エントリー動画とライブ面接: AI を活用し採用DXを実現するGoogle Cloud 基盤構築ケーススタディ

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今回のケーススタディでは、人材・採用業界において、自社の採用DX サービスを Google Cloud と AI 関連のプロダクトを活用して構築したケーススタディをご紹介いたします。実際に Google Cloud の公開事例を参考にして、どのように Google Cloud のサービスやプロダクトが顧客のビジネスにメリットをもたらすかを要点をまとめてご説明いたします。

Google Cloud 導入以前の状況や背景・課題

本ケーススタディでは、採用DXサービスを手掛ける企業をフィーチャーします。
少子高齢化の進行と労働人口の減少によって、優れた人材の採用が企業の競争力や拡大に直結する時代へと移行しています。

本企業は、場所や時間の制約、人的バイアスを排除し、候補者の満足度と効率性を向上させる革新的な採用 DX サービスの開発に注力しています。
具体的には採用プロセスをデジタル化するサービスを開発しています。このサービスは、候補者が自己紹介動画を投稿し、それを AI で解析して印象を定量化する機能、及び面接品質を AI で可視化する機能を組み合わせることで、応募から入社までの採用領域におけるデジタルトランスフォーメーションを推進しています。

Google Cloud を採用した理由

Google Cloud を選択した大きな理由の一つは、技術的に魅力的な Google Kubernetes Engine(GKE)を使用したいという考えからでした。当時、Kubernetes を利用する場合、GKE が最も適しているという強い認識があり、運用に関するコストを見積もったところ、現在のインフラと比較して約 3 分の 1 に抑えることができるとのことで、採用を決める大きな背景となりました。

また、GKE Autopilot にも関心を持っており、将来的にはバックエンドの非同期処理部分での利用を検討しています。

構築した Google Cloud の具体的な構成

Google Cloud では、エントリー動画とライブ面接、この2つの主要な機能の基盤を構成しています。

まず、エントリー動画の登録機能についてですが、Cloud Load Balancing を使用して GKE の各 Pod に動画データの振り分けを行い、その後、外部ストレージへのアップロードが行われます。ログインの管理に関しては、Memorystore や Cloud SQL を活用して実装しています。

次に、ライブ面接について。こちらの音声や映像のやり取りは、Compute Engine 上に設置した WebRTC サーバを利用して実現しています。面接が終了した際には、Pub/Sub を通じてトランスコーダに通知が行われ、動画データの整形や結合を行い、それを外部ストレージに保存します。

さらに、開発や検証のための環境として、CI/CD パイプラインを整備しています。ソースコードが GitHub で更新されると、Cloud Build がそれを自動で検知し、ビルド作業を開始します。ビルドが完了すると、Docker イメージが Container Registry に保存され、デプロイの際には、この Registry からイメージを取り出して GKE に展開されます。

導入によるメリット・効果

GKE を使うメリットとして、スケールアウトの速さが挙げられます。スパイクが発生した場合に、スケールアウトが必要ですが、コンテナの立ち上がりが、これまでの VM 環境に比べて速いので、即座に対応することができます。また、開発環境、検証環境、ステージング、本番環境で、同じプラットフォームを利用できることもコンテナ化のメリットの1つです。

今後の Google Cloud の活用予定、Google Cloudに期待すること

将来的には、動画データを AI で解析することで、社内コミュニケーションの促進や、1対1の改善など職場領域にも注力し、全体の業務効率化を図る計画も進行中です。そのため、Cloud Run や Pub/Sub、Cloud Functions などのサーバーレスのサービスを組み合わせることで、メンテナンスなしで、さまざまなアプリケーションを開発できるようにしたいと考えています。また、AI に関しても、Compute Engine 上で AI のプログラムが動いているので、Vertex AI を使ってサーバーレス化したいと思っています。

また、現在 PoC を行っている Looker は、選考の可視化、定量化、どの面接官と相性がよいか、面接官の適性などの可視化をする計画です。データ分析関連では、Cloud Data Fusion などのデータパイプラインツールにも期待しています。

導入した Google Cloud のプロダクト一覧

・Google Kubernetes Engine(GKE)
・Cloud Load Balancing
・Memorystore
・Cloud SQL
・Compute Engine
・WebRTCサーバ
・Pub/Sub
・Cloud Build
・Container Registry
・Google Cloud Armor
・Cloud Run
・Cloud Functions
・Vertex AI
・Looker
・Cloud Data Fusion

導入の結果、Google Cloud の迅速なサポートは、他とは格段に違うサービスだと評価しています。何か問題が発生しても、内部の詳しいログの確認までサポートしてもらったり、さまざまなプログラムやカリキュラムなども提供してもらえたりするので、エンジニアの満足度は大幅に向上しています。これ以上ないほどサポートしてもらえているので、引き続き同様のサポートを期待しています。

※本ケーススタディは下記を参考にして作成いたしました。Google Cloud の導入を検討の上でお役に立っていただけると幸いです。
https://cloud.google.com/customers/zenkigen?hl=ja

Google Cloud に関するご相談や、導入を検討されている方は、クラウドエースまでご相談いただけましたら幸いです。
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