こんにちは、クラウドエース編集部です。「スマートファクトリー」という言葉が注目されるなど、製造業においても IoT や AI を活用したデータ活用・分析の必要性が高まっています。Google Cloud では、製造業での DX 化を実現するような数多くのソリューションを提供しています。 これらのサービスを製造現場で活用することで、稼働の効率化や生産性の改善が叶うでしょう。今回は、Google Cloud が提供するさまざまなソリューションのうち、製造業向けのサービスについて、実際の活用事例とともに紹介していきます。目次 Toggleマーケティング分析・顧客対応製品開発における AI の活用サプライチェーンマネジメントや部門間の連携まとめマーケティング分析・顧客対応 メーカービジネスの成長には、消費者が求める製品・サービスを的確に把握することが必須です。 まずは、Google Cloud で提供している、マーケティング分析・顧客対応に利用できるソリューションを紹介します。顧客情報の分析Google Cloud の分析機能を使って、市場の需要、トレンド、消費者心理を予測できます。 これを活用することで、マーケティングの精度と ROI の向上が実現できるでしょう。商品検出と検索コロナ禍を経て、販売チャネルの中でも特に重要となっている e コマース。 Google Cloud では、Google 品質の検索・レコメンデーション機能を利用できます。 これにより、例えばユーザーの検索意図に基づく商品を提示したり、写真から似た商品を提案したりできます。AI によるコールセンター「 Contact Center AI 」では、AI による電話応対を実現できます。 自社のコールセンターに Google AI を活用することで、業務効率化が実現できるだけでなく、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。【事例】P&G(画像は Google Cloud 公式ブログより転載)世界最大手の一般消費財メーカー P&G では、Google Cloud を活用したデータ分析に基づき、よりパーソナライズされた商品提供を実現しています。同社では Google Cloud の多くの分析プロダクトを使用していますが、特に Google Cloud のデータウェアハウスである BigQuery に感銘を受けているとのこと。消費者情報を BigQuery で分析することで、顧客情報についての統一された見解が得られ、適切な経路で、適切な商品を、適切な消費者に、適切なタイミングで提供できるようになったそうです。また、BigQuery に蓄積された顧客や販売に関するデータは、市場を把握するだけではなく、商品のプロモーションの成功度や店舗別の最適な品揃えなどの予測にも利用されています。さらに、社内 IT 部門では、Google Cloud を用いてトラブル対処のアルゴリズムも作成したそう。 アルゴリズムを取引システムや計画システムに導入することで、簡単な意思決定が自動化され、チームはより複雑な課題の対処に時間を使えるようになっているとのことです。製品開発における AI の活用 スピード感のある製品開発を実現するために、今や AI は欠かせないものとなっています。 続いては、製品開発に利用できる Google Cloud の AI サービスについて見ていきましょう。AI による製品開発サポートAI 対応の機能を開発して、クラウド上にデプロイしたり、利用中のプロダクトに OTA で配信したりできます。 プロダクト、サービス、ユーザーアプリ、サポート、POS をシームレスに組み合わせることで、顧客情報に基づく製品の迅速な開発を実現できるでしょう。SAP 分析と AIEPR システム「 SAP 」を利用することで、従来のシステムよりも速く、そして少ない作業で多くの処理を行えるようになります。 結果として、ビジネス全体のコスト削減、稼働時間と品質と生産性の向上が叶います。HPC による研究開発の加速データの処理と複雑な計算を高速で実行する HPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)。 Google Cloud の HPC は使いやすく、最新技術をベースに構築されています。 これを利用することで、コストを最適化しながら AI 対応の製品やサービスを設計できます。【事例】ヤッホーブルーイング 株式会社製品開発の現場で Google Cloud が提供する データ基盤構築関連サービスを活用している事例を紹介します。