Multi Cluster Ingress と Anthos Service Mesh を活用し、システムのモダナイズを実現したケーススタディ

業種:

  • エンターテインメント/
  • メディア/

  • #Anthos
  • #BigQuery
  • #Google Workspace
  • #Kubernetes Engine

今回のケーススタディでは、メディアおよびエンターテイメント業界において、高度なシステム運用とデータ分析基盤の刷新をするために  Google Kubernetes Engine と Anthos を活用したケーススタディをご紹介いたします。実際に Google Cloud の公開事例を参考にして、どのように Google Cloud のサービスやプロダクトが顧客のビジネスにメリットをもたらすかを要点をまとめてご説明いたします。

Google Cloud 導入以前の状況や背景・課題

本ケーススタディの企業は、以前は自社の施設にコンピューターシステムを置いて管理(オンプレミス)していましたが、今ではクラウドコンピューティングを利用してシステムを運用する方向にシフトしています。開発においては、自社で開発すること(内製化)によって新しいサービスを早く提供できるようにし、同時にクラウドへの移行で日々の管理が楽になることを望んでいます。

また、ビジネスの側面では、クラウドサービスを使うことで、安定した運用を保ちつつ、他の地域へのサービス拡大もスムーズに行えるような、柔軟性のあるシステム構築を目指しています。

Google Cloud を採用した理由

上記の背景もあり、新しいシステム基盤の運用を始める際、Google Kubernetes Engine(GKE)と Anthos をメインに構築を行うことになりました。

Anthos を選んだ主な理由は、マルチクラスタの Multi Cluster Ingress を利用できること、そして、サービスメッシュの Anthos Service Mesh を利用できることの 2 つでした。Multi Cluster Ingress は、複数の GKE クラスタにトラフィックを振り分けることが可能で、クラスタレベルで GKE のローリング アップデートが実現できます。一方、Anthos Service Mesh は、マイクロサービスの運用をシンプルにすることができ、開発や運用の負担を軽減することができます。

全面的にマイクロサービスを採用し、常時マルチクラスタで運用することにより、局所的な障害に対してもサービスを止めることなく対応することができ、24 時間 365 日の高い信頼性と事業継続性を実現させています。

導入によるメリット・効果

Anthos の採用により、サービスをユーザーから切り離してアップデートできるので、作業時の心理的な負担を軽減できました。以前は、検証まで含めて約 15 人日かかっていたアップデート作業も 1〜2 人日で完了可能となり、アップデートに対するコストを大幅に削減できました。また、Multi Cluster Ingress でマルチクラスタを実現したことで、BCP(事業継続計画)対策を早期に実現できたという副次的効果もありました。

さらに、以前は Istio のアドオンを利用していたのでトラブル発生時の作業負荷が高くなっていましたが、Anthos Service Mesh を採用したことで Google Cloud のサポートが利用でき、運用負荷の低減にもつながりました。

今後の Google Cloud の活用予定、Google Cloud に期待すること

現在、新たな基盤は東京リージョンで展開していますが、複数リージョンに分散することで、より一層の信頼性を確保したり、緊急事態に備えた耐障害性を強化できる仕組みを取り入れていきたいと考えています。

また、BigQuery のストリーミング インサート機能の利用範囲を広げ、Pub/Sub と Dataflow を使って、ユーザーの行動ログを BigQuery にストリーミング インサートすることで分析のリアルタイム性を高める予定です。

これらのプロダクトを効果的に活用することで、サービスの機能をさらに進化させ、ユーザーに必要な情報を正確かつ迅速に届けるためのシステム改善を続けていきます。メディアとしての信頼や誇りを守りつつ、常によりよいサービスを提供するためのチャレンジを続けていきたいと考えています。そのためのサポートを、Google Cloud には期待しています。

以上が Google Cloud 導入事例のケーススタディ記事となります。この事例を通じて、Google Cloud の導入が企業の開発・運用の負荷軽減やコスト削減にどのように寄与しているか、また、具体的な導入のメリットを理解いただけたかと思います。

導入した Google Cloud のプロダクト一覧と構成

・Google Kubernetes Engine(GKE)
・Anthos
・Multi Cluster Ingress
・Anthos Service Mesh
・BigQuery
・Pub/Sub
・Dataflow

これらのプロダクトを効果的に活用することで、サービスの機能をさらに進化させ、ユーザーに必要な情報を正確かつ迅速に届けるためのシステム改善を続けていきます。メディアとしての信頼や誇りを守りつつ、常によりよいサービスを提供するためのチャレンジを続けていきたいと考えています。そのためのサポートを、Google Cloud には期待しています。

以上が Google Cloud 導入事例のケーススタディ記事となります。この事例を通じて、Google Cloud の導入が企業の開発・運用の負荷軽減やコスト削減にどのように寄与しているか、また、具体的な導入のメリットを理解いただけたかと思います。

※本ケーススタディは下記を参考にして作成いたしました。Google Cloud の導入を検討の上でお役に立っていただけると幸いです。
https://cloud.google.com/customers/nikkei/?hl=ja

Google Cloud に関するご相談や、導入を検討されている方は、クラウドエースまでご相談いただけましたら幸いです。
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