ブロックチェーンの種類や特徴を5分で解説

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こんにちは、クラウドエース編集部です。

仮想通貨をはじめとしたあらゆる分野での活用が期待されている、ブロックチェーン技術。

「改ざん不可能」「分散型台帳」といった知識を持っている方も多いかもしれませんが、どのような仕組みで成り立っているのかについてイメージしにくいと感じたことがある人もいるのではないでしょうか。

今回は、ブロックチェーンを構成する技術や、どんな種類のブロックチェーンがあるのかについて紹介していきます。

ブロックチェーンの概要と構成技術


ブロックチェーンとは、ネットワーク上の取引データを「ブロック」という単位で記録して、それを「チェーン」のように繋いで保管する技術のことです。

ブロックチェーン上で行われた取引情報は、ネットワークに参加している複数の人で共有され、相互に監視し合う仕組みになっています。そのため、ブロックチェーンで保存されたデータはデータの改ざんが難しく、透明性が高いと言われているのです。

ブロックチェーンで保存されたデータの正当性を保つためには、さまざまな技術が活用されています。ここからは、ブロックチェーンを構成する技術について詳しく見てみましょう。

ハッシュ


ハッシュとは、ブロックチェーンの改ざんを困難にしている暗号化技術のことです。

具体的に言うと、データ通信の際に取引データを英数字の羅列に暗号化して、それをデータを特定するための ID として機能させる技術です。暗号化する数式を「ハッシュ関数」、暗号化された英数字の羅列を「ハッシュ値」と呼びます。

ブロックチェーンで保存されたひとつのデータからは、同一のハッシュ値しか得られません。しかし、データに少しでも改ざんがあれば、大きく異なるハッシュ値へと変化することが特徴です。

ブロックチェーンでの取引の際、データの送信者は、そこから算出されるハッシュ値とともにデータを送信します。受信者は、受け取ったデータをハッシュ関数を用いてハッシュ値に変換し、送信者から送られたハッシュ値と同じ数値であることをチェックします。これにより、データの改ざんが行われていないかを確認できるのです。

なお、すべてのブロックには、その前に繋がれているブロックの取引データのハッシュ値が記録されています。そのため、ある箇所の取引データを改ざんを試みる場合、後続する全てのブロックのハッシュ値を変更しなければなりませんが、これは現実的にはほとんど不可能です。

このような仕組みにより、ブロックチェーンは耐改ざん性が高い技術であると言われているのです。

P2P通信


P2P(Peer to Peer)とは、複数のコンピュータを対等かつ直接接続することで、全体としてネットワークを構築する通信方式のことです。なお、ネットワークに接続されるコンピュータなどの端末は「ノード」と呼ばれます。

「 Peer 」とは「同僚」「仲間」を意味する英単語で、「 P2P 」は「同等のもの同士」といった意味を持ち、言葉通り P2P 通信で接続されたノードは全て同程度の機能を持ちます。

P2P では、従来のネットワークのように中央にサーバーを置きません。管理者が存在せず、データやシステムは分散保存されているため、特定のコンピュータが故障したり、攻撃を受けたりした場合でも、データの消滅やシステムダウンの心配はありません。

ブロックチェーンはこのような特徴を持つ P2P 通信を用いることで、取引データの安全性を保持しているのです。

ちなみに P2P とは反対に、中央に設置されたサーバーを経由して個々のコンピュータが繋がる従来の仕組みは「クライアント・サーバー型通信」と呼ばれます。

PoW


PoW(Proof of Work)とは、P2P 通信で採用されるコンセンサスアルゴリズムのひとつです。「コンセンサスアルゴリズム」とは、ブロックチェーン上の取引において、ネットワーク上の参加者全員がデータを共有し、その取引が正しいかを検証する仕組みのことです。

PoW は、特にビットコインなどの仮想通貨の取引や送金において、データをブロックチェーンに繋ぐために用いられます。仮想通貨では、ある取引が発生した際、そのデータの正当性がネットワークの参加者によって承認されることで初めてブロックチェーンに繋げられます。

少し詳しく見てみましょう。ここで言う「承認」 とは、ブロックチェーンにデータを繋ぐのに適したパラメータの値の計算作業を指します。複数の取引・送金データがまとめられたブロックをチェーンとして繋ぐためには、「ナンス値」と呼ばれる 32 ビットの数値を発見する必要があります。