「よなよなエール」などの商品名でお馴染みのクラフトビール製造メーカーのヤッホーブルーイングでは、製品の製造、出荷、在庫管理などをするための需給管理システムを独自に作成したものを使っていました。しかし、度重なるカスタマイズやスタッフの入れ替わりによりブラックボックス化してしまい、メンテナンス性や拡張性を失っていました。 これを解決すべく、新たな需給管理システムを Google Cloud を使って内製で構築するというプロジェクトが今回の事例になります。 初めは内製ではなくアウトソーシングを検討されておりましたが、「業務を分かっている人が一番使いやすいかたち」を実現するために、システム開発経験のない非エンジニア3名で勉強しながらプロジェクトを推進しました。データ基盤を支える ETL は非エンジニアでも学習コストが低く済む Cloud Build で構築することでコスト面の最適化も図ることができ、最終的にプロジェクトの成功を納めることができました。ETL 組織の内外に散財するデータを抽出(Extract)し、用途に合わせて変換・加工(Transform)し、格納先に有益な情報として配信・送出(Load)する一連のフロー今回のプロジェクトでは弊社クラウドエースが内製化の支援に携わらせていただきました。クラウドエースが提唱するシステムインテグレーションの新しい形「SI 2.0」を掲げ、ただ要望通りに作って納品するのではなく、お客様自身が使いやすいものを自分たちの力で作っていく過程にこそノウハウの蓄積や技術力の向上を得ることができ、真の DX につながるという価値観を共有させていただき、プロジェクトの成功をサポートすることができました。 人間関係も含めた強力な信頼関係に繋がり、将来のプランやビジョンを常に話しあえる関係を築くことができました。 サプライチェーンマネジメントや部門間の連携 原材料・部品の調達から、製造、在庫管理、配送、販売まで、さまざまな業務がある製造業では、業務効率化のために部門間のスムーズな連携が必須です。 サプライチェーンや部門間のコミュニケーションに役立つ Google Cloud の製品を紹介します。工場での AI・データ活用製造現場にも Google Cloud を導入できます。 製造部門もアクセスできるデータと使いやすい AI により、生産性と品質の向上を実現できるでしょう。品質管理精密な製造検査を行う「 Visual Inspection AI 」を導入すれば、高精度な製品不良検出を自動化できます。 品質管理に AI を導入することで、確認作業や保証コストを削減し、収益の向上に繋げられるのです。製造業での共同作業グループウェア「 Google Workspace 」では、場所を問わずに会議や文書の編集、チャット、予定の共有が叶います。 本社と製造現場の間で、より迅速かつスマートに共同作業を進めることができるようになるでしょう。製造業向けハイブリッドクラウド管理「Anthos」オンプレミスとクラウドのサービスを管理するためのプラットフォーム「 Anthos 」。 オンプレミス環境とクラウド環境の一貫性を実現することで、アプリケーションの開発を加速できます。【事例】YKK AP 株式会社Google Cloud の導入により、業務効率化を実現した事例を見てみましょう。建築用プロダクトを取り扱う YKK AP 株式会社では、DX 化の実現のために Google Workspace を導入しました。それまでのシステムでは、ファイルサーバー、メール、電子掲示板に情報が散在しており、情報の再活用が困難な状況にあったとのこと。しかし、Google Workspace の導入によりそれまで散らばっていた情報が統合管理され、セキュアかつオープンに必要な情報にアクセスすることができるようになったそう。 これにより、日々のストレスや業務工数が大幅に削減され、その分の時間を事業戦略や業務改革へ費やせるようになっています。このように Google Cloud により、多部門での情報連携を実現させている事例は数多くあります。まとめここまで、製造業向けの Google Cloud ソリューションについて解説してきました。製造業での DX 化や業務効率化でお悩みの方は、この記事を参考に、Google Cloud の導入を検討してみてください。また、Google Cloud 導入の際にはぜひクラウドエースにお気軽にご相談いただければと思います。 弊社のインサイドセールス部門がお客様のビジネスのご状況や、導入・検討のきっかけなどをヒアリングし、最適なご提案をさせていただくことも可能です。Google Cloud と クラウドエースのご紹介資料まずは資料から、という方はこちらからダウンロードしていただけると幸いです。