- Google Cloudに関する記事
“みんなの AI ” を指向する Google Cloud の意欲的な挑戦と実績を紹介
こんにちは、クラウドエース編集部です。
電気は私たちの生活にとって欠かせない影響力を持っています。人工知能(AI)の潜在的な影響力は、電気のそれに匹敵すると、サンダー・ピチャイ氏(Alphabet社 CEO)は言います。これを考慮すれば、Google Cloud でも、AI と機械学習(ML)の勢いが増すと予想されているのは当然のことかもしれません。
Google Cloud の中でも、ビジネスの基盤となるような事例がいくつも存在しています。また、下記以外にも幅広い業界の顧客が Google Cloud 上に ML プラットフォームを導入しています。以下で主な実績とユースケースを紹介します。
実績
- 毎年、Google の AI 研究者が書いた数百もの論文が引用され、ML の開発と実験を 5 倍に加速し、必要なコード行数を 80% 削減するGoogle Cloud Vertex AI のようなプロダクトを開発
- IT リサーチ会社からの評価も重要視: Gartner® の「2022 Magic Quadrant™ for Cloud AI Developer Services」レポートにおいてリーダーに選出(Google)
ユースケース
- Vodafone Commercial の「AI Booster」プラットフォーム:Google の最新技術を利用して、顧客体験の最適化、顧客ロイヤルティ、商品推奨などを実現
- Mr. Cooper(住宅ローン債権回収会社):Google Cloud Document AI を使用して文書を 75% 高速化し、40% のコスト削減を実現
- Ford:Google Cloud AI サービスを活用して予知保全
- 会話型 AI 技術がさまざまな企業で採用:Embodied 社(Moxie ロボットが子どもの発達障害の克服を支援)や、HubSpot 社(会議のメモを CRM データに接続する)など
これらの具体的な事例には、“AI はすべての人のものであり、ワークフローや技術的な専門知識を問わず、さまざまな人が容易に利用できるものでなければならない” という私たちの信念が反映されています。
今回は、AI・ML の考え方に加えて、 “みんなの AI “を作るとはどういうことなのかを見ていきましょう。
AI はすべての人のためにあるべき
技術的な専門知識が AI 導入の障壁になってはいけません。もし障壁となれば、AI のユースケースは実用化されずに衰えてしまいます。さらにAI の実践が十分に行われていない企業は、競合他社に遅れをとるリスクがあります。このため、あらゆるユーザーに向けた AI や ML のプロダクト作りに注力しています。
プロダクト例
- DocumentAI、コンタクトセンター AI など:ユーザーに重い技術的要件や再トレーニングを課すことなく、AI や ML をビジネス・ワークフローに注入するソリューション。
- 事前学習 API:開発者は学習済みの ML モデルを活用することで、AI コア技術をゼロから開発する労力から解放されます。(音声認識からフリート最適化まで対応可能)
- BigQuery ML:データ分析タスクと ML を統合。
- AutoML:ML に関する専門知識を必要とせず、抽象化されたローコードによる ML 制作を可能にする。
- Vertex AI:ML プロジェクトのデプロイとライフサイクルの構築に必要なあらゆるツールを備え、ML の実験とデプロイを高速化。
- AI インフラストラクチャのオプション:ディープラーニングと機械学習モデルをコスト効率よくトレーニング。
AI 専門家のためのツールだけでなく、あらゆるユーザーのための AI サービスも提供することが重要です。そのためには、業務内容やユーザーの技術的な適性に合わせて、ML ワークフローの一部を抽象化・自動化することも必要です。
次世代の AI をパワーアップさせる方法
あらゆるユーザーに適応したプロダクトを作るには、大規模な研究投資が必要です。ビジネスのニーズとユーザーへの注力を研究基盤と組み合わせることで、自分たちの AI 哲学に沿って、持続可能な AI プロダクトを生み出し、AI の責任ある利用を促すことができると考えています。
AI と ML プラットフォームに関する最近のアップデートについて、Google の研究プロジェクトとして始まったものが大多数を占めています。
- DeepMind の AlphaFold プロジェクト:Vertex AI でタンパク質予測モデルを実行する能力につながることを証明した。
- ニューラルネットワークの研究:データサイエンスチームがレイテンシーと電力要件を効率化しながら、モデルを正確に訓練できる Vertex AI NAS の開発に役立った。
研究は非常に重要ですが、AI の効果を検証するための1つの方法でしかありません。顧客は、プロダクトが繰り返し使用されてアップデートされるたびに、自分たちのフィードバックが反映されていることを確かめる必要があります。そのためには、さまざまな業界、ユースケース、ユーザータイプにおいて採用され、成功を収めていることを確認することが重要です。
AI 活用を推進する
AI の可能性の最大化と将来的な普及を実現するプロダクトを作るには、調査から顧客やアナリストとの対話、パートナーとの協力まで、すべての要素を取り入れ、プロダクトやプロダクトのアップデートに結び付けていく必要があります。
この記事を共有する