2023/06/26 製造TOA株式会社運用支援データ分析基盤構築アプリケーション開発新規事業・サービスの創出 クラウドでデータを一元管理して放送設備の稼働状況を見える化 TOA株式会社 グローバル開発本部 コネクテッドビジネス部 データマネジメント課 クラウドグループのみなさまTOA株式会社は、音響や映像機器のソリューションを提供する神戸市の企業です。 クラウドエースの支援実績として、放送設備の安定稼働やお客さまの業務負担軽減に貢献する保守サービス「リモートメンテナンスサービス」があります。 このサービスでは、機器の稼働状態を常時見える化し、異常の早期発見や原因特定を可能にします。また、クラウド上で複数施設の設備情報を一元管理できるようにしたことで、迅速な修繕対応や BCP 対策というサービスの強みを生み出すことも実現しました。 今回は、TOA株式会社がリモートメンテナンスサービスの開発で Google Cloud をどのように活用したのか、担当者に伺いました。課題と導入目的商業施設や交通施設などの公共空間では、災害時の避難誘導や利用者の快適性実現のため、アナウンス放送が活用されています。近年では感染症対策の注意喚起や多様化するニーズに対応するため、アナウンス放送の重要性はさらに高まっています。 TOAはこのようなニーズにお応えし、公共空間でのアナウンス放送を支える放送設備を販売しています。 しかし、労働者人口の減少などにより、これら設備の維持・管理の負担軽減が現場の課題となっています。 また、避難誘導や安全確保のためのアナウンス放送は人命にかかわるため、トラブルの早期発見、早期解決は極めて重要です。ところが、弊社が提供してきた従来のシステムでは、放送設備や周辺機器の状態を遠隔から把握することができませんでした。そのため機器の異常を見過ごしたり、離島などの遠方では状態確認がすぐにできないなど、対応に時間を要するという問題がありました。 そこで、今回のサービスでは、施設管理者が現地に居なくても異常に気づき、素早く原因を特定できることを目指しました。遠隔から対応することで初動を早め、放送設備のダウンタイムを短縮することができます。 また、放送設備の稼働状況や修理履歴などのデータが物件ごとに点在しており、十分に活用できていない状況でした。今回の開発において、これらのデータを一元管理し、メンテナンス業務やサービス開発に活用したいと考えました。 これらの課題をシステム要件として整理していくと、重要な要件であるデータの一元管理やリモートでの操作などはクラウドと相性が良いとわかってきました。クラウドで設備管理を簡単にGoogle Cloud の信頼性や将来性といった魅力もありますが、弊社が既に提供している他のサービスで利用していることもありますので、将来的なサービス連携のし易さを考慮しました。 また、大量のデータを受け付けるロードバランサーやそれを保管・分析を安価に実現できるデータウェアハウス、そして安価で使い勝手の良いCloud Runなど、本システムの要件に見合うプロダクトが多く揃っていた為です。 他にも、OSS ベースのプロダクトが多くロックインを回避できることや、AI との親和性が高いことが選定理由に挙げられます。課題解決と成果2021 年春に PoC を実施し開発の方向性を定め、TOA の主力製品である放送設備の運用保守業務の負担軽減を目的としてリモートメンテナンスシステムを構築し、2022年5月にサービスリリースすることができました。 リモートメンテナンスサービスは、メンテナンスユニットを既存の放送設備に追加するだけで、クラウド上で放送設備の稼働状態を一目で把握できるようにしました。機器異常が発生しても早期に発見できるため、初動が早くなります。さらに、遠隔から異常の原因を特定できるため、迅速かつ的確な対応が可能となり、アナウンス放送ができないことによる事業への影響を最小限に抑えられます。現在は一部の対応機種でしか利用できない機能もありますが、今後対応機種を追加していく予定です。また、設備の納入時期や過去の修理履歴といった情報をクラウド上で一元管理することもできます。 これにより、バッテリー交換時期や設備のリニューアル時期を把握できるため、お客さまに放送設備をより安心してご利用いただけるようなご提案が可能になりました。 全面的に Google Cloud のマネージドサービスを採用し運用保守コストをおさえる事ができているため、次期開発に注力することができます。 機器からの情報を保存し管理する基盤があれば、今後は他のクラウドサービスや様々な機器と連携するハブ的な役割も担えると期待しています。クラウドエースを選んだ理由Google Cloud のパートナーとしてリーディングカンパニーであることや、マネージドサービスプロバイダーに認定されていることの信頼性、弊社の別サービスを一緒に立ち上げた実績と、弊社の様々な相談に対する迅速かつ丁寧な対応などの理由から今回も依頼したいと考えました。展望「リモートメンテナンスサービスをより使いやすいものにするために機能拡充をしていきたいと考えています。 また、将来的にはデータ活用や AI 活用により、異常発生時だけでなく、異常を未然に防ぐことでより安心してお使い頂けるシステムにしたいとも考えています。 Google Cloud 基盤につきましては、データのスパイクにも対処できるオートスケーリングの高速化に期待します。その為に、今後もクラウドエース様と一緒により最適な Google Cloud のシステムを目指して、人々が笑顔になれる社会をつくるための基盤を作っていきたいと思います。」利用したサービスクラウドエースカスタマーサービス(ゴールドサポートプラン)システム開発マネージドサービス(MSP監視サービス、受託システム保守サービス)利用した主要なプロダクトBig QueryCloud RunCloud DataflowCloud Pub/SubCloud StorageCloud FunctionsCloud DatastoreCloud Load BalancingCloud Armorこの記事を共有する