なものは「カスタマイズ性の高さ」「セキュリティの堅さ」「互換性の高さ」です。
ここでは、この 3 点について解説します。

カスタマイズ性に優れている

オンプレミスは、自社でサーバーなどのインフラを調達するため、資金が許す限り高性能なインフラを利用できます。
また、ソフトウェアも自社にとって最適なものを選択できるため、自由自在にシステムをカスタマイズできるのです。

セキュリティを向上させやすい

オンプレミスは、社内にサーバーがあるため自社でサーバーを守れます。
また、セキュリティ ソフトを自由に選択したり、セキュリティ システムを自在に構築したりできるため、セキュリティを強化しやすいのです。
自社で全てを管理できる安心感もオンプレミスのメリットといえます。

既存システムとの互換性に優れる

オンプレミスは仕様を自由に決められることから、既存システムと互換性のあるシステムを構築できます。
既存のリソースを十分に生かせる点は魅力でしょう。

オンプレミスの弊害やデメリット


オンプレミスには多くのメリットがありますが、弊害やデメリットがあるのも事実です。
オンプレミスの代表的なデメリットには「導入コストが高額」「運用や保守管理の手間」「スケールアップ・ダウンがしにくい」という点が挙げられます。
ここでは、この 3 つのデメリットについて解説します。

導入コストや手間がかかる

オンプレミスでシステムを構築するためには、インフラ整備からシステムの構築まで、全て自社で行わなければなりません。
機器の購入やソフトウェアのライセンス契約などで多額のイニシャル コストが発生する上、準備・導入には時間も必要です。
システムが完成した後もテストを重ねなければならず、導入から運用までの期間が長くなるデメリットもあるのです。

運用・保守に手間がかかる

オンプレミスは、システム構築が済んだ後もランニング コストがかかります。
エンジニアを雇用してカスタマイズやセキュリティ対策を行う必要があり、保守・運用費用も発生します。

オンプレミスはシステム障害やハードウェアの故障などのトラブルに対しても自社で対応しなければなりません。
トラブルを未然に防ぐためにはサポート体制も構築する必要があります。
オンプレミスの運用や保守には人手と時間を要するのです。

スケールアップ・ダウンしにくい

オンプレミスでは容量やスペックを変更しにくいというデメリットもあります。
オンプレミスでスケールアップするには、設備を追加購入したりより上位の設備を購入し直したりしてシステムを再構築しなければなりません。
これはスケールダウンする場合も同じです。

クラウドを使うメリット

クラウドの主なメリットは「導入がスムーズ」「ハードウェアの保守管理が不要」「スケールアップ・スケールダウンしやすい」という点です。
ここでは、この 3 つについて解説します。

導入がスムーズ

クラウドには導入がスムーズというメリットがあります。
クラウドはネットワーク環境さえ整備されていれば自社内にインフラ機器やシステムを用意することなく利用開始できる仕組みです。
物理的制約がないため、複数拠点であっても導入がしやすいという特徴があります。

ハードウェアの管理・保守が不要

クラウドではハードウェアを自社で保有しないため管理・保守が不要です。
ハードウェアを保有しなければ、故障対応や交換などの心配もありません。
また、サーバー設置用のスペースやサーバーをクールダウンさせるための空調設備なども不要となり光熱費も削減できます。
システムの構築やシステム障害に対応するエンジニアの雇用も不要です。

スケールアップ・ダウンしやすい

クラウドではスケールアップやスケールダウンが容易です。
クラウド サービスの提供事業者はさまざまなスペック・機能のリソースを保有しており、利用者はその中から自由に選択できます。
スケールアップやスケールダウンをしたい場合は、リソース変更の申し込みを行うだけで事業者が割り当てを変えてくれるため、自社の負担はほとんどありません。

クラウドの弊害やデメリット

クラウドの導入は、全盛といえる状況になっています。
イニシャル コストがかからず導入がスムーズなため、多くの企業や個人事業主がクラウドの導入に対して前向きな姿勢です。
しかし、クラウドにも弊害やデメリットがあります。ここでは、クラウドの代表的な弊害やデメリットを 3 点解説します。

