2024/02/15 流通・小売株式会社マキシムインフラ構築・移行トレーニング事業成長を支える基盤刷新 Google Cloud のナレッジマネジメントも実現。EC サイトをフルスクラッチでリプレイスし、スケーラビリティの担保とコストカットを両立。 株式会社マキシム 左から井川 雄太 氏(サービス開発部)、林 純司 氏(代表取締役)「ワクワクドキドキできるものづくりを」をミッションに掲げ、多くの女性から支持されるファッションブランド「KOBE LETTUCE」「Isn’t She?」にくわえ、女性たちがより輝くための美容アイテム専門通販サイト「BELL PALETTE」を展開している株式会社マキシム。「携帯で物は売れない」と言われていた時代から EC 事業を営み、テクノロジーの進化に合わせて常にユーザーとの向き合い方を考えてきたのだそう。今回は EC サイトの運営面で中心的な役割を果たす、サービス開発部の井川氏にお話を伺ってきました。課題と導入目的無駄のないシンプルな運用体制をつくる複数のファッションブランドの EC サイトと美容アイテム専門通販サイトを運営している株式会社マキシム。各サイトは EC に特化したCMSを使用して AWS 上に構築されていましたが、運用面でいくつかの課題がありました。まずはスケーラビリティです。株式会社マキシムは 100 万人以上の会員を擁し、新商品の発表といったピークタイムには非常に多くのトランザクションが発生するのですが、その対応のために手動で VM(Virtual Machine)を立てていたのだそう。PV などの予測数値も算出していたものの、正確な見通しを立てることは困難でした。そのため予想を超えたアクセスがある場合はユーザー体験の面で、予想を下回った場合はコストの面で問題が発生していたのです。また、ワンソースマルチユース(※)に対応していなかったため、このような繁忙期の対応はもちろん、環境を変更する際にも手動ですべてのサイトに手をくわえる必要があり、運用工数の面でも課題があったのだそう。そこでスケーラビリティを確保すること、そしてワンソースマルチユースに対応すること。主にこの 2 点を実現するために Google Cloud を活用したフルスクラッチでのシステム構築プロジェクトが始動しました。※ワンソースマルチユース:1 つのソースデータを複数の用途に使用するという概念Google Cloud の選定理由(1)ナレッジマネジメントの効率化 社内のデータ分析基盤では BigQuery を活用するために Google Cloud をすでに採用しており、EC サイトにも Google Cloud を採用することで技術スタックをまとめやすくナレッジマネジメントに有利だったため(2)無駄のない運用で工数削減 データ分析基盤と同じクラウドサービスを採用することで、EC サイトとの連携も円滑になり運用面での工数を抑えられるため(3)大幅なコスト削減 スケーラビリティや運用工数の削減などから既存の環境よりも大幅にコストを抑えられるためプロジェクトのプロセス「トレーニング」「診断・改善」「QA 対応」で専門性を担保クラウドエース株式会社から、実際の開発現場で活躍するエンジニアが講師を務める Google Cloud 認定トレーニング、Google Cloud の技術エキスパートによるシステムの診断・改善・ソリューション提示、そして逐次の QA 対応と多様なサポートを受けたことで社内にナレッジを蓄えながらプロジェクトを進められたといいます。Google Cloud を本格的に扱うのは本プロジェクトが初の取り組みでしたが、専門性を担保できたことで学習コストも抑えられました。また、スモールスタートで進めたのも本プロジェクトの特徴です。まずは「BELL PALETTE」で 小規模 EC サイトをリリース。実際に運用を開始し安定性や利便性を確認したのちに「KOBE LETTUCE」の EC サイトをリプレイスしたことで、リスクを低減しながらもスムーズなローンチを実現できました。EC サイトとは別に Google Cloud 上で POS システムも開発しており、クラウドサービスを統一したことで運用面の工数も大幅に削減。大きな成果を挙げることができました。 ユーザーの声 「粒度が荒いざっくりした問いに対してもあらゆるパターンを洗い出して回答してくれるのでたいへん助かりました。当社ではインフラ専任のエンジニアは不在ですが、専門性を外部で担保したことにより不安はありません」「クラウドエースからはトレーニング、システムの診断・改善、逐次の QA 対応と幅広いサービスを提供してもらいました。一社から総合的な支援が受けられたので、コミュニケーションにかかる工数は抑えつつ、効率的なナレッジマネジメントができたと評価しています」「サーバーにかかるコストだけでいえば 30 %ほどカットすることができました。また Google Cloud は定期的にアップデートを行っており、コストを抑えながらもサイト基盤を向上させていける点は大きなメリットだと感じています」クラウドエース株式会社が選ばれた理由(1)ハイレベルなサービス品質 Google Cloud について幅広いノウハウを持っており、ベストプラクティスを踏まえたうえでの支援を受けることで不安感なくシステム開発を進められるため。(2)広く深いナレッジ Google Cloud に関連したテーマでのイベント登壇も多く、クラウドエース株式会社には広く深いナレッジがあると感じられ安心感があったため。(3)豊富な導入実績 クラウドエース株式会社には Google Cloud の豊富な導入実績があり、多様なケースに対応できる柔軟性と適応力があると期待できたため。今後の展望技術の進化に合わせてあるべき EC の姿を模索特に大きな問題もなく円滑に進められた本プロジェクト。運用開始してからもコスト削減のための最適化や、運用上の細かいインフラ調整でのアドバイスもあり、リリース直後よりも高いレベルでインフラ環境を維持しています。また、オンライントレーニングにも定期的に参加することで、普段はインフラをさわる機会がないエンジニアにも Google Cloud への理解を促進。ナレッジマネジメントの土壌もでき、より効率的な運用に向けてアップデートを続けていく考えです。くわえて、このたび開発したシステムを他のアパレル事業者などにも提供することで新たな軸での収益化も検討。新たなビジネスチャンスも見えつつあります。「技術領域での展望を語ると、Looker Studio を活用して利用状況を可視化しアプリケーションの改善ポイントを見つけていきたいという思いがあります。クラウドエースから専門的なサポートを受けながら、AI をはじめ新たに出てくる先端技術の領域もカバーしつつ、顧客に求められ続ける EC の姿を探し続けていきたいですね」利用したサービスクラウドエース カスタマーサービス(ゴールドサポートプラン) Google Cloud の導入・利用を総合的に支援するサービスです。円建て請求書払いを可能にする支払代行や、導入後の利用に関するテクニカルサポートも実施します。クラウドドクター Google Cloud の多様なお悩みを解決! Google Cloud の技術エキスパートがシステムの健全性を診断して課題や改善ポイントを洗い出し、具体的な解決策やさらなる向上策をご提示します。Google Workspace (注:左記はグループ企業のWebサイトです) あらゆる働き方に対応し業務効率を改善する Google Workspace。Gmail や Google カレンダー、Google Chat、Google Meet などのWEBアプリを、組織での利用に最適化して提供します。※Google Cloud、Google Workspace、Gmail、Google カレンダー、Google Chat、Google Meet、BigQuery、Looker Studio は Google LLC の商標です。この記事を共有する