ナンス値を発見するためには、コンピュータを使った膨大な量の計算が必要です。そして、正しいナンスを見つけ出して、それが「承認」された場合には、その報酬として仮想通貨が与えられます。このようなデータ承認の作業は「マイニング」と呼ばれています。

まとめると、PoW とは、マイニングにおける取引・承認データの正しさについての合意形成をするための仕組みと言えます。

スマートコントラクト


スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で動く、取引における契約の締結や履行を自動で行う仕組みのことです。

ブロックチェーンにスマートコントラクトが組み合わされると、「ブロックチェーン上に取引成立条件を設定し、その条件が満たされたとき自動的に契約が履行される」というような仕組みを構築できるようになります。

ブロックチェーンに格納されたスマートコントラクトによる取引履歴は、契約の透明性が確保されます。また、人の手が加わらないため、改ざんの心配もありません。現在、スマートコントラクトは、仮想通貨のひとつである「イーサリアム」などで実装されています。

ブロックチェーンの種類

ここまで、ブロックチェーンの概念やそれを構成する技術について紹介してきました。上で紹介した技術は、ブロックチェーンの中でも特に「パブリックチェーン」と呼ばれるタイプにおいて用いられるものです。

実は、ブロックチェーンには、「パブリックチェーン」の他にも、中央管理者を置く「プライベートチェーン」、複数の管理者を置く「コンソーシアムチェーン」といった種類のものもあります。

ここからは、ブロックチェーンの 3 つの種類の違いについて見てみましょう。

パブリックチェーン

パブリックチェーンとは、ここまで紹介してきたような特徴を持つブロックチェーンです。改めてまとめると、以下のような特徴がある技術です。

  • 中央に管理者を置かない
  • データは不特定多数に共有・公開される
  • 取引にはネットワークの参加者の合意が必要

このような特徴を持つパブリックチェーンは、データの透明性・正当性の高さを保持できることが大きなメリットです。

ただし、データがインターネット上に公開されるため、機密データの扱いはできません。また、先述の通り取引には全体の合意形成が必要であるため、大量・高速な処理が難しいという欠点もあります。

プライベートチェーン

プライベートチェーンとは、中央に管理者が設置されるタイプのブロックチェーンです。簡単にまとめると、以下の特徴を持つ技術だと言えます。

  • 中央に管理者が置かれる
  • ネットワークの参加には管理者の許可が必要
  • 取引のための合意形成は不要

プライベートチェーンでは中央に管理者を設置し、ネットワークに参加するためには許可が必要となります。また、参加しているノードの数も特定できます。そのため、機密性の高い情報をブロックチェーンに格納できます。

また、パブリックチェーンのように取引のために全体の合意形成を行う必要がないため、大量・迅速な処理にも対応可能です。このようなメリットから、金融機関などの企業に利用されることが多い技術です。

ただし、中央集権的な仕組みであるため、管理者による不正が起きたり、運営が機能しなくなった場合には取引が破綻してしまったりするリスクもあります。

コンソーシアムチェーン

コンソーシアムチェーンとは、管理者となる組織が複数存在するタイプブロックチェーンです。特徴をまとめると、以下の通りとなります。

  • 複数の管理者が存在する
  • ネットワークの参加には管理者の許可が必要
  • 取引には一定数以上の合意が必要

プライベートチェーンが1つの管理者を中央に置くのに対して、コンソーシアムチェーンでは管理者を複数置きます。これにより、中央集権を回避しつつ、ネットワークの参加には管理者の許可を必要とすることで、信頼性や処理速度も保つことを目指します。

これらのことから、パブリックチェーンとプライベートチェーン、それぞれのメリットを得られる仕組みと言えるでしょう。コンソーシアムチェーンは、複数企業合同で運用するサービスなどで利用されるケースが多いです。

まとめ

ここまで、ブロックチェーンを構成する技術や、3 つのタイプのブロックチェーンについて紹介してきました。デジタルデータの正当性を担保できるこの技術は、仮想通貨だけでなく、今後もあらゆる分野で活用されていくでしょう。

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