継続的にコストがかかる

クラウドの導入費用は、ほとんどの場合無料です。
しかし、クラウドの提供事業者は従量課金制を導入しているケースが多いため、使った分だけ費用が発生します。
料金はサーバーのリソースだけではなく、クラウド提供事業者によってはソフトウェアやシステム利用量などに応じてコストがかかる仕組みになっているケースもあるのです。

クラウドでのシステム構築は、イニシャル コストを考慮しなくても良い反面、ランニング コストに関しては慎重に検討する必要があります。

カスタマイズしにくいケースがある

クラウドでは、オンプレミスと比較してカスタマイズしにくいケースがあります。
自社にとって快適なシステムにカスタマイズできるかどうかは重要な問題です。
クラウド提供事業者によってサービスやソフトウェアなどに違いがあるため、必要なカスタマイズができる事業者を選択しましょう。

クラウドでは、提供事業者だけではなくクラウド導入支援事業者(ベンダー)を選ぶことも大切です。
クラウドに関する進化もリサーチしながら最適なサービスを選択すれば、自社にとって快適なシステムにカスタマイズできる可能性が広がります。

セキュリティ面で提供元に依存する部分がある

クラウドのセキュリティ面は提供事業者に依存するためオンプレミスと比較して自由度が高くありません。
クラウドはインターネットを介した仮想環境でシステムを構築するため、外部からの攻撃に遭いやすいと思われる人も多いのが現状です。

しかし、大手のクラウド事業者は強固なセキュリティ対策を実施しています。
例えば「プライベート クラウド」であればオンプレミスと比べて遜色ないセキュリティ レベルを実現可能です。

システム環境ごとに適したものを選ぼう


オンプレミスとクラウドはそれぞれ一長一短があります。
システムを構築する際は、自社の利用環境に合わせて最適な方を選択することが大切です。

クラウドとオンプレミスは両立できる

オンプレミスとクラウドを両立する「ハイブリッド クラウド」という方法もあります。

例えば、オンプレミスで蓄えたデータやノウハウの中で決して外部に漏らすことができない顧客データや会社の財産である特許用のデータなどはオンプレミスで扱い、比較的機密性が低いデータなどはクラウドで扱うのです。

このような方法でオンプレミスとクラウドを両立すれば、企業にとって大きな業務効率化につながる可能性があります。
企業が保有する機密性の高い情報を外部にさらすことなく、自社の従業員間でいつでもどこでも共有できるためです。

システムごとに向いている方を選ぶことが大切

オンプレミスは、カスタマイズ性や高いセキュリティを望む企業に向いていますが、一定の資金力が必要です。
クラウドは、イニシャル コストをかけずに手軽に導入できるため、幅広い企業が導入しています。

「オンプレミスとクラウドのどちらを導入するか」は、自社にとってどちらが有益であるかをじっくり検討することが賢明です。
システムは一度導入すれば長く使用するものであるため、長期的な視野で捉えることをおすすめします。

ハイブリッド クラウドを検討しよう

自社のシステムにとってオンプレミスもクラウドも必要となれば、先述したハイブリッド クラウドを検討しましょう。
ハイブリッド クラウドとは、オンプレミスとクラウドを併用する方法です。
ハイブリッド クラウドにすることで、どちらの長所も引き出すことが可能です。

オンプレミスのメリットであるカスタマイズ性の高さとクラウドの柔軟性を組み合わせたり、クラウドのメリットである導入のスムーズさとオンプレミスのセキュリティの高さを組み合わせたりすることができます。

3大クラウドの最新比較表はこちらから

GCP・AWS・Azure 3大クラウドサービス比較表では各社クラウドのあらゆるサービスや料金等の比較を網羅的に行なっております。よりクラウドサービスを体型的にご理解いただける内容となっておりますのでこちらもぜひお読みください。

ハイブリッド クラウドのご相談はクラウドエースへ!


ハイブリッド クラウドを導入するためには、自社の要望を実現させることができる導入支援事業者(ベンダー)を選ぶことが大切です。
ハイブリッド クラウドの相談なら、クラウドエースにお任せください。

クラウドエースはこれまでに 400 社を超える企業から選ばれ、クラウドの導入支援やトレーニングを行ってきました。
その中には、ハイブリッド クラウドの導入事例も数多くあり実績も十分です。
ユーザーの要望に沿ったハイブリッド クラウド導入を実現させます。

クラウド部分は Google Cloud を利用したシステム構築をサポート

クラウドエースが扱うクラウド サービスは、Google Cloud™(Google Cloud Platform、GCP)です。
Google Cloud は、Google 社がクラウドで提供するサービスの総称であり、Google 社内で使われているインフラやテクノロジーを使用して、ユーザーのインフラ環境をクラウド化します。

ニーズに応じて最適な解決策を提案

クラウドエースはユーザーの多種多様なニーズに合わせて最適な解決策を提案します。
ハイブリッド クラウドについても同じです。

既存のシステムがオンプレミスだとしても、「既存のオンプレミスを生かして現在のセキュリティ レベルを維持した上でクラウドの長所を取り込みたい」というニーズであれば、そのままクラウドエースのメンバーにお伝えください。
弊社クラウドエースが現在のご利用状況やご希望に合わせた提案を行ないます。

Google Cloud の利用料金がパートナー価格

クラウドエースを介して Google Cloud を導入すれば、Google 社と直接契約するよりも料金が 3 %安くなります。
これは、クラウドエースが Google Cloud のプレミア パートナーであり、導入支援実績が優れているからこそ実現できることです。

支払いの代行もクラウドエースが行うため、米ドルではなく円で支払うことができます。
資金計画を立てたり稟議を通したりするのに便利であり、キャッシュ フローも把握しやすくなります。

クラウドエースならこれまでの実績が豊富で安心


クラウドエースは、Google Cloud の導入実績が国内 No.1 の会社です。
さまざまな要望にお応えできるように Google Cloud の資格保有者が 100 名以上在籍し、圧倒的な技術力で Google Cloud の導入支援を行っています。
ここでは、2 つの導入事例を紹介します。

エネルギー関連の IoT 基盤を Google Cloud 上に構築

京セラコミュニケーションシステム株式会社では、IoT サービスを支えるエネルギー マネジメントのシステム基盤を Google Cloud で構築しています。
各種センサーから送られてくる大量のデータを統合データベースに保存。
集積されたデータを見える化するなどの加工を行い、外部の連携サービスから取り出せる仕組みです。

仮想サーバーをクラウド上に移行

三建設備工業株式会社は、Google Cloud を活用して基幹システムの高速化を実現しました。
Google Cloud の IaaS 環境である Google Compute Engine™ を利用しシステムを簡単に構築。
実際に基幹システムの速度計測が可能で期待した数値以上の応答速度を達成しています。

この導入事例から、既存の仮想サーバーや古いオンプレミスで速度の遅さを感じた場合は、Google Cloud へ移行することで改善できる可能性があることが分かります。

まとめ

クラウド全盛の時代となり、オンプレミスを時代遅れと考える人も少なくありません。
しかし、オンプレミスにはコストがかかるもののカスタマイズ性やセキュリティの高さなどの強みがあるため、自社に必要なシステムを構築するために欠かせないケースもあります。
ハイブリッド クラウドであれば、オンプレミスの長所とクラウドの長所を組み合わせたシステムを構築できます。

ハイブリッド クラウド構築やクラウド サービス導入の際は、クラウドエースへお任せください。
Google Cloud のプロフェッショナル集団が、お客様の要望に合わせてシステムを実現します。

※ Google Cloud、Google Cloud Platform、GCP、および、Google Compute Engine は Google LLC の商標です。

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